「文型」とは何か

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 動詞の基本概念のうち、「法」「時制」「相」はクーパー(Cooper)の『英語文法』(1685年)で整理され、さらにマレー(Lindley Murray)の『英文法』(1795年)ですっきりとしたものとなっていますが、「文型」(sentence pattern)の概念が出てきたのは実は意外に遅いのです。現在、日本では「5文型」という考え方が広く使われており、どんな学習参考書にも必ず重点的に説明してありますが(中学校英語の学習指導要領でも「5文型」及びその他の文型として「there構文」「it~to構文」「tell/wantなど+目的語+to不定詞」を指導することとなっています)、元々明治時代の学校英文法では「4文型」が教えられていました。現在のような「5文型理論」は1904年にC・T・オニオンズ(Onions)の提唱した5つの「動詞型」(verb pattern)が改変されたものとされています。
 しかしながら、この「5文型」という考え方は日本以外の国ではあまり一般的ではなく、英語ネイティブも「文型」を特に意識せずに、「動詞」によって「文」を組み立てています(日本人でも日本語の「文型」を意識しながら日本語を使っている人はまずいないでしょう)。アメリカ人のインテリでも「文型理論」を知らない人は多く、「これは何文型なの?」「文型って何?」「これって補語じゃないの?」「補語って何?」といった「会話の断絶」もよく聞かれます。
 実際には「5文型」ではうまく説明できない文も存在しており、「5文型」を強調しすぎるとかえって学習の妨げになるという主張が多く見られるのも事実です。はてさて、わずか100年前に突然現れた「理論」で、日本では最重要概念の如く位置付けられながら(「英文法の要は文型だ」「全ての英文はこの5つの文型のどれかに分類される」などとどれだけ強調されてきたことでしょうか)、ほとんど日本でしか使われておらず、英語ネイティブすらほとんど知らないような「文型」とは一体何なのでしょうか?
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