キャリアの積み上げ方|プロフェッショナルは、誰が決めるのか

キャリアの積み上げ方|プロフェッショナルは、誰が決めるのか

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おはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「プロフェッショナルは、誰が決めるのか」についてです。

働く上で、「プロフェッショナルである」とは、どういうことを意味するのでしょうか。皆様は最近、お仕事をしている中で、ご自身が、これはプロフェッショナルとして働けたな、と感じる場面には、どんなことがありますか。

プロフェッショナルの性質・あり方とは

経営学者ピーター・ドラッカーは、『現代の経営』の中で、「事業が何であるかを決定するのは、生産者ではなく顧客である」という趣旨のことを述べています。提供する側の努力や意図そのものではなく、顧客にとってどのような価値を生み出しているのかという視点から、事業を考えることが示されています。

では、相手にとっての価値を保ち続けるために、私たちは何をしているのでしょうか。アメリカの社会学者アーリー・ホックシールドは、1983年の著書『管理される心』の中で、「感情労働」という概念を示しています。これは、実際に感じている感情とは関係なく、仕事の場では、表情や態度といった感情表現そのものを、求められる形に管理することも、労働の一部である、という考え方です。客室乗務員が、内心の状態にかかわらず、乗客に心地よいサービスを提供するために、冷静さや明るさを保つことが、その例として挙げられています。

自分の状態と、相手に提供すべき価値とを、切り分けて考えられること。そして、その提供が本当に価値あるものかどうかを意味づけるのは、提供する側ではなく、価値を受け取る側であること。この二つを合わせて考えると、これこそが、プロフェッショナルと呼べる性質・あり方なのかもしれない、と私は思います。

身近なところで例えると

たとえば、牛丼屋さんで働いているとしましょう。店員である自分がお腹いっぱいで、特に食事を欲しているわけではなくても、お客様がご来店されれば、決められた味付けや手順に従って牛丼を作り、提供します。ただ、それは単に決められた手順をなぞっているというよりも、目の前のお客様が求めている品質を、きちんと届けられているかどうかを、意識し続けているということでもあると思います。

そのためには、相手が何を求めているのかを、まず理解する必要があります。相手の期待を捉えることは、決して簡単なことではありません。だからこそ、相手の言葉をただ受け取るのではなく、相手の期待を捉えられるところまで、どこまで傾聴できるかが問われるのだと思います。

この流れは、牛丼屋さんに限った話ではなく、どんな仕事にも、どんな社会の場面にも当てはまるように思います。相手が何を求め、何に価値を感じるのかを理解し、それに応え続けること。その結果として、対価が生まれるのだと思います。さらに、この構図は、社外のお客様との間に限らず、社内間でも、また、特別な資格や肩書きを持たない仕事にも、同じように成り立つもののように思います。

おわりに

プロフェッショナルとは、資格や職種によって決まるものではなく、自分の状態と、相手に提供すべき価値とを切り分けたうえで、相手の期待を捉えられるところまで傾聴し、その期待に応え続けられるかどうかにあるのだと思います。

そう捉えると、その提供が本当に価値あるものかどうかを意味づけるのは、提供する側である自分自身よりも、価値を受け取る側なのだと思います。そして、その価値に対して、対価が生まれるのだと思います。だからこそ私は、日々の一つひとつの期待を理解し、自分の専門性を使って価値に変え続けることこそが、プロフェッショナルであることなのだと思っています。

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出典
Drucker, P. F. (1954). The Practice of Management. Harper & Business.(日本語版『現代の経営』/「事業が何であるかを決定するのは、生産者ではなく顧客である」という趣旨の記述)
Hochschild, A. R. (1983). The Managed Heart: Commercialization of Human Feeling. University of California Press.(「感情労働」の概念の出典)
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