原稿がつまらない本当の理由
原稿を読んでいて「何か物足りない」と感じることがあります。文章としては整っているのに、なぜか印象に残らない。
その原因はほとんどの場合、文章ではありません。取材が浅いのです。
取材の深さが本を決める
原稿は取材の素材から作られます。素材が浅ければ、どんなに文章を整えても限界があります。
私は取材のとき、必ず相手の言葉にツッコミを入れます。
「なぜそう思ったのですか?」
「そのきっかけは何ですか?」
「それ以前に似た経験はありませんか?」
原体験を掘り当てる
こうした質問を重ねていくと、その人の考えの背景が見えてきます。多くの場合、そこには原体験があります。
その原体験を掘り当てた瞬間、原稿は一気に面白くなります。
とはいえ、文章力は絶対条件
原稿のレベルを無視していいという話ではありません。
中にはわけの分からない理屈で原稿をこねくり回す人がいます。
ほとんどの場合、内容の劣化につながるため、
・一つの文章では基本的に一つのことを書く
・安易な指示代名詞の使用は要注意
・文末を同じ表現に極力ならないように
とあげるとキリはありませんが、決して原稿をおろそかにしてはいけません。
取材で本の半分はできている
私はよくこう言います。
いい本は取材の段階で半分できている。
取材が深ければ原稿は自然に立ち上がります。
次回は「編集とは文章整理ではない」という話をします。
あなたが今やっている“編集”は、本当に編集でしょうか?