退職後の社会保険・失業給付、最低限知っておくこと

退職後の社会保険・失業給付、最低限知っておくこと

記事
学び
1. 退職後の手続き、何から始めればいいか分からない人へ

会社を辞めたら、
「手続きがたくさんあるらしい」とは
知っている。
でも、
「健康保険はどうすればいい?」
「年金は?」
「失業給付ってもらえるの?」
「何から手をつければ
いいのか分からない」

退職後の手続きは、
種類が多くて
複雑に見えます。

「とりあえず後で考えよう」と
後回しにしてしまう人もいます。

でも、
後回しにすると
「無保険の期間ができる」
「延滞金が発生する」
「給付をもらい損ねる」
といった
トラブルが起きることがあります。

この記事では、
退職後の手続きを
「最低限これだけ知っておけばいい」
という形で
シンプルに整理します。

詳細な金額や申請方法は
お住まいの自治体や
各機関で確認が必要ですが、
「何があって」
「いつまでにやるか」の
全体像を
まず押さえてください。

2. なぜ退職後の手続きを後回しにしてはいけないのか

先に答えを言います。
退職後の手続きを
後回しにしてはいけない理由は、
「期限がある手続きが複数あるから」です。

退職後の手続きには、
「退職翌日から14日以内」
「退職後20日以内」
「退職翌月末まで」
など、
それぞれ異なる
締め切りがあります。

この期限を
過ぎると、
・健康保険の空白期間が生まれ、その間の医療費が
 全額自己負担になる
・失業給付の申請が遅れて給付開始が
 後ろ倒しになる
・住民税の未払いで延滞金が発生する
といった実害が出ることがあります。

つまり、
「後で落ち着いてから」では
遅い手続きがいくつかあります。

退職が決まったら、
退職前から
「何をいつまでにやるか」を
把握しておくことが大切です。

3. 退職後にやること・5つの手続き

退職後に必要な主な手続きを
5つ整理します。

手続き①:
健康保険の切り替え
(退職翌日から14日以内が目安)

会社員の間は
会社の健康保険に
加入していました。

退職すると
翌日に資格が喪失します。

その後の選択肢は
2つです。

選択肢A:
「任意継続」

退職前に加入していた会社の健康保険を
最大2年間継続できる制度。

保険料はこれまで会社が
半分負担していた分も
自分で払うことになるので、
保険料はほぼ2倍になります。

選択肢B:
「国民健康保険」

市区町村に加入する保険。
保険料は前年の所得をもとに
計算されます。

どちらが
安いかは
前年の収入や
お住まいの自治体によって
異なります。

退職前に
両方の保険料を
試算してから
選ぶことを
おすすめします。

なお、
家族の扶養に
入れる場合は
保険料がかからないため、
その選択肢も
確認してください。

手続き②:
年金の切り替え
(退職翌日から14日以内が目安)

会社員の間は
「厚生年金」に
加入していました。

退職後は
「国民年金」への
切り替えが必要です。

市区町村の窓口で
手続きできます。

収入がない期間は
「保険料の免除・猶予」
制度の申請も
できます。

「払えないから放置」は
将来の年金受給に
影響するため、
払えない場合は
免除申請を先に
してください。

手続き③:
雇用保険(失業給付)の申請
(退職後、できるだけ早く)

一定期間
雇用保険に加入していた場合、
「基本手当(失業給付)」を
受け取れる可能性があります。

申請先は
ハローワーク(公共職業安定所)です。

退職後、
ハローワークに
「雇用保険被保険者離職票」を
持参して申請します。

離職票は退職した会社から
受け取ります。

自己都合退職か
会社都合退職かによって、
給付が始まるまでの
期間が変わります。

・自己都合退職:
 申請後、7日間の待機期間+2〜3ヶ月の
 給付制限期間があります
(※2024年時点。変更の可能性あり)

・会社都合退職(解雇など):
 7日間の待機期間後に給付開始

失業給付を受け取るためには、
「積極的に就職活動をしていること」が
条件になります。

手続き④:
住民税の支払い
(退職後の通知に従って)

住民税は
前年の収入をもとに
計算され、
翌年の6月から
翌々年の5月まで
支払います。

会社員の間は
給与から
天引きされていましたが、
退職後は
自分で納付する
「普通徴収」に
切り替わります。

退職時期によっては、
「まとまった金額の
住民税の請求が来る」
ことがあります。

特に
1月〜5月に退職した場合、
残りの住民税を
一括で退職時に
徴収されることも
あります。

退職後に
予想外の出費に
なりやすい項目なので、
事前に
「退職後の住民税がいくらか」を
確認しておくと
安心です。

手続き⑤:
確定申告
(翌年2月〜3月)

