部下のやる気に火をつける!1on1の「魔法の質問」と「NGフレーズ」集

部下のやる気に火をつける!1on1の「魔法の質問」と「NGフレーズ」集

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ビジネス・マーケティング
「1on1ミーティング、いつも同じような話になってしまった…」
「良かれと思ってアドバイスしたのに、なぜか部下の顔が曇ってしまった…」

みなさんは、1on1ミーティングでそんな悩みを抱いていませんか?

そんなモヤモヤの原因は、もしかすると「質問の質」にあるかもしれません。
実は、たった一つ「問いかけ」を変えるだけで、1on1ミーティングは「やらされ感」のある時間から、部下が自ら動き出す「成長の場」へと大きく変わります。

この記事では、心理学の「自己決定理論」をベースに、部下のやる気を引き出す「魔法の質問」と、逆にやる気をそいでしまう「NGフレーズ」を紹介します。

なぜ「質問」が重要なのか?

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1on1ミーティングが、単なる業務報告の場となるか、それとも部下の成長を力強く後押しする機会となるか。その分かれ道は、ひとえに「質問の質」にあります。そして、その「質問の質」を向上させるカギを握るのが、心理学における「自己決定理論」です。

自己決定理論とは、「人が自らの内側から湧き上がるモチベーションを感じるには、特定の3つの基本的心理欲求が満たされる必要がある」とする理論です。この記事が紹介する質問の数々は、すべてこの3つの欲求のいずれか、あるいは複数を満たすように設計されています。

その3つの欲求とは、以下の通りです。

自律性 (Autonomy)
「自分で物事を決めたい」「自分の意志で行動したい」という根源的な欲求です。人に言われたからやるのではなく、自ら選択し、行動することに人は意欲を感じます。

有能感 (Competence)
「自分にはできる」「もっと成長したい」という欲求。自分の能力が向上していると感じたり、何かを達成したりすることで、人は自信とやる気を高めます。

関係性 (Relatedness)
「他者と尊重し合える関係を築きたい」「大切な人たちとつながっていたい」という欲求です。孤立感なく、安心できる人間関係の中でこそ、人は安心して力を発揮できます。

これらの欲求を理解し、1on1での質問に落とし込めば、部下は「やらされ感」ではなく、「自ら進んでやりたい」という内発的なモチベーションを育む可能性が高まります。

【タイプ別】モチベーションを高める質問テンプレート&やる気を奪うNGフレーズ

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1on1ミーティングで部下のモチベーションを高めるには、「どんな質問をするか」がとても重要なポイントです。「自己決定理論」によれば、人が内側から動くためには、「自律性」「有能感」「関係性」という3つの基本的な心理的欲求が満たされていることがポイントとなります。

この章では、それぞれの欲求に対応したアプローチとして、部下のやる気を引き出す「効果的な質問(GOOD)」と、知らず知らずのうちにモチベーションを下げてしまう「避けたい言葉(BAD)」を、具体的に紹介します。

①「自律性」を高める質問 vs 奪うNGフレーズ

ここでは、部下に「やらされ感」ではなく、「自分で決めている」という感覚、つまり自律性を持たせるための問いかけを紹介します。


GOOD(これを投げかけよう!)
「この目標を達成するために、どんな方法が考えられますか?」
部下自身に解決策を考えさせることで、主体性を引き出します。複数の選択肢の中から最適なものを選ばせることで、当事者意識を高められます。

「AとBの選択肢があるけど、〇〇さんはどう進めたい?」
選択肢を提示し、その中から部下自身に選ばせることで、「自分で決めている」という感覚を与えます。完全に自由な選択が難しい場合でも効果的です。

「もし次に取り組むなら、何から始めたいですか?」
次のアクションプランを部下自身に考えさせることで、未来に対するオーナーシップを育みます。前向きな行動をうながし、計画性を高めます。

BAD(これは避けよう!)
「私が言った通りに、まずAから始めてください。」
一方的な指示は、部下の思考を停止させ、「やらされ感」を強くします。部下は言われたことだけをこなすようになり、自律的な行動が阻害されます。

「なぜB案で進めなかったの?(詰問)」
過去の行動に対する詰問は、部下を委縮させ、反発心を抱かせることがあります。失敗から学ばせる機会を奪い、挑戦する意欲を削いでしまいます。

「(指示を出さずに)それで、どうするの?(丸投げ)」
一見、自律性をうながしているように見えますが、適切なヒントやサポートなしでの丸投げは、部下に不安や不信感を与えます。特に経験の浅い部下に対しては逆効果です。

