日米協調介入でドル円の潮目が変わった――165円より150円が近づいた理由【8月4日相場解説】

日米協調介入でドル円の潮目が変わった――165円より150円が近づいた理由【8月4日相場解説】

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マネー・副業


こんにちは。

2026年8月4日火曜日、前日の相場を振り返りながら、今後のドル円について詳しく解説します。

今回の最大の注目点は、単なる円買い介入ではありません。

日本と米国が協調して、円買い介入を実施したことが正式に公表された点です。


これにより、ドル円はこれまでのように、円安方向へ一方的に買い上げられにくい相場へ変化した可能性があります。

米国株は大幅上昇


8月3日の米国株式市場は、主要3指数がそろって大幅に上昇しました。

* S&P500:110.78ポイント高
* NYダウ:693.38ポイント高
* ナスダック総合:540.04ポイント高

S&P500は1.5%、ナスダック総合は2.1%上昇しています。

原油価格の下落によってインフレ再加速への警戒感がやや後退し、米国債利回りが低下したことが株式市場を支えました。特に、燃料コストの影響を受けやすい航空株などが買われています。

株式市場だけを見ると、典型的なリスクオン相場です。

しかし為替市場では、リスクオンによる円売りではなく、協調介入を警戒した円買いが優勢となっています。

日米協調介入が正式に公表された


片山財務大臣は8月3日、米国東部時間の7月31日に、日本の財務省が米国財務省と協調して円買い介入を実施したことを正式に公表しました。

今回の介入は、円相場の過度な変動や無秩序な動きに対応するためのものと説明されています。

さらに重要なのは、財務省が今後についても、

**「さらなる協調介入を実施することを躊躇しない」**

という姿勢を明確に示したことです。

トランプ大統領も米国の介入を認め、ベッセント米財務長官も追加対応の可能性に言及しています。

ドル円を買い上げようとする投機筋にとって、介入主体が日本だけではなくなった意味は非常に大きいでしょう。

ドル円は約9円の急落


ドル円は7月23日に163円98銭付近まで上昇しました。

しかし、7月30日以降の介入を伴う急落によって、8月3日の東京時間には一時155円20銭付近まで下落しています。

わずか数営業日で、約9円もの円高が進んだ計算です。

その後は下ヒゲを形成し、156円台後半から157円台へ戻しています。

介入規模については正式な詳細公表を待つ必要がありますが、日銀の資金需給から、日本側が直近の介入で最大365億8,000万ドル程度を投じた可能性があると推計されています。