年の途中で
退職した場合、
会社で行われる
「年末調整」が
されないことがあります。

その年のうちに
転職先に
入社している場合は
転職先で
年末調整してもらえますが、
年をまたいで
無職期間がある場合は
自分で確定申告が
必要になります。

還付が受けられることも
多いため、
「確定申告=面倒」と
思って放置すると
損をすることがあります。

4. 失業給付を受けるための基本

失業給付について
少し詳しく整理します。

受け取れる条件
雇用保険の
被保険者期間が
・離職前2年間のうち
 12ヶ月以上
 (会社都合の場合は6ヶ月以上)
あることが基本条件です。

給付額の目安
退職前の賃金の
おおよそ50〜80%程度
(収入が低いほど給付率が高くなる
仕組みです)

給付期間の目安
雇用保険の加入期間や
年齢によって異なります。

自己都合退職の場合、
加入期間10年未満で
90日、
10年以上20年未満で
120日が目安です。

転職活動中に
受け取る場合の注意
転職先が決まっている状態で
申請はできません。

「転職先が決まっていないが
求職中」という状態で
受け取るものです。

転職先への入社が
決まったら、
ハローワークへの
報告が必要です。

早期に再就職が
決まった場合は
「再就職手当」が
支給されることもあります。

5. 転職先が決まっている場合の手続きの違い

転職先がすでに決まっている場合は、
手続きが一部変わります。

健康保険・年金
入社日から新しい会社の
健康保険・厚生年金に
加入します。

退職日と入社日の間に
空白期間がある場合は、
その期間だけ
国民健康保険・
国民年金の手続きが
必要になることがあります。

1日でも空白があると
手続きが必要になるため、
退職日と入社日を
できるだけ連続させることを
検討してください。

失業給付
転職先が決まっている状態では、
基本的に失業給付は
受け取れません。

ただし、
入社前に申請だけしておくことは
できます。

詳細は
ハローワークに
確認してください。

6. 手続きを後回しにして困った人の話

私が支援したクライアントの
話をします。

30代・男性・
フリーランスに転向後
会社員に戻ることを
考えていたRRさんは、
退職後の手続きを
「転職先が決まってから
まとめてやろう」と
後回しにしていました。

退職後3ヶ月が経ち、
手続きに着手しようとしたとき、
・健康保険の空白期間に
 病院にかかっていたことが分かり、
 その医療費が
 全額自己負担になっていた
・住民税の納付書が
 来ていたのに
 放置していたため、
 延滞金が発生していた
・離職票の提出が遅れ、
 失業給付の開始が
 後ろ倒しになっていた
という3つの
実害が同時に
発生していました。

「後でまとめてやれば
いいと思っていたが、
それぞれに締め切りがあるとは
知らなかった」と
RRさんは言いました。

退職後は
「とにかく最初の2週間で
手続きをやりきる」が
正解です。

7. まずここだけやれば大丈夫

「5つの手続きを全部同時に考えると
混乱する」という人は、
まずこの順番で
動いてください。

退職後1週間以内:
・離職票が手元に届いているか確認
・健康保険の選択を決める
 (任意継続 or 国民健康保険)
・市区町村の窓口か
 健康保険組合に連絡

退職後2週間以内:
・健康保険・年金の
 切り替え手続きを完了させる
・ハローワークに行く準備をする
 (離職票・雇用保険被保険者証・
  本人確認書類・写真などを準備)

退職後1ヶ月以内:
・ハローワークに行って失業給付の申請
・住民税の納付書が届いているか確認

この順番で動けば、
「何から始めればいいか分からない」が
解消されます。

複雑に見える手続きも、
「最初の2週間で窓口に行く」という
行動だけ覚えておけば
大丈夫です。

8. まとめ:退職後の手続きは「早く動くほど損が少ない」

今日お伝えしたことを
まとめます。

退職後の手続きには
それぞれ期限がある

5つの手続き:
健康保険の切り替え・
年金の切り替え・
雇用保険(失業給付)の申請・
住民税の支払い・
確定申告

転職先が決まっている場合は
空白期間の有無に応じた
手続きが必要

まず最初の2週間で
健康保険・年金・
ハローワークの準備を完了させる

退職後の手続きは
「難しいもの」ではなく
「期限が決まっているもの」です。

早く動くほど
損が少なく、
後回しにするほど
トラブルのリスクが上がります。

「まず最初の2週間」と
覚えておいてください。

※この記事は一般的な情報整理を目的としています。
手続きの詳細・金額・期限は
制度変更やお住まいの自治体によって
異なる場合があります。

正確な情報は
ハローワーク・市区町村の窓口・
日本年金機構などに
ご確認ください。

応援しています。


サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す