NFTシステム開発の今~飽くなき開発への意欲が生んだ新技術

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2020年以降、最も大きくインターネット界隈を騒がせた話題はなんといってもNFTの出現でしょう。

暗号資産を全く所有していない人でも、その固有名詞を一度も耳にしたことが無い、という人は今やいないのではという程、様々な分野において話題となり、瞬く間に知名度を上げた「NFT」。

今回は、このNFTのシステム開発がどのようにして生まれ、そして現状どうなっているのかをみていきます。

ビットコイン10分、イーサリアム15秒!?

仮想通貨の第一次ブームがやってきていた2010年代初頭頃、とある家電量販店で実店舗でビットコインでの支払いが可能だ!…と話題になったものの、いざ店舗のレジに行ってみると、支払いプロセスが数十分かかり、「レートの上下が激しくて、支払いをしてる間にもビットコインの価値が変わってしまって大変だ!」…などという、笑い話なのか困った事態なのか判断に困るようなエピソードをご記憶の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この逸話に登場する暗号資産、ビットコインのブロック生成は約10分に1回。

それと比較すると格段にはやく、15秒に1回のブロック生成をするイーサリアムという新暗号資産が2014年に現れると、こちらに俄然注目が集まったことも無理はありません。

イーサリアムは生成速度に加え、スマートコントラクト技術も使えるプラットフォーム型暗号資産とあって、腕に覚えのあるシステム開発者は我先にとその技術を活用して様々な応用プログラムを開発していきました。

しかし、開発者たちはすぐにあることに気づきました。

せっかくプログラム段階でこれだけの自由度が効くのに、ひとたび暗号資産のウオレットが異なると、全てが無に帰し、使用できなくなる…。そんな状況下では、自らの開発したシステムの価値が激減してしまうという事に。

そこで、技術者たちは、お互いの利益を高める為、規格を統一した互換性のあるスマートコントラクトの共通規格を持とう!という考えに至ります。

飽くなき技術応用への意欲と、利益追求への希求力が生んだ【ERC721】

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こうして、世界中の暗号資産システム開発者たちが総力を挙げて産み出した新共通規格、ERC721。

この規格を活用して開発された新システムの一つが、非代替性トークン「NFT」です。

イーサリアムの自由度と、開発者たちの共通利益の為に開発されたERC721が鬼に金棒とばかりにこの世に誕生したNFTシステム開発技術。

この技術で開発されたNFTにおいては、コンテンツの所有権証明、取引履歴の全記録がイーサリアムプロックチェーン上で生成され続けています。これによってNFTの取引のあらゆる過程が事実上追跡可能・改竄不可能となるわけです。

しかも、スマートコントラクトにロイヤリティ条項を埋め込むこともできる為、著作権を持つ者に一定の割合の報酬を支払う仕組みにも出来ます。

利便性と普遍性を兼ね備えたネット界の救世主、NFTシステム開発

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NFT以前のネット社会では、著作物から利益を得ることが非常に困難でした。

それは、インターネット上のデータの複製・転売行為が、誰にでも簡単にできてしまうという所からきていた困りごとでした。
しかし、このNFTシステム開発は、これからのネット社会の在り方そのものを大きく変える力を持っています。

あらゆる分野に応用できる利便性と、ウオレット、プラットフォームの垣根を越えて活用できる普遍性を兼ね備えているNFTシステム開発は、私たちの生活を更に安全で、そして活気のある、より一層楽しいものに進化させてくれるに違いありません。
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