キャリアの受け止め方|共存共栄の、ちから

キャリアの受け止め方|共存共栄の、ちから

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おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「共存共栄の、ちから」についてです。

福祉の勉強を深める中で、地域支援のあり方や、これからの社会で求められる「地域での助け合い」、そしてさらに推進されていく在宅ケアの現実について考える機会が増えています。制度や効率だけでは支えきれない暮らしの中で、私たちが本当に必要としているのは、お互いの存在や背景を認め合いながら共に栄えていく「共存共栄力」なのだと、ふと思い巡らせることがあります。それは何も特別な場面だけでなく、日々の職場や、私たちが生きていくうえでも大切にしていきたい力なのかもしれません。

つながりが、薄れていくとき

ビジネスチャットの普及や業務の効率化が進む一方で、職場のコミュニケーションはむしろ分断されやすくなっているという指摘があります。マイクロソフトの研究チームが同社の従業員6万1,000人以上のデータを分析した研究では、全社的なリモートワークへの移行によって、組織内のつながりが薄れ、グループ単位で閉じやすくなる傾向が示されました。また、部門やグループを横断する協働に費やす時間の割合は、移行前の水準から約25%低下したと報告されています。

どれほどテクノロジーが進化しても、職場の空気感や言葉にならない誰かの不安、複雑に入り組んだ利害関係といった「生の文脈」を、画面の向こうのツールが代わりに引き受けてくれるわけではありません。効率や論理の正しさだけでは解決できない場面に直面したとき、私たちを支えるのは、生身の人間同士の関わり合いです。

対人関係・調整力を、育む経験

一方で、この変化の時代にあって、お互いを活かし合う「対人関係・調整力(ファシリテーション・共感)」は、一体どのように育んでいけばよいのでしょうか。その営みはマニュアル通りに身につくものではなく、日々の具体的な経験や他者との関わりのなかで、泥臭く体得していくものだと考えています。

一つは、相手の立場や背景(文脈)に思いを馳せる習慣です。論理的な正しさだけに囚われず、「なぜこの人は今こういう発言をするのだろう」「この人の背景にはどんな不安や歴史があるのだろう」と、相手のコンテキストや感情の背景を想像する姿勢を意識すること。

二つ目は、意見の「対立」を恐れず、対話の場を経験することです。利害が対立する場面や、調整が難しい複雑な状況にあえて向き合い、お互いの妥協点や新しい共通目的(第三の選択肢)を模索するファシリテーションの場数を踏むこと。これは、他者との生々しい摩擦や感情のやり取りを通じてしか磨かれません。

そして三つ目は、自分自身の感情や弱さと向き合うことです。他者と深く共感し、信頼関係を築くためには、自分自身の感情の揺らぎや弱さをごまかさずに受け止める内省(セルフ・アウェアネス)も、大切な営みだと感じています。自分の感じ方や考え方を振り返ることが、他者の痛みや思いを、決めつけずに理解しようとする姿勢につながるのかもしれません。

おわりに

変化の激しい時代だからこそ、あえて効率のレールに乗るだけではなく、自分自身に必要な経験の場を主体的にデザインし、隣にいる人たちとともに手を取り合っていきたいと思っています。

キャリアコンサルティングの現場や日々の営みの中でも、誰かをすり減らすわけでも、誰かに依存するわけでもなく、自立するために、お互いの持ち味を活かし合える「共存共栄の循環」を大切にしていきたい。そうすることで、早さに流されない、温かなつながりの灯をともしていけたらと思っています。

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