キャリアの見つめ方|親子で就活する、という選択

キャリアの見つめ方|親子で就活する、という選択

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おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「親子で就活する、という選択」についてです。

最近、企業説明会に保護者も同伴できる、という取り組みが増えているようです。ある企業の説明会には、74組もの家族が同伴で訪れたと報じられていました。採用担当の方は、就職市場が売り手市場になる中で、内定を出しても他社に切り替えてしまう学生が増えていること、そして家族から後押ししてもらった方が、入社への後押しになることを、その理由として挙げているようです。

「後押し」への慎重な声もある

一方で、こうした動きに慎重な見方もあるようです。就活コンサルタントの中には、親の過保護・過干渉が、かえって就職活動には逆効果になってしまうケースがあると指摘する声もあります。ちなみに、「就活コンサルタント」という肩書き自体は国家資格ではありません。一方、キャリアコンサルタントは国家資格であり、5年ごとの更新も義務づけられています。こうした違いも踏まえた上で、私はキャリアコンサルタントとして、そして採用担当者として15年以上、採用の現場に携わってきた経験から、少し違う見方をお伝えしたいと思います。

親が働く姿を、身近に見る機会

共働き・共育てのご家庭が増え、お母様もフルタイムで働き続けるケースが多くなりました。だからこそ、親が働く姿そのものを、お子さんが身近に見る機会も増えてきているのではないかと思います。大学卒業までを、親としての一つの役目の区切りと捉えるなら、お子さんが就職する企業について、ある程度は親も理解しておく。あるいは、実際に働いているご両親が、就職活動そのものを支援する。――これは私自身の仮説にすぎませんが、「社会人」ということを理解している両親が、子どもの就職活動を支援する、このような関わりは、子どものより主体的な意思決定を後押しし、その結果、早期離職を防ぐ一つの手立てにもなり得るのではないかと感じています。

選択肢は、ぎりぎりの最後まで残しておく

では、どう関わるのが良いのでしょうか。私は、それは受験の学校選びと似ているところがあると思っています。「一緒に職場見学会へ行ってみる。」「そこで感じたことを、お互いにフィードバックし合う。」「企業ごとに、「いいな」と感じたところと、「なんか違うな」と感じたところを、一緒に整理してみる。」――こうした関わり方は、親子だからこそできる就職活動の支援だと思います。

ただし、ここで大切にしたいことがあります。私は、キャリアコンサルタントであると同時に、採用担当者として15年以上、学生の就職活動と企業の採用を見てきました。その経験から、私が就職活動をする方にお伝えしたいことがあります。「意思決定は、最後の最後まで、ギリギリまで粘る。」――早く決めることが、必ずしも最適な意思決定につながるとは限りません。「この会社がいいと思うよ」と親が伝えれば、選択肢は一つに近づいていきます。一方で、「この会社ではこう感じたね。あなたはどうだった?」「ほかは、どうかもう少し探してみようか。」と一緒に考えれば、お子さん自身の判断材料が増えていきます。同じ「関わる」という行為でも、選択肢を狭める関わり方と、選択肢を広げる関わり方があります。だからこそ、親子で就活をするのであれば、できるだけ複数の選択肢を残したまま、意思決定する最後の最後まで、ともに考えてくださったらと思います。

違和感も、選択肢の一つにする

企業ごとに、「いいな」と感じたところと、「なんか違うな」と違和感を覚えたところを、まとめておくのも有効だと思います。ただし、違和感があったからといって、すぐに選択肢から外す必要はありません。なぜらなば、違和感は、必ずしも問題とは限らないためです。「なんか違う」と感じたことが、具体的にどういうことなのか。その違いを自分自身が受け止められるのであれば、あえて挑戦してみるというのも一つの選択肢です。反対に、説明会や職場見学、面接などを重ねる中で、「やっぱり違う」と感じるのであれば、その感覚も大切にする。つまり、最初の印象だけで決めず、最後の最後まで自分の判断材料を増やしていくことです。――そして、最後に決める。私は、それくらいじっくりと粘り強く時間をかけて吟味、検討してもいいと思っています。

おわりに

今回は、「保護者同伴の説明会が増えている」という話題を入り口に、少し先まで考えてみましたが、親が就活についていくこと自体が問題なのではなく、その関わりによって、子どもの選択肢がどうなっていくのか。私は、そこが大切なのだと思います。後押しすることと、選択肢を残し続けておくこと。似ているようで、その先にあるものは違うのかもしれません。お子さんが最後に、「自分で決めた」と思えるように。そのために親ができることは、答えを差し出すことではなく、選択肢を狭めずに、最後の最後まで一緒に考え続けること。そして、最後の決断を本人に委ねることなのだと思います。「自分で決める。けれど、自分だけで決めない。」そうすることが結果、子どもが安心して就業に臨めるのだと思います。

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