キャリアの積み方|大人の学習習慣・「特に理由がない」から、「あえて理由をつくる」へ

キャリアの積み方|大人の学習習慣・「特に理由がない」から、「あえて理由をつくる」へ

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学び
おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。
今日のテーマは、大人の学習習慣・「特に理由がない」から、「あえて理由をつくる」へ

キャリアは木を育てるように、根を張り、幹を太くしていくもの。以前の記事でそう書きましたが、今日は、その「根を張る」以前の段階、つまり「そもそも学び始める」ということについて書いてみたいと思います。

そもそも、学んでいる人は多くない

ベネッセの調査によると、直近1年以内に何かを学習したという社会人は28%にとどまり、72%は「何も学んでいない」と回答しているそうです。

この数字を見て、「そんなものか」と感じる方もいれば、「思ったより少ない」と感じる方もいるかもしれません。

踏み出せない理由は、「特に理由がない」

学習しない理由として多く挙げられるのが、「特に理由がない」という回答です。これは、危機感の欠如を示していると分析されています。多くの社会人は、将来への漠然とした不安は抱えていても、「学ばなければまずい」というところまでは至っていないようです。

総務省の社会生活基本調査を見ても、1日の生活時間のうち、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌にあてる時間は2時間8分ほどある一方、学習・自己啓発・訓練にあてる時間は、そのごく一部にとどまっています。

つまり、「学ばない」という選択の背景には、悪意や怠慢というより、他の生活時間に自然と時間が配分されている、という構造があるのだと思います。

始めた後も、続けるのは難しい

一方、実際に資格学習を始めた人にも、別の壁があります。ある調査では、97.1%の社会人が資格学習を「難しい」と感じており、その理由の最多は「勉強する時間が確保できないこと」だったそうです。子どもの急な発熱で学習時間を削られる、家事を後回しにすると家族から不満を言われる、といった具体的な声も上がっていました。

「そもそも始めない」段階と、「始めたけれど続かない」段階。どちらにも、それぞれの壁があるということです。

ただ、ここで一つ、視点を加えたいと思います。「小さな子どもがいるから」「介護をしているから」、勉強の時間が確保できない。そう感じている方も多いかもしれません。

けれど、本当にそうでしょうか。子育てをしているなら、子育てについて学んでいる。介護をしているなら、介護について学んでいる。もしかしたら、「勉強」を仕事に関することだけだと思い込んでいるだけで、日常生活の中で、すでに自己学習をしているのかもしれません。

以前の記事で、仕事は「苦楽」であると書きました。学びも同じだと思っています。楽なことばかりを求めていると、かえって目の前の苦労から抜け出せなくなる。多少の大変さを引き受けてでも、少しずつ学びを重ねていく方が、結果的には楽になっていくのではないかと思います。

個人の学びは、社会全体ともつながっている

ここで少し、視点を広げてみたいと思います。経済全体で見ると、個人の学びやスキルアップの総量は、生産性や賃金の伸びとも、まったく無関係ではないとされています。学ぶ人が少ないほど、産業全体の付加価値が上がりにくくなる、という理屈です。

ただし、賃金が上がらない背景には、個人の努力不足だけでは説明しきれない要因もあります。企業が利益を賃上げや人材投資に十分に回してこなかったという経営側の課題や、長時間労働や家事・育児の負担が偏っていて、そもそも学ぶ時間を捻出できない方が一定数いるという課題も、同時に存在しています。

なので、「学ばない人がいるから、賃金が上がらない」というのは、一因ではあっても、すべてではないのだと思います。

「特に理由がない」を、「あえて理由をつくる」に変えてみる

とはいえ、「特に理由がない」という状態のまま、何年も過ごしてしまうのは、少しもったいないような気もします。

危機感がまだ湧いてこないのであれば、危機感を待つのではなく、「あえて理由をつくる」というのはいかがでしょうか。資格取得という目標を先に立てて、そこから逆算して学ぶ理由を自分の中に用意してしまう。そんな順番があってもいいのだと思います。

おわりに

学びは、何もすぐ目の前にくる資格試験の合格だけを目指すものではないと思っています。私自身、2級キャリアコンサルティング技能士を取得するまでに、試験を7回挑戦しました。

勉強は、絵画のデッサンに似ている感覚があります。一度の学習で完成するものではなく、少しずつ線を重ねていくうちに、絵が鮮明になっていく。そう考えると、1時間集中して机に向かおうとしなくても、まずは15分だけ始めてみる、なんとなく気になる資格を調べてみる、というところからでまずは十分なのだと思います。そこから少しずつ、自分の中の学ぶ意識も色濃くなっていくのかもしれません。

大切なのは、無理なく継続すること、持続することだと思います。先が見通せずしんどく感じるときは、お百度参りのように、まずは100日間、やり続けてみる。そうしているうちに、気づけばそれが習慣になっていることもあるかもしれません。

学びに、絶対に必要な時間や才能などはなく、必要なのは、始めるための小さなきっかけだけなのだと思います。「特に理由がない」を、「あえて理由をつくる」というのはいかがでしょうか。そこから、根を張る一歩が始まるのだと思います。

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