キャリアの捉え方|やる気ではなく、しくみ

キャリアの捉え方|やる気ではなく、しくみ

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おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「やる気ではなく、しくみ」についてです。

「今日こそ、仕事が終わったら一時間勉強しよう」そう決意しても、実際に仕事を終えた頃には、その気力が残っていない。そんな経験をお持ちの方も、多いと思います。続けられないことを、根性や意志の弱さのせいにしてしまいがちですが、実は必ずしもそうではないのかもしれません。

ハードルを、極限まで下げる

心理学者ピーター・ゴルヴィツァーが提唱した実行意図(implementation intentions)という手法では、「もし〜したら、〜する」という形で、行動のきっかけをあらかじめ決めておくことが、行動の継続を助けるとされています(Gollwitzer, 1999)。例えば、「朝、コーヒーを淹れたら、テキストを一ページ開く」というように、すでにある習慣に新しい行動を結びつけておく。そうすることで、「今日はやろうかな、どうしようかな」と考える手間そのものを、減らすことができます。

また、ジェームズ・クリアーは、著書『Atomic Habits』の中で、新しい習慣を始めるときは、最初の行動を二分以内で終わるくらいまで小さくすることを勧めています(Clear, 2018)。「一時間勉強する」ではなく、「テキストを開くだけ」「一問だけ解く」。それくらい小さな一歩にしておくことで、始めることへの抵抗感そのものを、小さくしていくこともできるのだと思います。

環境を、あらかじめ整えておく

一方で、始める前の環境そのものを整えておくことも、大きな助けになります。「今日は何を勉強しよう」と考えるだけで、すでにエネルギーを使ってしまいます。前の日の夜に、翌日使う教材やページを、あらかじめ開いておく。勉強を始める場所から、スマートフォンを一旦遠ざけておく。こうした小さな工夫によって、選ぶこと自体にエネルギーを使わずに、学びへすぐに向かえるようになるのだと思います。

おわりに

ただし、こうした仕組みを整えても、「何のために学ぶのか」が見えていなければ、長く続けるのは難しくなってしまうこともあります。

キャリアや資格のためといった大きな目的だけでなく、「学び続けること自体が、まずは自分自身の心を満たしているか」という視点も大切です。誰かの期待に応えたり、役に立とうとする前に、まずは自分の好奇心や探求心を満たしてあげる。その小さな充足感があってこそ、仕組みは生活の中に心地よく根づいていくのだと思います。

続けられなかった日があっても、自分を責める必要はありません。仕組みを少し見直し、今日は本を開くだけ、一問だけ解いてみる。自分を満たすための小さな一歩から、また始めていけばいいのだと思います。

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出典
・Gollwitzer, P. M. (1999). Implementation intentions: Strong effects of simple plans. American Psychologist, 54(7), 493-503.
・Clear, J. (2018). Atomic Habits: An Easy & Proven Way to Build Good Habits & Break Bad Ones. Avery.
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