心の相談ってどこにすればいいの?

記事
コラム

はじめに

皆さんはこんなお悩みをお持ちではありませんか?

・頭痛や腹痛、胃痛があり、内科や消化器科を受診したが原因が分からず、薬
 を飲んでもよくならない。

・不安感や焦燥感があるが、誰に相談しても「気のせいだよ」と言われてしま
 う。

・仕事や人間関係が上手くいかない。上司に怒られてばかりいるが、なかなか
 改善できない。

・朝起きられない。体がだるく、学校に行けない、家事ができない、やる気が
 出ない。

 このようなお悩み、実はメンタルクリニックなどで解決できる可能性があります。

 心の不調や悩みを抱えたとき、メンタルクリニックなどを受診するというのは、近年かなり一般的になってきている印象です。
 しかし、「どんなところなんだろう?」と不安や疑問を感じる方もまだまだ多いのではないでしょうか。

 今回は、メンタルヘルスに関わる機関について、わかりやすく解説していきます。

 それぞれの違いやできること、できないことを知り、ご自分に合った相談先探しの参考にしていただきたいと思います。

※今回ご紹介する内容は一般的なものです。それぞれの機関の事情によって、 
 できること・できないことが異なりますので、受診の際はお電話などで直接 
 ご確認いただくようお願いいたします。


各機関の紹介

【カウンセリングルーム】
 医師はおらず、公認心理師や臨床心理士、心理カウンセラーなどが相談やカウンセリング、心理検査などを行います。

 職場や学校のこと、家族や恋人との関係、子育てや介護について、漠然とした不安感など、頭痛や不眠のような具体的な症状がなくても相談することができます。

 症状があっても軽い場合はカウンセリングを受けるだけで良くなるケースも多いですが、私設のカウンセリングルームは、まだあまり数が多くない印象です。

~~できること~~
・カウンセリング
 カウンセラーとの会話を通して、自分の内面と向き合いながら解決の糸口を探るプログラムです。ただ解決策を提示するのではなく、自分自身で解決していくプロセスをお手伝いするのが特徴です。

・心理検査
 IQの測定や、得意不得意、発達特性などを見る各種検査を受けることができます。

・意見書の作成
 心理アセスメントやカウンセリングの結果、心理的支援の提案などについての意見書を作成することができます。


~~できないこと~~
・診断をする
 診断をし、病名をつけることは医師にしかできません。

・薬を処方する
 お薬の処方は医師にしかできません。

・診断書を作成する
 診断書の作成は医師にしかできません。

・医師意見書を作成する
 医師意見書の作成は医師にしかできません。

~~選ぶ際のポイント~~
・医師がいない
 これが医療機関との一番大きな違いです。診断、処方、診断書等の作成ができないため、各種手続きで診断書や医師意見書などが必要な場合は医療機関を受診する必要があります。

・医療機関よりも料金が高い場合が多い
 医療機関ではないため、健康保険が使えません。料金は各カウンセリングルームで自由に決めることができます。1回5,000円~10,000円程度が相場です。
 カウンセリングが保険適用になる例外もありますが、一般的ではないのでここでは割愛させていただきます。

 心理学系の学部がある大学に併設しているカウンセリングルームは学生の教育も兼ねているので料金が安い場合が多いです(2,000円~5,000円程度)。

・無資格でも開業することが可能
 心理カウンセラーは無資格、無経験でも名乗ることができます。そのため、全くの未経験者でもカウンセリングルームを開業できてしまうのです。民間の心理カウンセラー資格も数えきれないほどあり、個人の資質や技量も玉石混交です。

 心理学をベースにしたもの以外にも、オーラや守護霊、前世などを見るスピリチュアル心理カウンセラーによるカウンセリングルームなどもありますので、ご自分に合った相談先を見つけることが大切です。
 特別なこだわりがない場合は、現在、唯一の心理学国家資格である「公認心理師」や、民間資格ではあるものの大学院で専門教育を受けている「臨床心理士」が在籍しているカウンセリングルームを選ばれるとよいでしょう。
 公認心理師や臨床心理士であれば、心理アセスメントを行い、必要に応じて医療機関の受診を促したり、緊急時の対応なども適切に行えるよう訓練されていますので安心です。


【メンタルクリニック】
 心療内科や精神科を標榜するクリニック(診療所)のことです。外来診療のみが一般的ですが、入院できるクリニックもあります。

「標榜」というのは、どんな症状の患者さんを診察できるのかを、分かりやすく示すものです。看板やホームページに記載してあります。

 心療内科と精神科、どちらを標榜するかによって、できること・できないことが変わりますので、詳しく説明していきます。


【心療内科】
 心理的・精神的な原因によって起こる身体と心の不調を治療することができます。
 精神科や心療内科の専門医でなくても標榜することが可能なので、「心療内科・内科」と標榜し、内科の医師が診療する場合も多いです。ストレスによる胃痛や頭痛、不眠など、体の症状が主な困りごとである場合は心療内科に相談することをお勧めします。

~~できること~~
・外来診療
 医師による診察や精神療法を受けることができます。

・診断
 医師の診察により、診断名をつけることができます。

・薬の処方
 症状に合ったお薬を処方することができます。

・診断書、医師意見書の作成
 各種診断書や医師意見書を作成することができます。精神障害者保健福祉手帳の取得も可能です。

・カウンセリング、心理検査
 実施できる医師や心理師がいる場合はカウンセリングや心理検査を受けることができます。

・往診、訪問看護
 クリニックによっては、通院が難しい患者さんに対して、医師が自宅に来て診察してくれたり、看護師や精神保健福祉士、作業療法士が自宅に来て病状やお薬の相談に乗ってくれたりします。

