キャリアの捉え方|寄り添うという、距離感

キャリアの捉え方|寄り添うという、距離感

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おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「寄り添うという、距離感」(就活生を支える、家族のあり方)についてです。

大学3年の秋以前から早期選考が本格化し、就職活動のスケジュールは年々早まり続けています。そんな中、カウンセリングルームの窓口や日々の相談の中で、就活生本人と同じくらい、あるいはそれ以上に不安や戸惑いを抱えていらっしゃる「保護者の方々」のお姿に触れる機会が増えています。「今の就活って、私たちがやった頃と全然違ってよく分からない」「早く動かせないと取り残されてしまうのではないか」と、焦るお気持ちを吐露される親御さんも少なくありません。

早期化する就活と、親子の「すれ違い」

株式会社ジェイックが2027年卒業予定の学生274名を対象に行った調査(「27卒就活生の『就職活動における親との関わり』を調査」、2026年7月14日公表)によると、就活生の54.4%が「月に1回以上」の頻度で親に就職活動の相談をしている一方、45.6%は「全く相談しない」と回答しています。相談するタイミングとして最も多かったのは「企業選びの初期段階」で、次いで「内定承諾時」でした。いずれも、就職活動における重要な局面といえます。

一方で、同調査では、学生が親に期待する役割として「傾聴(話を聞いてほしい)」が40.9%、「情報提供(アドバイス)」が39.8%とほぼ同率でした。この結果からは、親に話を聞いてもらうことと、経験に基づく助言を得ることの両方が、就活生にとって大切な支えになっていると考えられます。しかし現実の家庭内では、良かれと思ったアドバイスや「こうした方がいい」という導きが、子どもにとってはプレッシャーになってしまうときもありますね。

「正解」を教えるのではなく、受け止める場所になる

では、この変化の激しい早期化の時代において、家族はどのように就活生に寄り添っていけばよいのでしょうか。その関わり方には、大きく大切な3つの視点があります。

一つは、「答えを教えず、まずは安心して本音を話せる場所になること」です。企業や業界の正解を親が指示するのではなく、外で緊張しながら戦ってきた子どもが、家では安心して本音や弱音を吐き出せること。その精神的な土台があるだけで、学生は自分で一歩を踏み出す力を取り戻すことができます。

二つ目は、「親自身の不安と、子どもの不安を切り分けること」です。早期化や景気の変化に対する親側の焦りや「安定してほしい」という願いが、知らず知らずのうちに子どもの選択肢を狭めてしまうことがあります。親の願いは願いとして抱えつつ、子ども自身の意思や価値観に目を向けること。

そして三つ目は、「決断の主体を、本人に委ねること」です。企業選びや内定の承諾は、子どもが自分の人生の舵を切る最初の大きな試練です。失敗するかもしれないリスクを含めて、最終的な意思決定を本人が引き受けられるよう、横で見守る「伴走者」に徹すること。

おわりに

就職活動は、単に「どこかの企業に入るため」の通過点ではありません。それは、子どもが自分の人生を選択し、その選択を自分なりに引き受けていくための、大切な自立のプロセスです。

親御さんにできる最大のサポートは、地図や正解を指し示すことではなく、子どもが自分で考え、悩み、時に立ち止まったときに「いつでもそのままのあなたで大丈夫だよ」と静かに灯りをともし続けることなのかもしれません。早さに流されそうになる親子の日々に、それでもそっと寄り添える存在となれたらいいですね。

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出典
株式会社ジェイック「27卒就活生の『就職活動における親との関わり』を調査」(2026年7月14日公表、同社サービス「Future Finder」に登録した2027年卒業予定の学生274名対象)
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