「初めて」は、一度しか経験できない

「初めて」は、一度しか経験できない

記事
コラム
先日、とある知り合いのココナラ出品者の、
「初めてのお客様」になりました。

まだココナラを始めたばかりの方でしたので、
よかれと思って購入しました。

その後、
こんなことを言われました。

「初めて売れたのは嬉しかったけど、
知り合いなので、ちょっと複雑な気持ち。」

もちろん、
悪気があって言ったわけではありません。

私も、それほど深刻に受け止めたわけではありません。

でも、その言葉を聞いたあと、
少しだけ考えてしまいました。

「初めて」という言葉には、
自分が思っている以上に、
人それぞれの思いが宿っているのかもしれない、と。

初めてのお客様。
初めての仕事。
初めての海外旅行。
初めて一人暮らしをした日。
初めて人前で話した日。

人生には、
色々な「初めて」が何度も訪れますが、
それぞれの「初めて」は一度きり

二回目になった瞬間、
それはもう「初めて」ではなくなります。

だからこそ、
私たちは「初めて」という出来事に、
ちょっと敏感なのかもしれません。

初めて会った場所。
初めての給料。
初めての受賞。
初めて付き合った人。

「初めて」というだけで、
その出来事は、
記憶の中で少し特別な場所に置かれる気がします。

もう二度と経験できない時間だから。

そんな風に大切に思っているのかもしれません。

一方で、
初めての一回よりも、
その後に積み重ねた時間のほうが、
心に残っていることがあります。

「初めて」は一度しかありませんが、
一番大切な出来事が、
いつも「初めて」だとは限らない。

そう考えると、
「初めて」と「特別」は似ているけれど、
少し違うものとして扱ったほうが良いのかもしれません。

冒頭の出来事を思い返してみると、

「知り合いだったから複雑な気持ち。」

その言葉の奥には、

「初めてのお客様は、こうであってほしい。」

そんな、理想の姿があったのでしょう。

もしかすると私にも、

「初めて売れたときの嬉しい気持ちを、味わってほしい。」

そんな身勝手な気持ちが、
どこかにあったのかもしれません。

どちらが正しい、
という話ではありません。

ただ、

「初めて」という言葉には、
人それぞれの期待や、
思い入れや、
物語が宿りやすい。

そんなことを、
改めて感じた出来事でした。

繰り返しになりますが、
「初めて」は、
一度しか経験できません。

だからこそ私たちは、
その瞬間に敏感であり、
特別な意味を重ねるのでしょう。

でも、
すべての「初めての出来事」が
心に残っているわけではありませんし、
理想的だったわけでもないでしょう。

「初めて」という言葉は、
何かを初めて経験する瞬間を表すだけでなく、
それまでにどんな思いを重ねてきたのか。

そんなことまで、
映し出しているのかもしれません。

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