②「有能感」を高める質問 vs 奪うNGフレーズ

ここでは、部下に「自分はできる」「成長している」と感じさせ、自信とモチベーションを向上させる有能感を高める問いかけと、避けるべきフレーズを紹介します。

GOOD(これを投げかけよう!)
「〇〇さんの強みである△△を、このプロジェクトでどう活かせそうですか?」
部下の強みを具体的に指摘し、それをどう業務に結びつけるかを考えさせることで、自分の能力を認識させ、貢献意欲を高めます。

「今回の成功要因は何だと思いますか?特に工夫した点はありますか?」
成功体験を深掘りさせ、部下自身がその成功を客観的に分析することで、自分の能力や工夫を認識させます。これにより、次への自信へとつながります。

「この課題を乗り越えるために、どんなスキルや知識を身につけたいですか?」
具体的な課題解決に向けて、必要な能力開発について部下自身に考えさせることで、成長への意欲を刺激します。未来志向の質問で、ポジティブな学習姿勢をうながします。

「〇〇さんの仕事ぶりを見て、私も刺激を受けています。ありがとう。」
部下の努力や成果を具体的に認め、感謝の気持ちを伝えることで、貢献が認められていると感じさせます。上司からの承認は、有能感を大きく高めます。

BAD(これは避けよう!)
「もっと早くできたんじゃない?」「なぜもっと〇〇しなかったの?」
結果に対して、過去の行動を責めるような詰問は、部下の自信を失わせ、失敗を恐れる原因となります。改善点ではなく、不足点に焦点を当てる言葉は避けましょう。

「君にはまだ難しいよ」「それは私がやるからいい」
部下の能力を否定したり、挑戦する機会を奪ったりする発言は、有能感を著しく低下させます。「どうせ自分にはできない」という諦めや無力感につながります。

「(他の部下や同僚と比べて)〇〇さんはもっとできてるよ」
安易な比較は、部下の競争心を煽るどころか、劣等感や不公平感を抱かせます。それぞれの成長段階や個性に応じた評価を心がけましょう。

「それで、次はどうするの?(具体的なアドバイスなしに結果だけを求める)」
部下が困っているときに、ただ結果を求めるだけの姿勢では、上司への不信感につながります。適切なサポートなしに成果だけを求めるのは、部下の「できる」という感覚を損ないます。

③「関係性」を高める質問 vs 奪うNGフレーズ

ここでは、マネージャーと部下の間に心理的安全性を築き、強固な信頼関係を深めるための問いかけと、避けるべきフレーズを紹介します。

GOOD(これを投げかけよう!)
「何か困っていることや、手伝えることはある?」
部下の状況に寄り添い、サポートする姿勢を示すことで、安心感を与えます。困り事を抱え込まずに相談できる関係性の土台を築きます。

「チームのために〇〇してくれて、本当に助かっています。」
部下の貢献を具体的に認め、感謝の気持ちを伝えることで、自分がチームの一員として大切にされていると感じさせます。これにより、帰属意識と貢献意欲が高まります。

「プライベートで、最近何か良いことありましたか?(雑談)」
業務以外のパーソナルな話題に触れることで、部下を一人の人間として尊重していることを示します。これにより、気軽に話せる雰囲気を作り、人間関係の距離を縮めます。

BAD(これは避けよう!)
「特に問題ないよね?(対話を打ち切るような確認)」
部下からの情報開示をうながすどころか、対話を打ち切るようなニュアンスで、上司が一方的に状況を判断している印象を与えます。部下は「何も話さなくていいや」と感じてしまいます。

「そんなことより、例の件はどうなってる?(話を遮る)」
部下が話している途中で話を遮ったり、興味のない素振りを見せたりすると、部下は「自分の話は聞いてもらえない」と感じ、信頼関係が損なわれます。

(業務の話しかせず、相手の人間性に関心を示さない)
常に業務の話ばかりで、部下の個性や感情、プライベートに一切関心を示さないと、部下は「自分は駒の一つだ」と感じ、関係性は希薄になります。結果として、本音で話せなくなり、表面的な関係で終わってしまいます。

【実践テクニック】さらに会話を深めるワンポイント

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ここまで、部下のモチベーションを引き出すための質問テンプレートを紹介しました。

実は、たったひとつ意識するだけで、会話の質がぐっと深まるテクニックがあります。それが、「閉ざされた質問(クローズドクエスチョン)を、開かれた質問(オープンクエスチョン)に変える」という方法です。

ワンポイントアドバイス
「はい/いいえ」で終わる質問を、自由に答えられる問いに変える

クローズドクエスチョンは、相手の答えが短くなりがちで、会話がそこで止まってしまうことも少なくありません。その一方で、オープンクエスチョンは相手の考えや感情を自然に引き出し、対話を広げる効果があります。

