SE:扉が開く
ちょっと!ちょっと!
おばさんがアンタの成績、また下がったって言ってたよ?
今年は受験だよ?分かってんの?
何よ?
〈少し間〉
はいはい。
勝手に部屋に入って悪かったわよ。
でも、アンタも悪いんだからね?
〈ため息〉
お年頃のアンタに合わせて、最近はあんまり関わらないであげてたのに……まさか、勉強離れまでしてたとは……。
どうするの?
この分だと私とは、別々の高校になりそうだけど〜?(意地悪く)
分かってると思うけど、うちの地元の公立は相当に治安が悪いよ?
この前も、生徒同士の喧嘩があったらしいし。
去年の夏には、無茶やって補導された子もいるって聞いたよ?
そんなとこに入学するはめになっても、アンタ生き抜く自信あるわけ?
私はもっと落ち着いた高校を受験するし、
昔みたいに悪ガキに泣かされたって、助けてあげられないわよ?
〈少し間〉
そんな嫌そうな顔したって、しょうがないじゃない?
こればかりは、アンタしだいなんだからさ。
〈少し間〉
あっ!そうだ!
私をアンタ専属で家庭教師に、雇うってのはどう?
何、意外そうな顔してんの?
知ってるでしょ?私が学校内で上位の成績だって。
もちろん、タダじゃないけどね〜。
当たり前でしょ?
いくら私に受験の余裕があるからって、ある程度まとまった時間をさくんだよ?
それ相応の報酬くらい、当然でしょ!
そ〜れ〜と〜も〜。
このまま成績落として、怖〜い地元の公立に行く?
〈少し間〉
どうすんの?
私はどっちでも良いんだけど〜?
〈少し間〉
ふふ。
オッケー!今日から私が、アンタの勉強の面倒を見てあげる!
家庭教師料は、そうだな〜。
う〜ん……。
そうだ!いつものファミレスで、ステーキセットなんてどう?
〈少し間〉
はぁ?女なら可愛らしいデザートにでもしろだ〜?
〈少し間〉
ふ〜ん……デザートね〜。
本当に、良いのよね……?
〈少し間〉
へ〜。(ニヤリとしながら)
なら、アンタの言葉に甘えて、
ステーキセットの後に、しっかり食後のデザートも頼んであげる!(楽しげに笑う)
もちろん、男に二言はないわよね?
〈少し間〉
まぁ、安心しなさい。
その代わりに、絶対にアンタの成績を上げてみせるから。
なんなら、私と同じとこ受験できるレベルになるかもよ?
もしそうなったら……そうね〜。
〈少し間〉
ふふ。
お祝いに、今度は私がアンタに美味しいものご馳走してあげてもいいわよ!(楽しげに笑う)