キャリアの受け止め方|「自分らしさが分からない」のは、自分を見失ったからではない

キャリアの受け止め方|「自分らしさが分からない」のは、自分を見失ったからではない

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おおはようございます。2級キャリアコンサルティング技能士|合同会社たお代表の工藤でございます。今日のテーマは、「自分らしさが分からない」のは、自分を見失ったからではない

「自分らしく生きよう」「あなたらしさを大切にしよう」「自分のやりたいことを見つけよう」。キャリアを考えるとき、こんな言葉をよく耳にします。もちろん、大切なことだと思います。でも、私は最近、少し違う角度から考えるようになりました。そもそも、自分らしさが分からない人に、「自分らしく生きましょう」と伝えるだけで、本当に十分なのだろうか。そんなことを考えるきっかけになったのが、私自身のある記憶です。

「変わり者」でいたかった

子どもの頃の私は、どこかで「変な人になりたい」と思っていました。そう思われたかったというのが、どこかしらで感じていました。もちろん、「人と違うことをして目立ちたい」という単純な意味ではありません。むしろ、「私は私でいたい」という気持ちに近かったのだと思います。でも、いつの間にか、「普通でいなければ」「こうするべき」「こうあるべき」というものに、自分を合わせるようになっていきました。そのほうが、きっとその当時は自分にとっても周りにとっても都合がよかったのでしょう。周りと違わないようにする。迷惑をかけないようにする。期待される自分でいる。そうやって環境に適応していくうちに、いつしか自分の声よりも、「周りからどう見えるか」を優先するようになる。そして気がついたら、「私は、本当はどうしたいんだろう」が分からなくなっている。そして、益々、普通であるはずの自分自身に違和感が蓄積されていったのです。

「自分らしさが分からない」のは、あなたのせいではない

だからこそ私は、「自分が何をしたいのか分かりません」という方に、「もっと自分と向き合ってみましょう」と最初からお伝えすることには、違和感があります。もちろん、自分と向き合うことは大切です。でも、その前に考えてみたいことがあります。もしかするとあなたは、自分の声を聞けなくなったのではなく、聞かないほうが自分にとってはより都合がよかった環境に、長くいたのかもしれません。自分の気持ちを抑える。相手の期待を優先する。「本当は嫌だけど、これくらい我慢しよう」と思う。「やりたい」よりも「やるべき」を選ぶ。そうやって生きてきたのだとしたら、自分の声が小さくなってしまうのは、決して不思議なことではありません。それは、あなたが自分を大切にしなかったからではない。その環境の中で、ちゃんと生きていくために身につけた適応判断だったのかもしれません。ただ、ここが少し複雑なところなのですが、その適応は、当時は確かにより自分にとっての都合がいい境遇をもたらしてくれていたことと思います。周りに合わせることで、摩擦は減り、居場所は保たれる。それでよかったはずなのに、いつの間にか、どこかでその都合がいいと思っていたことが歪みとなって現れてくることがあります。「本当に私、このままでいいのかな」。当時はこれでよかったはずのものが、いつしか生きづらさに変わっている。そんな感覚に覚えのある方もいらっしゃることと思います。

だから、自己理解は「自分探し」から始めなくてもいい

自分らしさを取り戻そうとすると、「私は何が好き」「何が得意」「何がしたい」と考えたくなります。でも、答えが出てこなくても大丈夫です。まずは、もっと小さなところから。「これは、なんとなく嫌だった」「なぜか、この言葉には引っかかった」「この人といると、なぜか自然体でいられる」「これは誰に何と言われても大切にしたい」。そんな小さな反応を、一つずつ拾ってみる。「どうして私は、そう感じたんだろう」と考えてみる。すると、「自分らしさ」はどこかから突然見つかるものではなく、自分の中にずっとあったものを、少しずつ拾い直していくものなのかもしれません。

「自分を知る」は、自分を責めることではない

キャリアを考えるとき、私たちはつい、「もっと早くやりたいことを見つけなきゃ」「自分の強みを見つけなきゃ」「自分らしく生きなきゃ」と焦ってしまいます。でも、今の自分が分からないことにも、きっと理由があります。そして、その理由を知ることもまた、自己理解なのだと思います。「私はどうして、こういう選択をしてきたんだろう」「どうして、こんなに周りの目が気になるんだろう」「どうして、本当は嫌なのに断れないんだろう」。そこに向き合っていくと、「私は自分を見失った」のではなく、「その時の自分に必要だった生き方をしてきたんだ」と、見方が変わることがあります。そして、そこから初めて、「では、これからはどうしたい」という問いが生まれる。

おわりに

自分らしさは、最初から見つけなくてもいい。聞こえなくなっていた自分の声を、少しずつ拾っていけばいい。過去の自分を責めるのではなく、「あのときは、そうすることで自分を守っていたんだね」と、今の自分から声をかけてあげる。

そして、少しずつ自分の声が聞こえてきたら――じゃ〜どうする?

自分を知ることは、過去の自分を否定するためではなく、これからの自分に、もう一度選択肢を渡してあげることなのかもしれません。

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