カウンセリングをしていて感じるのは、ここ数年で「堪える」力のない人たちが増えてきているということです。
「堪える」は、読み方が「たえる」「こたえる」「こらえる」の3通りあります。この3つの言葉に共通して言えるのが、「苦痛や悲しみを我慢している」状態のことを指します。
さて、「苦痛や悲しみを我慢する」という能力が弱い人間が増えているという、ということが、私個人的にこの数年の間に感じていることです。
とにかく「我慢」ができない。嫌なものは嫌、できないものはできないと、最初からやりもしないで、「無理なものは無理」と拒否して、その割にはその状況をどうにかしてくれと、他者のせいにしたり、他者任せにして、自分の責任を他者に取らせようとするのです。
「パワハラ」「セクハラ」「カスハラ」などなどの、ハラスメントも結局のところ、自分が好ましくない状態や不満を、外部にぶつけたり、他者のせいにしようとする心から生まれているように思うのです。
パワハラなんかは特にそうですね。自分の弱さやできないことを認めようとせず、怒鳴り散らして、相手を脅して自分の都合の良いように操作しようとする弱い心から生じるものです。
自分の弱さを認め、そこからどのようにすれば解決できるか努力しようとしません。ですから、他者のせいにしたり、環境のせいにするのです。したがって、パワハラされる人、セクハラされる人は弱い人ではありません。
何でも人のせいにすれば、その時の自分の心の不満は解消されます。自分のせいでもなければ、自分が責任を負わなくても済むわけですから、楽で仕方ありません。
そうやって、何でも人のせいにしたり、環境のせいにしたり、障害のせいにしたりして、理解が得られなかったり、自分の思い通りにならないと、相手を脅したり、威嚇したりするのです。
そのようなことを続けていれば、そのうち周りから誰もいなくなって、ついには人のせいにできなくなるような、一人ぼっちの状態となることでしょう。
いつの間にか自分の周囲には誰もいないと気が付いたら、一度自分自身を省みる習慣を身につけることをお勧めします。