こんにちは。
かず|習慣化と対話のコーチです。
「何回言ったら分かるの!」
「早くしてって言ってるでしょ!」
思わず強い言葉が出た後、子どもの表情を見て、胸が痛くなる。
寝顔を見ながら、「あんな言い方をしなくてもよかった」と振り返る。
本当は、大切にしたい。
ちゃんと話を聞いてあげたい。
それなのに、時間に追われたり、疲れが重なったりすると、思うように関われない。
そんな日はありませんか。
言ってしまった言葉を、なかったことにはできません。
でも、その後にどう向き合うかは、今から考えられます。
今回は、子どもに言いすぎてしまった後の関わり方を、一緒に考えてみたいと思います。
**まずは、話せる状態かを確かめる**
「すぐに謝らなければ」と思っても、まだ気持ちが高ぶっていると、途中から説教に戻ってしまうことがあります。
「さっきはごめんね。でも、あなたも……」
そんな言葉が出そうなときは、少し間を取っても構いません。
お子さんの安全を確かめたうえで、水を飲む、呼吸をゆっくり整える、ほかの大人に少し代わってもらう。
その間は、無言で突き放すのではなく、短く伝えてみます。
「さっき、大きな声を出してしまったね。少し落ち着いてから、ちゃんと話したい」
小さなお子さんなら、長い説明は必要ありません。
「大きな声、ごめんね。ここにいるよ」
まずは、それだけでもよいと思います。
**謝るときは、自分の言動について伝える**
例えば、おもちゃを片づけなかった子どもに、強く言ってしまった場合。
「あなたが片づけないから怒ったんだよ」
と伝えると、大人の強い言い方まで、子どもの責任にしてしまいます。
謝るときは、自分がしたことを具体的に伝えてみてください。
「さっきは大きな声で怒って、ごめんね」
「『もう知らない』って言ったこと、ごめんね」
「話を最後まで聞かずに決めつけてしまったね。ごめんね」
大切なのは、謝罪に条件をつけないことです。
疲れていた事情を話すとしても、
「疲れていたけれど、あの言い方はよくなかった」
と、自分の言動への責任を引き受ける形にします。
そして、親が自分を責める気持ちを、子どもに慰めてもらおうとしないことも大切です。
「こんな親でごめんね」と許しを求め続けるより、何について謝り、次にどうするかを短く伝えてみましょう。
**すぐに許してもらおうとしなくて大丈夫**
謝った後、子どもが黙っていることもあります。
そっぽを向いたり、「嫌だ」と言ったりするかもしれません。
そのとき、
「謝ったんだから、もういいでしょ」
「いつまで怒っているの?」
と、返事を急がせないようにしたいところです。
謝ることは、相手にすぐ機嫌を直してもらうための交換条件ではありません。
「今は話したくないんだね。話したくなったら聞くよ」
そう伝えて、少し待つこともできます。
抱きしめたくなったときも、
「ぎゅっとしてもいい?」
と確かめてみてください。
子どもが望まなければ、無理に触れる必要はありません。安心できる距離は、そのときのお子さんの様子に合わせて考えます。
**子どもの話を聞くときは、答えを決めない**
少し落ち着いて話せそうなら、子どもがどう受け止めたかを聞いてみます。
「さっき、どんな気持ちだった?」
「何か、言いたかったことはある?」
返ってきた言葉が、親の予想と違うこともあるでしょう。
「怖かった」
「話を聞いてほしかった」
「まだ遊んでいたかった」
そこで、すぐに説明や反論をする前に、
「そうだったんだね」
「まだ遊びたかったんだね」
と、聞いたことを受け止めてみます。
うまく言葉にできない子には、
「話したくなったら教えてね」
で終えても構いません。
「悲しかったんでしょ?」と大人が気持ちを決めたり、何度も質問して答えを引き出したりする必要はありません。
**謝ることと、必要な約束を伝えることは両立できる**
「謝ったら、注意したことまで間違いになるのでは?」
そう感じる方もいらっしゃるかもしれません。
でも、強い言い方について謝ることと、守ってほしいことを伝えることは、分けて考えられます。
例えば、おもちゃを投げた場面なら、
「さっき、大きな声で言ったことはごめんね」
と謝ったうえで、落ち着いたタイミングに、
「おもちゃを人に投げると、けがをすることがあるから、投げるのは止めよう」
と、行動について伝えます。
さらに、
「嫌だったことを、どうやって知らせられそうかな?」
と、次の方法を一緒に考えることもできます。
気持ちを聞くことは、どんな行動でも認めることではありません。
子どもの気持ちを大切にしながら、必要な境界線を伝える。その両方を目指してよいのです。
**例えば、こんなふうに伝え直せます**
朝、支度が進まず、「いつも遅い!」と言ってしまったとき。
「さっきは『いつも遅い』って決めつけて、ごめんね。何に困っていたのか、聞いてもいい?」
片づけの途中で、「もう全部捨てるよ!」と言ってしまったとき。
「捨てるって言ってしまって、ごめんね。片づけをどう進めるか、一緒に考えたい」
子どもの説明を聞かず、「言い訳しないの!」と言ってしまったとき。
「最後まで聞かなかったね。ごめんね。話せそうなら、続きを聞かせてほしい」
そのまま使う必要はありません。
お子さんの年齢や、普段の親子の話し方に合わせて、短い言葉に変えてください。
**同じ場面が続くなら、親の負担にも目を向ける**
言いすぎた後に謝ることは大切です。
ただ、毎回同じ場面で苦しくなるなら、「次は怒らないようにしよう」という決意に加えて、生活の条件も見直してみませんか。
朝に言いすぎやすいなら、前の夜に準備できるものはないでしょうか。
夕方に余裕がなくなるなら、その時間の家事を一つ減らせないでしょうか。
一人で対応し続けているなら、家族などに具体的に頼めることはないでしょうか。
子どもへの伝え方についても、
「早くして」
という一言を、
「まず靴下を履こう」
という一つの行動に変えてみる方法があります。
変えることは、一度に一つで構いません。
「明日は全部うまくやろう」よりも、
「明日は、出かける前にすることを一つずつ伝えてみよう」
と、試すことを小さく決めてみます。
**振り返りは、自分を責めるためにしない**
夜、一人になったときは、次の三つを考えてみてください。
・何が起きたときに、強く言ってしまった?
・その前から、疲れや焦りを抱えていなかった?
・次に同じ場面が来たら、何を一つ変えられそう?
例えば、
「出発直前に支度が終わらず、焦った」
「自分も寝不足で、余裕がなかった」
「明日は持ち物だけでも、前夜にそろえておこう」
というように書きます。
「自分はだめな親だ」という結論で終わらず、具体的な場面と、次にできることへ目を向けてみましょう。
**うまくまとまらない気持ちも、対話の出発点になります**
私のコーチングでは、子育ての中で起きた出来事や気持ちを整理し、親子のよりよい関係づくりに向けて、生活の中で試せる一歩を一緒に考えます。
「子どもに言いすぎた後、自分を責めてしまう」
「謝りたいけれど、どう話せばよいか分からない」
「家事や仕事の負担も重なって、余裕がない」
そんな状態からお話しいただけます。
ご関心のある方は、プロフィールから出品サービスをご覧ください。
今日の出来事を振り返って、もし伝え直したい言葉があるなら。
「さっきの言い方、ごめんね」
その一言から、もう一度、子どもと向き合う時間をつくってみませんか。
かず|習慣化と対話のコーチ