キャリアの向き合い方|AI時代の働き方は、手間をかけられるかどうか

キャリアの向き合い方|AI時代の働き方は、手間をかけられるかどうか

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おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「AI時代の働き方は、手間をかけられるかどうか」についてです。

ある半導体メーカーが、AIの活用によって、ソフトウェア開発の生産性が30%向上したと発表したそうです。一部の部品では、コードの80%以上をAIが生成しているとのことです。これだけを見ると、人がやることは、もうほとんど残っていないように感じられるかもしれません。

AIが速くなるほど、必要になること

でも、私はこの数字を見て、違う側面から考察してみました。AIが書いたコードを、そのまま確認せずに使うことには、リスクがあります。ある記事では、AIを「仕事の早い新人」として扱うべきだと書かれていました。新人が書いたものを、レビューなしにそのまま採用することには、やはり慎重になるでしょう。AIが速く、多くのものを生み出してくれるようになるほど、それを確認する側の手間は、なくなるどころか、むしろ増えていくのではないかと思います。

判断する前の、確認というひと手間が必要となる

ここで大切なのは、良い悪いを判断することよりも先に、確認することだと私は思っています。AIが出してきたものが、そもそも自分たちがやろうとしていたことと合っているか。まず、そこを照らし合わせる。これは、私が大切にしている「違和感」との付き合い方と、同じ構造をしていると思います。

何かに違和感を覚えたとき、すぐに良い悪いを決めるのではなく、まず立ち止まって、問い直してみる。AIの出力に触れたときも、同じように、まず立ち止まって確認してみる。この一手間を、飛ばさないことが大切なのだと思います。

それは、手順を守るという習慣を作る

こう言うと、「確認する力がある人と、ない人がいる」という話に聞こえるかもしれませんが、私はこれを、特別な力だとは思っていません。むしろ、決まった手順、動作に近いものだと思っています。AIが出してきたものに触れたら、まず立ち止まる。目的と照らし合わせる。それから、次に進むかどうかを考える。得意不得意の話ではなく、この一手間を、習慣として持っているかどうか。それが、AI時代の働き方を分けるのかもしれません。

そして、この手順を踏むということは、自己流にアレンジしすぎないということでもあると思います。決められたルールや手順に、実直に従って遂行できるかどうか。我流に走らず、確認という工程を省略しないこと。それも、さらにAI時代に問われる意識の一つなのかもしれません。

AIには、汲み取れないこと

そして、もう一つ、大切なことがあります。それは、そもそもとして、AIにその作業を任せる前に、「相手が何を望んでいるのか」を、正確に理解できているかどうかです。お客様が本当に望んでいること、その言葉の裏にある事情は、人間同士のやり取りの中でしか、汲み取れないことがあると思います。AIは、言葉やデータとして与えられた情報をもとに、相手の事情を推測します。だからこそ、人間が「そもそも何を理解しておくべきなのか」を考える必要があるのだと思います。

分かったつもり、知ったつもりで、認識がずれてしまうこともあります。そうならないために大切なのは、察することではなく、言葉に出して確かめることだと思います。「これは、こういう解釈で合っていますか」と、目の前にいらっしゃるお客様と、丁寧に擦り合わせていく。そうやって言葉にして伝え合うことが、認識を一致させていくことにつながるのだと思います。それは、同時に、指示を依頼する側に回った時に伝える力にも変われることと思います。

どれだけAIの出力を丁寧に確認しても、そもそもの理解がずれていれば、ずれたものを、丁寧に確認していることになってしまいます。それであれば、AIに渡す前の「理解」と、AIが出したものを「確認する」手間。この両方に、どれだけの時間と手間をかけられるかが、これからの働き方に求められてくることと思います。

おわりに

AIが速く、多くのことをこなせるようになりました。だからこそ、私たちに求められるのは、スピードを上げることだけではなく、一つ一つに、いかに深く手間をかけられるかどうかなのだと思います。相手が本当に望んでいることをより正確に理解する手間。AIが出してきたものを、確認する手間。ここでいう手間とは、人間が判断するために必要な時間のことなのだと思います。AIにできることが増えるほど、何をAIに任せるのかを決めるための、この手間が重要になっていく。――その手間を惜しまないことが、これからの働き方なのかもしれません。


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