導入──アクセスビリティと検索を両立する現実解
画像の代替テキスト(ALT)は、アクセシビリティ対応であり、同時に検索流入を押し上げる“実務の要”です。とはいえ、現場では数百〜数千枚の画像に人力でALTを付けるのは非現実的。空欄のまま公開され、検索・音声読み上げ・画像検索のあらゆる機会を取り逃がしてしまいます。
そこで本稿では、私が実務で使っている独自の「日本語ALT自動生成」機能をご紹介します。既存のWordPressプラグインに頼らず、コードをコピペするだけで導入できる軽量スニペットです。
Google Cloud Visionで画像内容を判別し、翻訳APIで自然な日本語の一文に整形。SEOと読み上げに強いALTとしてWordPressへ自動登録します。小規模な枚数であれば無料枠の範囲で運用できる場合もあり、導入・運用コストの面でも現実的です。
何が新しいのか──「軽量」「日本語ネイティブ」「運用の再現性」
プラグイン依存からの脱却
目的特化の1ファイル。不要機能を一切持たず、挙動が読みやすい。
日本語の自然文ALT
VisionのラベルとWeb検出結果を材料に、翻訳API+テンプレートで名詞の羅列にしない。読み上げでも意味が通る。
導入がコピペで完了
高度な知識は不要。コードを貼る → APIキーを入れる → すぐ稼働。
運用コストが低い
アップロード時に自動生成、既存メディアは一括再生成ボタンで底上げ。現場のALT工数を実質ゼロに。
機能の全体像
アップロード検知
add_attachment で新規画像をフック。対応MIMEのみ処理し、APIキー未設定なら安全にスキップ。
画像理解(Cloud Vision)
LABEL_DETECTION(最大5件)+WEB_DETECTION(最大3件)。内容の芯を外しにくい“複眼判定”。
日本語化(翻訳API)
ラベル群をまとめて翻訳。テンプレートで日本語の一文に整形し、100文字超は安全にトリム。
メタ自動反映
生成文をALTへ、要約をタイトル・抜粋へ、全文を本文へ。メディア単体ページの可読性も改善。
管理UI&バッチ
設定画面にAPIキー入力欄とログ付きの一括再生成を搭載。停止ボタンで安全に制御可能。
主な機能
対応形式:JPEG / PNG / WebP / GIF / AVIF / SVG
文体のバリエーション:テンプレート複数化で“同じ書き出し”を回避。ブランドトーンに合わせて調整可能。
アクセシビリティ強化:視覚に障害のあるユーザーのスクリーンリーダー体験を改善。
SEOの実効性:自然文ALTで画像検索→記事への導線を強化し、CTR改善に寄与。
軽量・堅牢:WordPressコアのフック+Google APIのみ。依存が少なく、壊れにくい。
導入手順
1)Google Cloud側の準備
プロジェクト作成(課金アカウント紐づけ)
API有効化:Cloud Vision API / Cloud Translation API(v2)
APIキー発行:キー制限(HTTPリファラ/IP)設定
2)WordPressへの設置
事前準備code-snippetsプラグインを導入し
下記のリンクからコードを取得しコピーしペースト
d.kuku.lu/bfs6jrefx
3)APIキー設定
管理画面 → 設定 > ALT自動生成
Vision APIキー/翻訳APIキーを保存
4)既存メディアの一括再生成
設定画面の「開始」をクリック → ログで進捗確認、「停止」で安全停止
実行中は処理タブを閉じないこと(別タブで他作業は可)
トラブルシューティング
ALTが入らない:APIキー未設定/キー制限の誤り/外部通信の制限。wp_remote_post() のログを確認。
タイムアウトが出る:一括処理のインターバルを拡大/タイムアウト秒を延長。
日本語が不自然:テンプレートに接続詞・被写体の明示を追加。
SVGで精度が低い:ベクター特性上の限界。該当カテゴリは手動ALTで固定。
なぜ“プラグインより軽い”のか
多機能プラグインは便利ですが、不要機能による負荷・設定の複雑化・依存の増加は避けにくい。
本スニペットは目的特化の1ファイルで、WordPressコアのフック+Google APIだけ。挙動が明確で、壊れる余地が小さい。本番運用に耐える“軽さ”を確保します。
まとめ──次世代のALT運用へ
ALTは資産:一貫した“自然文ALT”が、アクセシビリティと検索導線を同時に底上げ
導入は簡単:コピペ → APIキー設定 → 即稼働
運用は現実的:アップロード時に自動、既存資産は一括再生成で底上げ
手で書かなくていいALTを、今日から。まずは数十枚で試し、品質に納得できたら全件へ。
視覚に障害のあるユーザーにも届き、検索でも見つかる――正しく伝わるウェブに更新しましょう。