母との別れ

記事
コラム
10月のある早朝5時前後
電話が鳴りました

あ~
あれだな
受話器を肩に挟みながら
着替えたり
子どもを起こしたり
家の中を駆け回ります

「呼吸が止まりました」

数ヶ月ほど前から
体調の悪化により
特養(特別養護老人ホーム)から
病院に移っていた
私の母の呼吸が止まった
という連絡でした

この病院に入院してひと月ほどで
特養からは退去するように
言われました

順番も待ちながら苦労して
入居したのですが
出るときはあっさりですね

また、再入所する場合は
登録し直すことになるのですが
帰れる見込みのある人の場合は
数ヶ月くらい待ってくれます

しかし、
今回の入院にあたっては
「特養にはもう帰れないですね」
という意味が含まれていたことは
重々承知していました

この退去に関しても
様々な出来事はあったのですが
それはまたの機会にして
・・・

とりあえず
私たちは病院に向かいました

今までいた部屋とは違い
ナースステーションの隣の部屋へ案内されました

なんと、二人部屋
それも奥には
もう一人がお休み中ではないですか

は?
こんな、状態で二人部屋?
なんで?

ドラマのように
ベッドへ駆け寄って泣く
なんて
できる環境ではありません

お隣の方を起こさぬよう
いや、絶対起きてるでしょう
状況も理解されているはずで
きっと固まっていられたでしょう

とにかく、
騒がず、小声で
やりとりしました

ドラマでは
死亡時刻は医師が宣告した時刻で
宣告を聞く家族がベッドを囲んでいます
ところが
母の場合は
夜中のうちに呼吸が止まり
医師の死亡宣告もすでに終わって
数時間経ってからの
電話でした

母は亡くなる数週間前から
食事も水分も摂れず
意識もはっきりせず
いつ逝っても不思議はなく
私たちも葬儀会社の選定や
遺影の選定など
準備も万端でしたが

一番大事なひとときは
こんな形となりました

その後はやはりバタバタでした

もう十数年前の出来事です























サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す ココナラコンテンツマーケット ノウハウ記事・テンプレート・デザイン素材はこちら