【読むメンタルケア vol.32】新しい自分になろうと決めても、数日で元に戻ってしまうあなたへ

【読むメンタルケア vol.32】新しい自分になろうと決めても、数日で元に戻ってしまうあなたへ

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コラム


明日から11月ですね。

月が替わる、年度が替わる、誕生日を迎える。そんな節目になると、「今度こそ新しい自分になろう」と思い立つ方は多いと思います。早起きをする、部屋をきれいに保つ、人に頼まれても無理なときは断る、夜のスマホを減らす。決めた直後は気持ちが前向きで、「今回はいけそう」と感じられます。

ところが数日たつと、気づけばいつもの自分に戻っている。そして「やっぱり私は変われない」とがっかりしてしまう。

もし毎回そう感じているなら、最初にお伝えしたいことがあります。

数日で元に戻るのは、あなたの意志が弱いからではありません。多くの人が同じところでつまずきます。

1. 「新しい自分」を、一度に全部つくろうとしていませんか


節目の日は気持ちが高まっているので、つい理想を大きく描いてしまいます。「毎朝6時に起きて、運動して、自炊して、夜は早く寝る」というように、生活を一晩で入れ替えるような計画です。

けれど、普段の生活にはこれまでの習慣、仕事の予定、その日の体調や疲れが重なっています。そこへ一度にたくさんの変更を持ち込めば、数日で無理が出るのは自然なことです。

心理学では、物事を「完璧にできるか、まったくできないか」の二択で考えてしまうことを、全か無か思考と呼びます。三日目に予定どおりにできなかった日があると、「もう台無しだ」「結局元通りだ」と、全部が失敗に見えてしまいます。

実際には、ほとんどの人が「できた日」と「できなかった日」を行き来しながら、少しずつ習慣を身につけています。ある研究では、新しい行動が自然にできるようになるまでに、平均で2か月あまりかかったと報告されています。数日で定着しなくても、それは普通の経過です。

2. 「戻った」ように見えても、ゼロには戻っていません


数日で元に戻ったとき、「何も変わらなかった」と思いやすいものです。

でも、少し立ち止まって考えてみてください。三日間続けられたなら、あなたは三日分、実際に行動したことになります。その経験はなくなりません。

もう一つ大事なことがあります。「また戻ってしまった」と気づけること自体が、以前の自分とは違う部分です。何も意識していなければ、がっかりすることもありません。自分の行動を振り返れているから、落ち込みも生まれます。

落ち込む気持ちはつらいですが、変わりたいという気持ちがちゃんと動いている証拠でもあります。

3. 気合いより、2分でできる小さな行動から


臨床の現場では、気分が上向くのを待たずに、小さな行動から始める方法がよく使われます。うつ状態への対応などで知られる「行動活性化」という考え方です。やる気が出てから動くのではなく、先に小さく動くことで、あとから気持ちがついてくるという順番をとります。

新しいことを続けたいときも、同じ考え方が役に立ちます。目安は「疲れている日でもできる大きさ」です。

・毎朝30分運動する → 起きたらカーテンを開けて、伸びをする
・夜はスマホを見ない → 寝る前の5分だけ、画面を伏せて置く
・部屋を常にきれいにする → 帰ったらバッグを定位置に置く
・言いたいことを全部伝える → 一言だけ、「ちょっと考えさせてください」と言ってみる

物足りないくらいで構いません。小さな行動なら、忙しい日や気分が落ちている日でも続けやすく、「今日もできた」という実感が積み重なっていきます。

4. 戻った日は「再開日」にする


どれだけ小さく始めても、できない日は来ます。それは失敗ではなく、生活の中で当然起こることです。

そのときに大切なのは、できなかった日を責めるより、次にまた始める日を決めておくことです。「11月1日から」と節目にこだわらなくても、ふつうの水曜日の夜から再開して問題ありません。

「戻った」と数えるのではなく、「今日が再開日」と呼んでみてください。同じ出来事でも、受け取り方が少し変わります。

新しい自分になるというのは、ある日突然入れ替わることではなく、小さな行動を何度もやり直しながら、少しずつ今の自分を更新していくことに近いと、私は考えています。

☕ 10月の終わりに、一人で振り返るのがしんどいあなたへ「今月も決めたことが続かなくて、また自分が嫌になってきた」


「明日から11月なのに、何から小さく始めればいいのか分からない……」
10月最終日の夜、そんな風に自分を責めながらスマホを眺めていませんか。月が替わる節目だからこそ、今夜は一人で「反省会」を抱え込まず、一緒に10月の心のたなおろしをしていきませんか。

何が続かなかったのか、どのくらいの小ささなら無理なく生活に馴染みそうかを、あなたのペースに合わせて一緒に整理していきます。 明日からの11月を、無理な気合いや重たい気持ちのまま迎える必要はありません。

きれいにまとめて話そうとしなくて大丈夫です。「なんとなくモヤモヤする」「今月の疲れを吐き出したい」という段階のまま、ふらっと声を聞かせにいらしてくださいね。

■ 今夜のご利用の目安
・待機中(相談可能)のときは、そのままお電話いただけます。
・「10〜15分ほどでサクッと頭の棚卸しをしたい」という短時間のご利用も大歓迎です。
・ご希望の時間帯がある場合は、メッセージからお気軽にお知らせください。


今夜は10月を走りきった自分を責めず、温かい飲み物でも飲んで、心をゆるめて休んでくださいね。   


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