少し言い回しを変えるだけで、部下の反応は大きく変わります。

例えば、以下の例。

(△)「このやり方で問題ないですか?」
 →「はい」で終わってしまいがちで、部下の本音や工夫は見えにくい。
(〇)「このやり方について、どう感じていますか?」
 →意見や懸念、アイデアが自然と出てきやすくなり、部下の視点を深く理解できます。

(△)「何か困っていることはありますか?」
 →「特にありません」と遠慮されて終わりがち。
(〇)「最近、どんなことに時間を取られていますか?」
「今、どんなことに少しでも引っかかりを感じていますか?」
 →より具体的に、状況や悩みにフォーカスでき、自然と話が深まります。

このように、質問の質を少し変えるだけで、部下は「話してもいいんだ」「自分の声が大切にされている」と感じ、より前向きに対話へ参加するようになります。

会話例で見る!やる気を引き出す1on1シミュレーション

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これまでの章で学んだ「やる気を引き出す質問」と「避けるべきNGフレーズ」、そして「会話を深めるワンポイント」を踏まえ、具体的な1on1の会話の流れをシミュレーションで見てみましょう。

今回は、目標未達だった部下との1on1を想定し、NGな例とGOODな例を比較します。

【設定】 目標未達だった部下との1on1

BADな会話例 👎
上司: 「目標達成できなかったけど、なんで?何が原因だったの?」
(NGフレーズ:「なぜ?」という詰問で、部下は自己弁護に走りやすい)

部下: 「申し訳ありません。Aの部分で想定より時間がかかってしまい…」

上司: 「だから言ったじゃないか。もっと早く相談しないと。次は必ず達成してね。」
(NGフレーズ:過去を責め、一方的な指示で部下の自律性を奪い、有能感を低下させる)

部下: 「…はい。」
(やる気が低下し、萎縮してしまう。関係性も悪化)

GOODな会話例 👍
上司: 「今期もお疲れ様。まずは、この3ヶ月を振り返ってみて、どんな気づきがあったか聞かせてくれる?」
(GOOD質問:一方的な評価ではなく、部下自身に振り返りをうながし、自律性と有能感を刺激するオープンクエスチョン)

部下: 「ありがとうございます。目標には届きませんでしたが、Aの部分で新しい手法を試せたのは収穫でした。ただ、そこで少し時間を使いすぎてしまったのが反省点です。」
(部下が自ら内省し、良い点も課題も話している)

上司: 「なるほど、新しい挑戦は素晴らしいね!その経験から次に活かせそうな学びは何だろう?」
(GOOD質問:失敗だけでなく、挑戦自体を承認し、有能感を高める。未来志向の質問で、具体的な学びを引き出す)

部下: 「はい、次は時間配分を最初にもっと検討すべきだと感じました。来期は〇〇を試してみたいと思います。」
(自ら改善策を考え、自律的に次へ向かう姿勢を見せる)

上司: 「いいね!その計画を進める上で、何か手伝えることはあるかな?」
(GOOD質問:部下の自律性を尊重しつつ、関係性を高め、サポートする姿勢を示す)

部下: 「…はい、ありがとうございます!」
(失敗から学び、次への主体的な意欲が湧き、上司への信頼感も深まる)

このように、同じ目標未達という状況でも、質問の仕方一つで部下の反応と、その後の行動意欲が大きく変わります。ぜひこのシミュレーションを参考に、あなたの1on1をより実り多い時間に変えていきましょう。

まとめ

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本記事では、1on1ミーティングにおける「質問」の力に注目し、心理学の「自己決定理論」をベースに解説しました。

1on1での質問は、単に部下を評価するためのものではありません。むしろ、部下の「自律性」「有能感」「関係性」といった基本的な心理的欲求を満たし、彼らの可能性を引き出すための強力なコミュニケーションのツールです。

ご紹介した質問テンプレートやNGフレーズ、そして会話を深めるためのワンポイントアドバイスを参考に、「どのスイッチを押せば、部下のやる気が自然に引き出されるのか」という視点を持って1on1に臨んでみてください。

決して、完璧な質問を投げかけようとする必要はありません。何より大切なのは、上司であるあなたが、部下一人ひとりに本当に関心を持ち、その成長を心から願いながら対話する姿勢です。

その真摯な気持ちこそが、信頼関係を築き、1on1を「意味のある時間」へと変える最大の力になるはずです。

この記事が、あなたの1on1ミーティングをより充実したものにするヒントとなれば幸いです。

なお、当社では、社員の「モチベーション」を可視化するアンケート調査サービスを行っております。ご関心のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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