ドル円は162円台後半へ。強いドル高の裏で、7月後半に変化する可能性も【7月2日相場解説】

ドル円は162円台後半へ。強いドル高の裏で、7月後半に変化する可能性も【7月2日相場解説】

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ドル円は162円台後半へ。強いドル高の裏で、7月後半に変化する可能性も

7月2日木曜日の相場を振り返ります。

昨日の米国株式市場は下落しました。S&P500は16ポイント安、ナスダックは173ポイント安となり、全体としてはややリスク回避寄りの地合いでした。

為替市場では、一時的にドル安へ振れる場面があったものの、最終的にはドルが底堅く推移しています。ドル円は東京時間に162円83銭付近まで上昇。その後、FRB高官の発言を受けて162円29銭付近まで下落しましたが、終盤には162円55〜60銭付近まで戻して引けました。

現在のドル円は、押しても買われやすい強い上昇トレンドが継続しています。

FRB高官発言で一時ドル安も、流れは変わらず


昨日はFRB高官がECBフォーラムで、「ここ4週間でインフレリスクは低下した」といった趣旨の発言を行いました。

この発言を受け、市場は一時的にドル売りで反応しました。インフレ懸念が後退すれば、FRBが年内に複数回の利上げを急ぐ必要性も薄れるためです。

ただし、ドル円は下げてもすぐに買い戻されました。

これは、現時点では市場参加者の多くが「ドル高トレンドはまだ終わっていない」と見ていることを示しています。発言だけでトレンドが反転するほど、ドル買いの勢いは弱くありません。

また、米6月ADP雇用統計は市場予想を上回る結果となりました。雇用の底堅さは米景気の強さを意識させ、ドルを支える材料になりやすい状況です。

原油価格の下落が、今後の焦点


今後、特に注目したいのがWTI原油価格です。

WTI原油は68ドル付近まで下落し、2月末の水準に近づいてきました。原油価格はインフレに大きく影響するため、ここからさらに下落して60ドル台前半、あるいは60ドルを割り込むような展開になれば、数か月後のインフレ指標にも影響が出てくる可能性があります。

原油安が続けば、企業の輸送コストやエネルギーコストが下がり、物価上昇圧力も弱まりやすくなります。

そうなれば、市場が織り込んでいる「年内複数回の利上げ」という見方は、やや行き過ぎだったと修正されるかもしれません。

現時点では年内1回程度の利上げは十分あり得るものの、2回以上の利上げを強く織り込む展開には慎重であるべきだと見ています。

7月FOMCでは据え置き予想


今月は7月28日から29日にかけてFOMCが開催されます。

一部では7月利上げの観測も出ていますが、現時点では政策金利は据え置きとなる可能性が高いと考えています。

6月FOMC以降、ドルは大きく上昇してきました。市場では利上げ観測が強まり、それがドル買いの原動力になっています。

しかし、相場は期待が強まりすぎると、その後に反動が起こります。

7月後半から月末にかけて、これまで強まってきた利上げ観測が少しずつ修正されれば、ドル高の勢いも弱まってくる可能性があります。

すぐにドル安へ転換するとは限りませんが、ドル円が高値圏で伸び悩み始めるなら、トレンド転換の初期サインとして注意したいところです。

為替介入は「やるなら大規模」の可能性


ドル円が162円台まで上昇するなか、日本政府・財務省による追加介入への警戒感も残っています。

6月30日に発表された介入実績は0円でした。市場の予想通り、直近では介入は行われていませんでした。

ただし、これは「介入をしない」という意味ではありません。

過去の介入規模を考えると、今後もし追加介入を行う場合、小刻みに少額を投入するよりも、数兆円単位の大規模な円買い介入を仕掛ける可能性があります。

例えば3兆円規模を複数回、あるいは4兆円規模を数回といった形です。

仮に追加介入で総額20兆円規模まで拡大すれば、短期的な値動きだけではなく、時間差で円高圧力が効いてくる可能性があります。

介入直後は押し目買いで戻すこともありますが、夏休みシーズンを控えて投機筋がポジションを閉じ始める時期と重なれば、これまでとは逆方向の動きが出ることも考えられます。

短期はドル高継続、1か月先はドル安転換に注意


短期的には、ドル円は依然として上昇トレンドの中にあります。

重要な節目を上抜けたことで、押し目では買いが入りやすく、当面はドル高の勢いが続く可能性があります。追加介入が入るかどうかを警戒しつつも、安易な逆張り売りには注意が必要です。

一方で、少し先の時間軸では見方が変わります。

7月後半から8月にかけては、利上げ観測の修正、原油価格の下落、追加介入への警戒、夏場のポジション調整などが重なり、ドル安・円高方向への圧力が強まる可能性があります。

今はドル高が非常に強い局面ですが、相場は強い時ほど「いつ流れが変わるか」を意識しておくことが重要です。

短期ではトレンドに乗る。中期では転換の兆しを探す。

この2つの視点を分けて、7月相場を見ていきたいと思います。

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