それはもう10年ほど前になりますでしょうか。
友人のひとりから「実は困っているの」との相談がありました。
しっかりものの彼女は、大抵のことは自力で解決してきました。
その彼女が深刻そうに相談があるのと言ってきたので驚きました。
聞けば彼女本人ではなくて弟さんのこととのこと。
弟さんが成人してからトラブル続きで今回も些細なことから家庭を失い、交通事故被害者となり、失職しそうとのことでした。
あまりにも不運が続くので視て欲しいとの依頼でした。
お写真を借りて霊視してみると、細い怨念の糸が何重にも弟さんを縛り上げていました。
「呪詛だね」
でも恨みを買ったのは、弟さん本人ではありませんでした。
「3代か4代前のご先祖が女性関係絡みで恨みを買ってるね。男系にでる呪詛なんだけど、呪詛された本人の直系子孫男性がいなくなったので傍系の弟さんにきてる」
そういえば、と彼女。
父方の男性親族も仕事や家庭がうまくいっていない方が多く、借金が原因で失踪した方もいるそう。
呪詛した本人はもう(当たり前ですが)亡くなっているし、呪詛といってもその残滓のようなもの。
1ヶ月ほどかけて呪詛を祓った結果、失ったものは取り返せませんでしたが、生活を立て直す目処がついたとのことでした。
*友人ですが報酬をいただきました。
今では新しい家庭もでき、仕事も軌道に乗り、幸せに過ごしているとのこと。
呪詛祓いは祓う私や私の家族にも危険が及ぶ可能性のある仕事です。
無事に終わってとても安堵したことを覚えています。