キャリアの捉え方|モラルという、問い

キャリアの捉え方|モラルという、問い

記事
学び
おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「モラルという、問い」についてです。

SNSが広く使われるようになり、これまで見えなかった人の暮らしや振る舞いが、良くも悪くも、目に入るようになりました。時には、「どうしてそうしてしまうのだろう」と、不思議に思うような出来事が話題になることもあります。そうした場面に触れるたびに、「モラル」という言葉が頭をよぎります。けれど、モラルとは、いったい何なのでしょうか。

モラルとは、いったい何なのか

実は、「モラルとは何か」という問いは、心理学の世界でも、長く議論され続けてきました。アメリカの心理学者ローレンス・コールバーグさんは、人がどのように善悪を判断するかを研究し、「罰を避けるため」から、「社会のルールを守るため」、そして「自分の中にある原則に従うため」へと、段階的に発達していくという理論を示しました。一方で、心理学者キャロル・ギリガンさんは、この考え方に対して、「ルールや正しさ」だけでなく、「相手への配慮や、関係性に応える姿勢」こそが、モラルの大切な一部であると指摘しました。さらに、心理学者ジョナサン・ハイトさんは、人は何かを「正しい」「おかしい」と判断するとき、実はまず直感で感じ取り、理由はあとから考えていることが多い、と論じています。ルールなのか、配慮なのか、直感なのか。専門家の間でも、いまだに「モラルとは何か」という問いに、明確な落とし所が定まっていないようです。

正しさだけでは、語れない

一方で、専門家の間でも意見が一致しないのであれば、モラルは、どこかに「正解」が用意されているものではないのかもしれません。例えば、SNSで話題になる出来事の中には、ルールを知らなかったからではなく、「身内だから、これくらいは大丈夫」という、その場限りの感覚のズレから起きているように思うものもあります。ルールを守ることも、相手に配慮することも、直感を働かせることも、どれも間違っていないのかもしれません。ただ、モラルとは、それが身内だから、他人だから、SNSだからということとは関係なしに、その状況に合わせて、その都度、加減を探る必要がある、という点では、共通しているのかもしれません。

おわりに

結局、モラルって一体なんなのでしょうか。モラルを「正しいか、間違っているか」という二択で考えると、どうしても、誰かを裁く方向に偏ってしまいます。けれど、「丁度いいかどうか」として考えると、少し違う景色が見えてきます。自分にとって丁度いいことが、相手にとっても丁度いいとは限りません。昨日は丁度よかったことが、今日も同じように丁度いいとは限りません。だからこそ、一度決めたら終わり、というものではなく、そのときどきの状況に合わせて、何度も探り直す必要があるのだと思います。モラルとは、どこかに正解があって、それを守るものではなく、その都度、丁度いいところを探し続けることなのかもしれません。わたしにとってのモラルとは、「丁度いい塩梅」を探ることなのだと思います。

20261011_footer.png

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す