こんにちは。
8月10日月曜日、今週も為替市場がスタートしました。
今回は先週末の米国市場を振り返りながら、**ドル円の今後の方向性と今週の注目ポイント**について解説していきます。
先週末は米雇用統計を受けてドル売りが強まる場面がありました。
しかし、その後のドル円を見ると意外なほど底堅く推移しています。
「弱い雇用統計=そのままドル安」
とはならないところが、現在の相場の難しい部分です。
今週は米CPIやPPIなど重要指標も予定されているため、ドル円の方向性を判断するうえで非常に重要な1週間になりそうです。
先週末の米国株は上昇
先週末の米国株式市場は上昇しました。
S&P500は47ポイント高、NASDAQは342ポイント高となっています。
一方、為替市場では米雇用統計を受けてドル売りが強まりました。
米7月雇用統計では、非農業部門雇用者数が弱い結果となり、さらに前月分についても下方修正されました。
全体として米労働市場の減速を意識させる内容だったことから、市場ではドル売りで反応しています。
ドル円も一時156円62銭付近まで急落しました。
ただし、そのまま下落が続いたわけではありません。
その後は157円台後半まで値を戻して取引を終えています。
ここは非常に重要なポイントです。
弱い雇用統計でもドル円が崩れない理由
通常であれば、弱い米雇用統計が発表されれば、
「米利下げ期待上昇」
↓
「米金利低下」
↓
「ドル売り」
という流れになりやすくなります。
ところが現在は、米金利がなかなか大きく低下していません。
米10年債利回りは4%台後半で推移し、ドルインデックスも99ポイント台となっています。
つまり、
**米景気に減速感が出ても、金利が簡単には下がらない**
という状況です。
背景には根強いインフレ懸念があります。
そのため雇用統計が弱かったからといって、直ちにドル全面安へ向かう相場にはなっていません。
現在のドル円には、
「上値は重いが、下値も簡単には崩れない」
という特徴が見えています。
今週最大の注目は米CPI
今週は米国の重要経済指標が続きます。
特に注目したいのが、
米7月消費者物価指数(CPI)
です。
そのほかにもPPIや小売売上高など、米景気とインフレを見るうえで重要な指標が予定されています。
現在の市場では、
「米景気が弱くなっているのか」
だけではなく、
「インフレが本当に落ち着いているのか」
が非常に重要です。
仮にCPIが強ければ米金利が再び上昇し、ドル円を押し上げる可能性があります。
反対にCPIが予想以上に弱ければ、米利下げ期待が高まり、ドル円が再び156円台を試す展開も考えられます。
その意味でも、今週は雇用統計以上にCPIの反応を慎重に確認したいところです。
8月中旬は「動かない相場」に注意
もう一つ注意しておきたいのが市場参加者の減少です。
8月中旬は夏季休暇に入る市場参加者が増えるため、通常よりも取引が少なくなりやすい時期です。
その結果、
値動きが極端に小さくなったり、
反対に流動性の低下によって突然大きく動いたりする場合があります。
トレーダーにとって特に危険なのは、
「動かないから無理にトレードする」ことです。
値幅がなく方向感もない相場では、売っても買ってもすぐ戻される往復ビンタが起こりやすくなります。
前回の為替介入後にも、ドル円がほとんど動かなくなる時間帯がありました。
同じような状態になった場合は、無理にポジションを持つ必要はありません。
「何もしない」という選択肢も立派な投資戦略です。
8月後半からは日銀に注目
そして中期的に非常に重要になってくるのが、
日銀の追加利上げ観測
です。
市場では今後の日銀金融政策について、これまで以上に注目が集まる可能性があります。
仮に日銀が追加利上げへ向けて地ならしを始めれば、為替市場では円買い材料になります。
特に重要なのは、
「利上げするかどうか」
だけではありません。
今後の利上げペースが速くなるのか
という点です。
仮にこれまでより短い間隔で追加利上げが行われるとの見方が強まれば、日米金利差縮小への思惑からドル円の上値を抑える可能性があります。
8月後半以降は、日銀幹部の発言についても注意しておきたいところです。
介入警戒がドル円の上値を抑える
もう一つ忘れてはいけないのが為替介入への警戒です。
ドル円が大きく上昇すると、市場では再び介入への警戒感が高まりやすくなります。
重要なのは、実際にどれだけドル売り介入を行うかだけではありません。
「再び介入するかもしれない」
という市場参加者の警戒そのものが、ドル円の上値を抑える材料になります。
そのため以前のようにドル円が一方向に上昇し続け、高値をどんどん更新していく展開については、以前よりも難しくなっていると考えています。
ドル円は158円台が重要ポイント
チャートを見ると、ドル円は157円台後半で推移しています。
上には日足の長期移動平均線も位置しており、158円台は重要な攻防になりそうです。
米雇用統計が弱かったにもかかわらず157円台後半まで戻していることから、ドルの下値もかなり底堅い印象があります。
したがって現時点では、
ドル円がすぐに大きな下降トレンドへ転換したと判断するのは早い
と考えています。
一方で、介入警戒や日銀利上げ観測を考えると、上値を積極的に追いかけるのも難しい状況です。
つまり現在は、
上にも下にも決定打がない相場
です。
今週のドル円戦略
個人的には、現在のドル円では高値を追いかけて買うよりも、
**なるべく大きく戻ったところを狙って売る**
という戦略を考えています。
ただし重要なのは「戻ったから売る」のではありません。
158円台など重要な価格帯まで上昇したあと、
・上昇が止まる
・高値更新に失敗する
・短期足で下方向へ転換する
といった動きを確認してからエントリーしたいところです。
一方、8月中旬に入り値動きが極端に小さくなった場合は無理にトレードしません。
相場では、
利益を取る技術以上に、取れない相場を見送る技術が重要です。
## 今週のポイントまとめ
今週のドル円を見るうえでは、
米CPI
米金利
158円台の攻防
為替介入への警戒
日銀の追加利上げ観測
この5つが重要になりそうです。
特に注目したいのは、米経済指標が弱かった場合に米金利が本当に低下するのかどうかです。
景気指標が弱くても金利が下がらなければ、ドル円は想像以上に底堅く推移する可能性があります。
逆にCPI低下などによって米金利が明確に低下し始めれば、ドル円の下落余地は一気に広がります。
今週は単純に、
「指標が良いからドル買い」
「指標が悪いからドル売り」
と判断するのではなく、
**指標発表後に米金利がどう反応しているのか**
まで確認することが重要です。
8月中旬は市場参加者が少なくなりやすいため、チャンスがなければ無理に入らず、8月後半からの大きな動きに備えていきたいところです。
それでは、本日も頑張っていきましょう。