それ以前の介入についても、最大589億7,000万ドル規模だった可能性が指摘されています。

ただし、これらは現時点では市場推計であり、確定した介入額ではありません。

今回は「介入額」よりも「アナウンス効果」が大きい


為替介入では、実際にいくら使ったのかが注目されます。

しかし、今回に限っては、介入金額以上に重要なものがあります。

それが、日米両国によるアナウンス効果です。

日本単独の介入であれば、市場参加者は時間の経過とともに再びドル円を買い始める可能性があります。

実際、過去の介入後も、円安の根本的な要因が変化しなければ、ドル円は時間をかけて上昇してきました。

ところが今回は、米国も円安抑制に加わっています。

今後ドル円が再び急上昇すれば、いつ、どの時間帯に、どの程度の規模で介入が入るのか分かりません。

しかも、日本側だけではなく、米国側から円買いが入る可能性もあります。

投機筋にとっては、利益の上限が見えない一方で、突然数円下落するリスクを抱えることになります。

これでは、165円を目指して積極的にドル円を買い上げる戦略は取りにくくなります。

円安のファンダメンタルズは変わっていない


注意したいのは、日米協調介入が実施されたからといって、円安の根本的な原因まで消えたわけではないことです。

日本と米国の金利差、円を売って外貨資産を購入する構造、日本の積極財政に対する警戒感など、円安を支えてきた材料は依然として残っています。

したがって、ドル円が一直線に150円まで下落するとは限りません。

介入直後の円高が一巡すれば、短期筋の利益確定や実需のドル買いによって、158円台や159円台まで戻る場面も十分に考えられます。

ただし、ファンダメンタルズが変わっていないことと、相場の上値が重くなることは両立します。

買い材料が残っていても、上昇するたびに介入警戒が強まれば、これまでと同じ速度で円安が進むことは難しくなります。

ここが、今回の相場で最も重要なポイントです。

165円より150円へ向かう可能性が高まった


中期的には、ドル円が165円へ到達する可能性よりも、150円方向へ向かう可能性の方が、わずかに高まったと見ています。

もちろん、すぐに150円へ下落するという意味ではありません。

今後は、

上昇する
介入警戒が高まる
ドル円の買いポジションが減る
上値が徐々に重くなる
時間をかけて円高方向へ進む

という流れが考えられます。

短期間で20円も円高が進めば、日本の輸出企業や株式市場に大きな影響が出ます。

日本政府も、極端な円高を望んでいるとは考えにくいでしょう。

目標は円高そのものではなく、為替相場の安定です。

そのため、155円から一気に145円を目指すような暴落よりも、3か月から半年をかけて企業の想定為替レートが徐々に引き下げられ、それに合わせて150円方向へ向かう展開の方が現実的です。

注目すべき価格帯


現在のドル円は157円前後で推移しています。

この水準から新規で売る場合、すでに大きく下落した後であるため、短期的な反発に巻き込まれる危険があります。

個人的に注目しているのは、次の価格帯です。

159円台


最初の戻り売り候補です。

介入後の戻りとしては十分な値幅があり、上値の重さを確認できれば、中期的な売りを検討しやすくなります。

160円台


心理的にも重要な節目です。

再び160円台へ乗せれば、介入警戒が一段と強まる可能性があります。

160円台で上昇が止まり、日足や4時間足で上ヒゲを形成する場合は、戻り売りの有力候補になります。

155円付近


直近安値が意識される重要な支持帯です。

155円を明確に割り込み、戻しても回復できなければ、152円から150円方向への流れが強まる可能性があります。

反対に155円を守り続ける場合は、しばらく155円から160円の広いレンジになることも考えられます。

8月後半から9月は重要イベントが続く


2026年のジャクソンホール経済シンポジウムは、8月27日から29日に開催される予定です。

中央銀行関係者の発言によって、米国の利上げ観測や金融政策見通しが大きく変化する可能性があります。

さらに、8月29日から30日にはG20財務大臣・中央銀行総裁会議が予定されています。

日米の財務・金融当局者が為替相場についてどのような認識を示すのかにも注目が集まりそうです。

次回FOMCは9月15日から16日、日銀金融政策決定会合は9月17日から18日に開催されます。

日米の金融政策イベントが同じ週に集中するため、9月中旬はドル円の次の大きな方向性が決まりやすい期間となるでしょう。

今後の投資戦略


現在の157円前後から、下落を追いかけて売ることは考えていません。

大きく戻る場面を待ち、159円から160円台で上値の重さを確認してから、中期的な売りを検討したいところです。

ただし、協調介入後は値動きが非常に荒くなっています。

一度の介入で数円動く可能性があるだけでなく、発言だけでも相場が急変する可能性があります。

ポジションサイズを抑え、損切り位置を事前に決め、介入が入りやすい時間帯の大きなポジションは避ける必要があります。

まとめ


日米協調介入によって、ドル円相場の景色は大きく変わりました。

円安の根本的な要因は残っていますが、ドル円を上方向へ買い上げる投機筋にとっては、介入リスクが無視できない状態になっています。

7月23日の163円98銭が年内高値になる可能性も十分にあります。

今後は一方向の円高ではなく、反発を挟みながら徐々に上値が重くなり、150円方向へ向かう展開を想定しています。

焦って現在値から売るのではなく、159円から160円台への戻りを待つことが重要です。

大きな値動きの直後ほど、エントリーする勇気よりも、待つ勇気が利益を守ります。

本日も無理のない取引を心がけていきましょう。

※掲載内容は相場分析および個人的な見解であり、利益を保証するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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