・総合相談
 医療相談室があったり、精神保健福祉士や社会福祉士が在籍している場合は、医療や福祉、生活全般の困りごとに関する相談をすることができます。

・入院治療
 入院設備がある場合は、入院して治療に専念することができます。

~~できないこと~~
・障害年金用の診断書作成
 精神の障害で障害年金を申請しようとする時に必要な診断書は、「精神保健指定医または精神科を標榜する医師」が書くことになっています。

 ですので、心療内科のみを標榜し、精神保健指定医でない医師が診療を行っているクリニックでは精神の障害による年金診断書を作成することができません。

~~選ぶ際のポイント~~
 上記のように作成できない診断書がありますので、現在お仕事ができていない、もしくはこれから休職や退職を考えていて、障害年金を申請する可能性のある方は、クリニックのホームページをよく確認してください。

 「心療内科・精神科」と2つ標榜している、もしくは医師が精神保健指定医である場合は年金の診断書が作成可能です。

 心療内科と精神科の2つを標榜していても、看板や受付には「心療内科」としか表記していないクリニックも多くありますので、ホームページを見ていただくか、お電話などで直接確認していただくのが確実です。

 年金の申請を行うことが決まってから精神科に転院することも可能です。


【精神科】
 心の健康や精神的な問題を専門的に扱う医療機関です。心の不調、ストレス、不安、うつ病、パニック障害、統合失調症、発達障害など、さまざまな悩みに対応します。身体的な症状がない場合でも、心の不調がある場合は精神科で診断や治療が受けられます。
 できることは心療内科とほぼ同じですが、精神保健指定医や精神科の専門医が診療を行いますので、より重度の精神疾患に対応することができます。障害年金用の診断書も作成することができます。
 どこに相談するか迷った時は、とりあえず精神科を受診するというのもありです。


【精神科病院】
 入院設備が整っており、重度の精神疾患や集中的な治療が必要なケースにも対応可能です。多くの病院で外来診療も行っていますので、お近くの精神科病院に外来がある場合はそちらを受診していただくと、どのようなお悩みにも対応できます。


精神科医療機関は予約が取りづらい

 精神科医療機関は、多くの場合予約制です。機関によってはかなり込み合っており、新規の予約が取れるのは1~2か月後ということもよくあります。

 いつ予約ができるかは個別に問い合わせをしていただくことになります。また、医療機関同士も「〇〇クリニックなら予約取りやすいですよ」といった案内は原則しませんので、地域の状況によっては、なかなか予約が取れないということがあります。

緊急の場合はどうしたらよいか

 個別に問い合わせをする以外の方法についてお話します。

高齢者の認知症・徘徊・暴力などの相談であれば、お住いの地域の地域包括支援センターや保健センターにご相談ください。適切な医療機関や福祉施設に繋いでもらえます。

お子さんに関することであれば児童相談所、市区町村の子ども担当課、保健センター、子育て支援センターにご相談ください。緊急の相談だけでなく、日常の子育てについても対応してもらえます。

依存症や、幻覚、妄想などについての相談は保健センターにご相談ください。対応方法のご案内や医療機関への紹介、家庭訪問など幅広く対応してもらえます。

暴れて手が付けられなかったり、自殺の可能性がある場合は警察にご連絡ください。警察官は精神障害が疑われるケースについての訓練を受けています。

DVに関することについては、警察や市区町村のDV担当窓口にご相談ください。

虐待されている、もしくは虐待を見た、聞いた場合は、警察もしくは市区町村の福祉係にご連絡ください。子どもの場合は児童相談所へご連絡ください。

お薬やお酒を大量に飲んでしまったり、リストカットなどで大量の出血がある場合は救急にご連絡ください。


悩みはあるが、受診すべきかわからないときはどうしたらいい?

 心の不調が気になる場合は、無理せず、一度専門家に相談するのが安心です。

 多くの精神科医療機関には精神保健福祉士が在籍しています。窓口やお電話で「受診をしようか悩んでいて、相談員さんとお話したいんですけど」と言っていただければ、精神保健福祉士もしくは相談窓口担当の職員と繋がります。

 現在の状況や悩んでいることなどをお伝えいただければ、受診が必要かどうか、緊急性があるかどうかを判断して対応してもらえます。

 精神保健福祉士は、心の問題を抱える人の支援を専門とする国家資格です。相談料はかからない場合がほとんどですので、まずは相談してみましょう。

 医療機関などに相談をするのはハードルが高いと感じる場合は、以下のような相談窓口もあります。

・精神保健福祉センター
 都道府県や政令指定都市が設置し、精神保健福祉全般の相談を実施しています。心の健康相談、精神科医療、依存症、思春期、認知症など様々なことを相談することができます。

・基幹相談支援センター
 地域における相談支援の中核的な役割を担う機関です。市区町村が設置しているものですので、精神保健福祉センターよりもお住いの地域に詳しい相談員に相談できます。相談支援専門員や社会福祉士、精神保健福祉士などの専門職が在籍しています。

・保健センター
 市区町村ごとに設置されている、地域住民に対して総合的な保健サービスを実施する機関です。保健師が在籍しており、体だけでなく心の健康に関する相談もすることができます。

・市区町村の福祉係
 医療機関や基幹相談支援センター、保健センターなどと連携していますので、お近くの窓口にご相談ください。


まとめ

 精神科や関連施設は、誰もが利用できる身近な支援の場ですので、安心して第一歩を踏み出してみてください。心の健康を保つために、適切なサポートを活用しましょう。
 当相談室でも総合相談を行っておりますので、匿名、オンラインをご希望であったり、近くに相談機関がない場合はぜひご利用ください。
                            ココロノ相談室

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