米国株は大幅高、ドル円は157円台後半へ
8月5日のマーケットを振り返ります。
前日の米国市場は大幅高となりました。
* S&P500:+136ポイント
* NASDAQ:+671ポイント
イラン情勢の緊張緩和が大きな材料となりました。
先週トランプ大統領が警告していた大規模攻撃は実施されず、市場ではイランとの外交的な合意期待が高まりました。
これを受けて原油価格は急落。
エネルギー価格の下落によりインフレ懸念が後退し、米長期金利も低下。その結果、ハイテク株を中心に買い戻しが入り、米国株は全面高となりました。
一方、ドル円は157円台後半を中心とした値動きとなっています。
8月3日に155.22円まで急落した後は自律反発していますが、依然として重要なテクニカルポイントが意識されています。
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ドル円は200日移動平均線が最大の壁
現在最も重要なのが日足200日移動平均線です。
今回の日米協調介入によってドル円はわずか3営業日で約9円も下落しました。
これまでサポートとして機能していた
* 5日移動平均線
* 25日移動平均線
* 200日移動平均線
これらを一気に割り込んだため、今度は200日線が強いレジスタンスへと変化しています。
現在は158円付近に位置しており、この価格帯を突破できるかが短期的な焦点となります。
仮に上抜けできなければ戻り売りが優勢となる可能性があります。
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なぜアメリカは日本と協調介入したのか
今回最も注目すべきポイントは、アメリカ財務長官が日米協調介入について説明したことです。
市場関係者が以前から予想していた理由が、徐々に表面化してきています。
円キャリー取引の暴走を防ぐため
円安が止まらない状況では、日本の超低金利を利用した円キャリー取引が拡大します。
しかし、その状態で日銀が急激な利上げを行えば、一気に円買い戻しが発生します。
つまり、
* 円キャリー取引の急速な巻き戻し
* 世界中の株式市場の急落
* 金融市場の混乱
というシナリオが現実味を帯びてきます。
アメリカとしても、自国株式市場への悪影響は避けたいところです。
そのため、日本円の急激な下落を放置できなかったという見方が強まっています。
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中国へのけん制という意味合い
もう一つ重要なのが中国です。
円安が続けばアジア各国も競うように通貨安へ向かう可能性があります。
その結果、中国がさらに人民元を切り下げれば、
* 中国製品がさらに安くなる
* アメリカ国内へ安価な輸入品が流入する
* 米国内製造業が打撃を受ける
という流れになります。
トランプ政権は以前から製造業をアメリカへ戻す政策を掲げています。
関税引き上げもその一環でした。
その政策を維持するためにも、過度なアジア通貨安は避けたいという思惑があると考えられます。
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日銀が重視する「本当のインフレ率」
市場では総務省が発表するCPIが注目されますが、現在は各種補助金の影響が大きく、本来の物価上昇率を正確には表していません。
そこで日銀は独自に、
**補助金など特殊要因を除いたコアCPI**
を算出しています。
直近では前年比2.7〜2.8%程度で推移しています。
一方、日本の政策金利は約1%。
海外投資家から見れば、
「物価上昇率に対して金利が低すぎる」
という評価になりやすく、それが円売り圧力につながっていました。
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今後は日銀の利上げ観測がさらに高まる可能性
今回の協調介入は、日本だけでは止められなかった円安に対し、アメリカも協力した形となりました。
ここまで支援を受けた以上、市場では
「日銀は利上げペースを速めざるを得ない」
との見方が強まりそうです。
秋に追加利上げ。
さらに年末から年明けにかけてもう一段の利上げ。
こうしたシナリオを織り込み始めれば、ドル円の上値は以前ほど軽くはなくなるでしょう。
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ドル円は163.98円が重要な分岐点
個人的に注目している価格帯は、
**7月23日の高値163.98円**
です。
協調介入という強力なメッセージが市場へ発信された以上、この高値を簡単に更新する可能性は低いと考えています。
もちろん追加介入が完全に終了した保証はありません。
仮に再度介入が実施されれば、ドル円は短期間で数円規模の下落も十分考えられます。
一方、介入が終了していれば、短期的には戻りを試す展開になる可能性があります。
だからこそ、重要なのは高値追いではなく、戻り局面を冷静に見極めることです。
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本日の注目材料
本日はアメリカで重要指標が発表されます。
* ADP雇用統計
* ISM非製造業景況指数
さらに週末には米雇用統計も控えています。
市場のボラティリティは高まりやすくなるため、無理な追い掛け売買は避けたいところです。
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今日のトレード戦略
現在は介入リスクが完全には消えていません。
そのため、高値を追いかけて買うよりも、ドル円が大きく戻した局面で売り場を探す戦略を優先したいと考えています。
特に158円台前半から200日移動平均線付近の値動きには注目です。
ここを明確に突破できるか、それとも再び押し戻されるのか。
今日の相場は、この攻防が一つの見どころになりそうです。