キャリアの作り方|学んだことを、試してみたい

キャリアの作り方|学んだことを、試してみたい

記事
学び
おはようございます。 2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「学んだことを、試してみたい」についてです。

「学んでいない」は72%。この数字をどう見るか

ベネッセの調査によると、直近1年以内に何かを学習したという社会人は28%にとどまり、72%は「何も学んでいない」と回答しているそうです。この数字を見て、「そんなものか」と感じる方もいれば、「思ったより少ない」と感じる方もいるかもしれません。私がこの数字を見て、ふと気になったのは、「学んでいない」と答えた72%の人たちは、仕事や睡眠以外の時間を、いったい何に使っているのだろう。ということでした。

もちろん、家事や育児、家族との時間、趣味、友人との交流、動画やSNSを楽しむ時間、そして、何もせずにゆっくり過ごす時間もあります。人には、学ぶ以外にも、たくさんの時間の使い方があります。だからこそ、「学んでいない」という数字だけで、その人の学ぶ意欲を判断することはできないと、私は思っています。

学びには、「試す機会」が必要

さらに、ベネッセの国際比較調査では、日本・米国などの社会人を比較しています。その中で、1日の平均学習時間は、日本が38分であるのに対し、米国は111分。さらに、「職場では、学んだことを生かす機会がある」と答えた人は、日本の60.0%に対して、米国は87.6%でした。「仕事を通じて自分の成長を実感する」という項目でも、日本62.4%、米国87.7%という差があります。どうして、国によってこのような違いが生じるのでしょうか。

例えば、スポーツには、練習と試合があります。練習をする。そして、試合で実際に試してみる。勝ち負けの勝敗が付く。試合でうまくいかなかったところを振り返り、また練習する。この繰り返しが、次の成長につながっていきます。私は、学びも、これに近いところがあるような気がします。

勉強している。けれど、学んだことを実際に使う場面がない。――そうなると、「何のために学んでいるのだろう」と感じることもあると思います。だからこそ、「学んだことを試す機会」が大切なのだと思います。ただし、その実践の場を、現在の職場内だけに限定する必要もないかと思います。

資格試験や検定試験も、学びを試す場に十分なり得る

たとえば、資格試験や検定試験の機会も、自分の学びを試す一つの場になります。勉強して、知識を蓄える。そして試験で、自分がどこまで理解できているのかを試してみる。できなかったところがあれば、また学び直す。

そう考えると、試験は単なる「合格・不合格を決める場」ではなく、自分の学びを実践する場にもなります。合格することだけが、学びの価値ではありません。スポーツでいえば、勝てる時もあれば、負ける時もある。試験という場に立ち、自分が今どこまでできるのかを知る。そして、また学ぶ。すなわち、また練習する。その繰り返しにも、十分、意味があると思います。

まだ、「出番」が来ていないだけ

もちろん、学んだことがすぐに仕事へつながるとは限りません。今の職場では、活かす機会がないのかもしれない。けれど、それは、その学びに意味がないということとは違います。もしかすると、まだ自分の培われた知識やスキルを活かすための「出番」が来ていないだけかもしれません。それであれば、出番が来るまでの間に、上位資格や、そこに付随する関連資格・検定を目指してみる。それは、単に資格の数を増やすためではありません。 次に訪れる実践の機会に、今の自分より少しでも深い知識や技術を持って立つためです。そう考えれば、出番を待っている時間も、決して止まっている時間ではありません。

そして、もう一つ。実践の機会を待つだけではなく、試験という「学んだことを試す場」を、自ら作ってしまうことです。勉強して、試験に挑む。 そこで自分の現在地を知る。 できなかったことを、また学ぶ。練習して、試合に挑む。そして、また、練習に励む。――そうやって、自分自身によって「学びの出番」をつくることも、キャリアを育てていく一つの方法なのだと思います。いつか、その知識が必要になる。いつか、その資格が役に立つ。いつか、誰かの相談に乗るときに、学んできたことが自分を支えてくれる。もしかしたら、むしろ自分から、この資格や知識をどう他者貢献につなげていくか、具体的なイメージを自ら描いていけるのかもしれません。

私自身も、学んだことによって何かが変わったという実感があります。知識が増えただけではありません。お客様と向き合うときの視点が変わり、その積み重ねが、少しずつ信用や信頼にもつながっているように感じています。

だから私は、学びには、「学ぶ → 試す → 気づく → また学ぶ」という好循環が生まれるのだと思っています。今はまだ、学んだことを活かす場所が見つからない。そんな時期があってもいい。いつか来る実践の機会に備えて、さらに学びを深めて育てておく。それもまた、自分のキャリアをつくる時間なのだと思います。

おわりに

キャリアコンサルタントとして、私は「何を学べばいいのか」を一方的に決めることはなく、「あなたは、今、何を学びたいと思っているのか」「どうしてそう思ったのか」「どんなことがきっかけだったのか」そして、「その学びを、どこでどうやって試してみたいのか」を一緒に考えて主体的な意思決定を何よりも大事にしています。学びは、資格を取って終わるものではありません。学んだことを、いつか誰かのために使う。そのために、今は自分自身で試してみる。そんな時間もまた、キャリアをつくっていく一つの過程なのだと思います。

せっかく学んでいるのだから、その学びを、どこかでは、試してみる。それは何も職場内で試す機会を作らずとも、試験会場という場でも十分、試す機会を設けることは可能です。職場内で試してみたいと思うのであれば、その日が来るまで、さらに学びを深めてみる。そんなさりげない発想の転換からでさえも、学ぶ機会の一歩が始まるのだと思います。

20260804_footer_資格は増やすためではなく深い知識や技術を持って立つため.png

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す