キャリアの受け止め方|「べき」ではなく、「そんなこともあるよね」という世界へ

キャリアの受け止め方|「べき」ではなく、「そんなこともあるよね」という世界へ

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おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「『べき』ではなく、『そんなこともあるよね』という世界へ」についてです。

「共働き・共育て」という言葉を、目にする機会が増えました。私は、共働きと専業、どちらが良いという話をしたいのではありません。考えてみたいのは、もっと手前にあることです。私たちは、本当に自分で選んでいるのだろうか。

私たちは、本当に自分で選んでいるのだろうか

働き方には、数え切れないほどの「べき」があります。正社員であるべき。管理職を目指すべき。共働きであるべき。仕事と家庭を両立するべき。――私たちは、こうした「べき」の中から、自分なりに選び取って生きているつもりでいます。でも、その選択は、本当に自分自身が選んだものなのでしょうか。

とはいえ、「社会に刷り込まれているから、それは自分の選択ではない」と言いたいわけではありません。私たちは、誰の影響も受けずに生きることはできません。社会から、家族から、これまでの経験から、たくさんの影響を受けながら、自分の価値観を形づくっています。

もちろん、守るべきルールもあります。ただし一方で、一度自分で問い直してみたい価値観もあります。問題としたいのは、「べき」があることではなく、その「べき」は、誰のための、何のためのものなのかを、確かめないまま受け入れてしまうことなのだと思います。

選択は、自分の意思だけで決まるものではない

そのようなにおいて、大切なことは、影響を受けた価値観を、自分自身でどのように確かめ直しているか、なのだと思います。

「子どもとの時間を大切にしたい」と思っていた人が、数年後には「もう少し仕事をしたい」と思うこともあります。そのとき、過去の自分と今の自分のどちらかが間違っているわけではありません。そのときの自分には、そのときなりの理由があったはずです。だから、その都度、「今の私は、本当にそう思っているのだろうか」と、確かめ直していいのだと思います。そのように、一度確かめたら、それがずっと自分にとっての答えになるわけでもありません。自分らしいと思って選んだものも、時とともに変わっていきます。

また、「何を選ばなかったか」にも、その人の価値観が表れます。ただ、「選ばなかった」ことと、「選べなかった」ことは、同じではありません。管理職を目指さないという選択の裏に、本当は目指したいけれど、家庭の事情で難しいという現実があるかもしれない。選択には、意思だけでなく、環境や条件も関わっています。だからこそ、自分で決めることと、その結果のすべてを自分一人の責任にしてしまうことは、同じではないのだと思います。

さらに、選択肢が多ければ多いほど、自由になるとも限りません。「どれを選んでも後悔しそうだ」と感じれば、選択肢の多さそのものが苦しさになることもあります。だからこそ、選択肢を増やすことと同時に、自分は何を大切にしたいのか、何は譲れないのかを、自分なりにその都度、丁寧に確かめていくことが必要なのだと思います。

私自身も、問い直してきたこと

私自身、以前は「こうするべきだ」というものを、疑うことなく選んでいた時期がありました。けれど、学び、人と出会い、自分自身を振り返る中で、「私は、なぜそう思っていたのだろう」と考えるようになりました。すると、「自分らしい」と思っていたものの中にも、誰かの期待や社会の常識が混ざっていたことに気づきました。同時に、それらをすべて否定する必要もないことにも気づきました。影響を受けたものの中から、自分に残したいものを選び直していく。それもまた、自分を生きるということなのだと思います。だから、自己理解とは、「本当の自分」という答えを一度見つけて終わることではなく、自分の答えを何度でも問い直せることなのかもしれません。

おわりに

人が変わっていくことも、自分が変わっていくことも、そんなこともある。そう思える余白があれば、私たちはもう少し、自分にも他人にも、自由になれるのかもしれません。「前と言っていることが違う」と自分を責めるのではなく、「ああ、今の私は、今のあなたは、そう感じているんだ」と受け止めて、「確かに、そんなこともあるよね」と寛容になる。

家族のことも、仕事のことも、これからのことも考える。でも、それらに自分のすべてを明け渡すわけでもない。そのうえで、「私は本当にそう思っているのか」を、自分自身で確かめる。それが、自分で決めるということなのだと思います。――自分で決める。けれど、自分だけで決めない。

私は、なぜそう思ったのだろう。今の私は、何を大切にしたいのだろう。そして、どうしたいのだろう。その問いを、今日のどこかで、そっと自分自身に向けてみてください。答えは、今日出さなくてもいいのだと思います。

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