キャリアの受け止め方|「勉強しています」だけでは、伝わらない理由

キャリアの受け止め方|「勉強しています」だけでは、伝わらない理由

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学び
おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「『勉強しています』だけでは、伝わらない理由」についてです。

先日、息子が算数の図形の問題を解いているのを見ていました。答えだけが書かれていて、どう考えて、その答えにたどり着いたのかが分かりません。答えが合っていたとしても、それだけでは、本当に理解して解いたのか、たまたま合っていたのかが、私には判断できませんでした。これは、勉強や経験全般にも、通じるところがあるように思います。学びは、学んでいる本人には見えていても、他者からは見えにくいものなのだと思います。

経験は、人によって程度がまちまち

採用担当者として15年以上、面接に携わってきた中で、私はいつも感じていたことがあります。「この業務を経験しました」という言葉だけでは、その中身までは分からない、ということです。同じ「経理経験あり」という職務経歴でも、仕訳や請求書処理が中心だった方もいれば、月次決算や年次決算まで担当していた方もいます。言葉の上では同じ経験でも、実際の中身は、人によってまったく異なります。

だからこそ私は、面接で「本当にできるのか」を確かめたくなり、実務に近い課題をお願いすることもありました。実際にやってもらわなければ分からない。それが、正直な実感でした。

資格・検定という、共通の基準

そんな中で私が行き着いたのが、資格や検定という、共通の基準の存在です。私はこれを、経験の"程度"を、誰にでも伝わる一つの物差しに変換してくれるものだと捉えています。実際に、まなびインサイトが採用担当者405名を対象に行った調査(2026年7月)によると、75.8%が中途採用で資格・検定を参考にしていると回答しているそうです。4人に3人が、何らかの形で資格を見ている、ということになります。同じ調査では、資格・検定は、経歴だけでは分からない部分を読み解く手がかりになる、と説明されているようです。「簿記」を持っていれば会計分野を体系的に学んだこと、「ITパスポート」を持っていればITの基礎知識を身につけようとした意欲が伝わる、とのことでした。

とはいえ、この調査では、「資格だけで採用が決まる」と考える採用担当者は、ほとんどいなかったそうです。大切なのは、資格を持っていることそのものより、「なぜそれを学んだのか」「どう活かしていきたいのか」を、自分の言葉で語れるかどうかなのだと思います。資格は、経験を語るための礎であって、それ自体がゴールではないのだと思います。

評価のためではなく、育成のための指標として

そしてもう一つ、興味深いデータがありました。同じ調査で、「評価・昇進などの人事基準として重視したい」と答えた人は16.3%だったのに対し、「スキルや成長を可視化するための育成指標として活用したい」と答えた人は34.6%と、2倍以上にのぼったそうです。私は、これはとても公平な考え方だと思いました。資格は、誰かと比べて優劣をつけるための道具ではなく、自分自身の学びや成長を、見える形にするための道具として捉えられている、ということです。

大人が学ぶ姿を見せること

先ほどの息子の話に戻ります。私は、子どもに「勉強しなさい」と伝えるだけでなく、自分自身も、子どもの目の前で勉強するようにしています。「勉強しなさい」と伝えるだけでなく、「私も今、こんな資格に挑戦している」と、学ぶ姿を見せてくれる大人の方が、きっと説得力があるのだと思います。これは、子育てに限った話ではありません。私が代表を務める合同会社たおでも、スタッフやビジネスパートナーの皆が、今まさに、国家資格の取得に向けて勉強を続けています。それは、資格を取ることそのものが目的となるのみならず、お客様に安心や信頼を感じていただき、ご満足いただけるような価値を提供し続けるためでもあります。そうして、より強い組織を目指しています。

誰かに学びを促すより先に、自分自身が学び続ける姿を見せること。それが、一番の説得力になるのだと、私は思っています。大人になったら、学びは終わりではないと思います。むしろ、大人だからこそ、一緒に学び続けていきたいと、私は思っています。

おわりに

答えだけを示すのではなく、そこに至る過程を、自分の言葉で語れるようにしておく。そのための一つの手段が、資格や検定という、共通の基準なのだと思います。もちろん、それだけが唯一の方法ではありません。日々の実践や、言葉にして伝えることも、同じように学びを見える形にしてくれます。

「勉強しています」を、「これだけの基準をクリアしました」に変えていく。その一歩一歩が、他者への証明であると同時に、自分自身への安心材料にもなっていくのだと思います。

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