青の教室 「三つの色」 / 第3章 水野ひより:天真爛漫の色

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学び
第3章 水野ひより:天真爛漫の色

ひよりは、
 いつも笑っていた。

学校でも、家でも、青の教室でも。
 笑うときは全身で笑い、
 驚くときは目を丸くし、
 悲しいときは素直に泣く。

ひよりの世界には、
 影がなかった。

しかし、
 “影がない”ということは、
 “色が薄い”ということではない。

ひよりの色は、
 ただ、まだ誰にも見えていなかっただけだった。


1. ひよりの家庭:天真爛漫の源

ひよりの家は、明るかった。

朝から母の声が響く。

「ひよりー! 起きてるー?
  今日の天気、めっちゃいいよー!」

「起きてるー! 今日も元気ー!」

ひよりは布団から飛び出し、
 そのまま階段を駆け下りた。

母は、ひよりと同じように天真爛漫だった。

「ひより、今日のテストどうだった?」

「うーん、まあまあ?」

「まあまあって何点?」

「……62点!」

「おー、いいじゃん!
  昨日より2点上がってる!」

ひよりは笑った。

母も笑った。

その笑顔は、
 ひよりの世界を明るく照らしていた。


2. 学校でのひより:平均点の天使

学校では、ひよりは“クラスの太陽”だった。

「ひよりー! 今日の体育、バスケだって!」

「やったー! 走るの好きー!」

「ひより、ノート見せて!」

「いいよー! でも字は汚いよー!」

ひよりは、誰とでも話し、
 誰とでも笑い、
 誰とでも仲良くなれた。

しかし、
 成績はいつも平均点。

先生は言った。

「ひよりは明るいけど、勉強はもう少し頑張ろうね」

ひよりは笑って言った。

「はーい!」

その笑顔の奥に、
 ひより自身も気づいていない“色”があった。


3. 青の教室との出会い

ある日、ひよりの母が言った。

「ひより、青の教室って知ってる?」

「知らなーい!」

「なんかね、すごくいいらしいよ。
  勉強だけじゃなくて、ひよりの“いいところ”が伸びるって」

「いいところ? 伸びる?
  行くー!」

ひよりは、深く考えることなく即答した。

その即答が、
 ひよりの人生を大きく動かすことになる。

4. 青の教室:友彦との出会い

青の教室のドアを開けると、
 木村友彦が微笑んだ。

「こんにちは。ひよりちゃんだね」

「はーい! ひよりです!」

ひよりは、勢いよく頭を下げた。

友彦は、ひよりの明るさに少し驚いたが、
 すぐに柔らかく笑った。

「ひよりちゃんは、どんな色をしてるんだろうね」

「えっ、色?
  ひより、ピンクが好き!」

「好きな色じゃなくて……
  ひよりちゃん自身の色だよ」

ひよりは、首をかしげた。

「ひよりの色……?」

その瞬間、
 ひよりの世界に初めて“問い”が生まれた。


5. ひよりの「遊び」が語り始める

友彦は、積み木を机に置いた。

「好きに積んでみて」

「はーい!」

ひよりは、迷いなく積み木を積み始めた。
 高く、高く、どんどん積む。

「ひよりちゃん、それ……倒れそうだよ」

「倒れたらまた積むー!」

その瞬間、
 友彦はひよりの“色”を見た。

――この子は、倒れることを恐れない。

ひよりは、積み木を倒し、
 また積み、
 また倒し、
 また積んだ。

「ひよりちゃん、これは何の形?」

「わかんなーい!
  でも、楽しい!」

友彦は、静かにうなずいた。

「それがひよりちゃんの色だよ」

ひよりは、目を丸くした。

「えっ、これが?」

「うん。
  ひよりちゃんは、倒れることを恐れない。
  それは、すごく強い色だよ」

ひよりは、胸の奥が温かくなるのを感じた。


6. ひよりの「本来の色」が学びに向いていた

青の教室に通い始めて一ヶ月。
 ひよりの成績は、急に伸び始めた。

国語の読解が得意になり、
 数学の図形問題が解けるようになり、
 英語の単語を覚えるのが楽しくなった。

友彦は、ひよりのノートを見て言った。

「ひよりちゃん、すごいね」

「えへへー! なんかね、わかるようになってきた!」

「どうしてだと思う?」

ひよりは、少し考えて言った。

「……倒れてもいいって思ったから?」

友彦は、静かにうなずいた。

「そう。
  ひよりちゃんの色は“挑戦の色”なんだよ」

ひよりは、胸を張った。

「ひより、挑戦の色なんだ!」


7. ひよりの母の驚き

ある日、ひよりがテストを持って帰ると、
 母は目を丸くした。

「ひより……これ、何点?」

「……92点!」

「えっ!?
  ひよりが!?
  すごいじゃん!!」

母は、ひよりを抱きしめた。

「ひより、すごいよ……
  ひよりの色、すごいよ……!」

ひよりは、照れくさそうに笑った。

「ひより、挑戦の色なんだって!」

母は涙を浮かべながら言った。

「ひより……
  その色、大事にしようね」


8. ひよりの未来が動き始める

冬が近づく頃、
 ひよりの成績はさらに伸びた。

友彦は、ひよりの答案を見て言った。

「ひよりちゃん、このままいけば……
  透くんと同じレベルの高校、狙えるよ」

ひよりは、目を丸くした。

「えっ!?
  ひよりが!?
  透くんと!?」

「うん。
  ひよりちゃんの色は、強いから」

ひよりは、胸の奥が熱くなるのを感じた。

――ひよりにも、できるの?

その思いは、
 ひよりの世界を大きく動かし始めた。

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