自己紹介
・30代、男
・現在は化学メーカーのデータサイエンティスト
・大学院の修士卒(理工系、化学専攻)
・新卒で電機メーカーに入社して、プロセス開発エンジニアとして約6年勤務
データ分析やプログラミング関連でご相談があれば以下からお願い致します。
主な仕事内容
化学メーカーでマテリアルズインフォマティクス(MI:Materials Infomatics)の技術開発を行っています。データ分析を通じて、次にどのような条件で実験をしたらよいか提案したり、性能が良さそうな化合物を探索したりします。
なぜデータサイエンティストになろうと思ったのか?
一言で言うならば「データサイエンスの面白さに気付き、可能性を実感した」からです。私はずっと実験科学者であり、プログラミングやAIなどとは無縁でした。きっかけはある時に参加したセミナーでした。そのセミナーではものづくりに機械学習を活用して、人では実現できないような成果を生み出していました。この講演を聞いて「嘘やん…機械学習ってこんなことできるの!?今の自分の実験テーマに適用したらきっと面白そう!!」と心躍り、機械学習のパワーに大きな驚きを受けました。そこから技術調査を始めたり、自分でプログラミングをやってみたりしながらデータサイエンスの世界に入っていきました。
転職活動については以下の記事で詳しく書いております。
まずは一言で感想
1年間働いた率直な感想は…「めっちゃ楽しい!!」これに尽きます。もちろん苦労はありますが、やりたかった仕事ができ、データサイエンスの面白さを実感する日々です。
実際に働いて感じたデータサイエンティストに対するギャップ
「すごいプログラムを書くことや精度の高い予測モデルを組むことが全てではない。」ということは日々痛感させられます。特に次の2点は入社前に抱いていたデータサイエンティスト像と大きく異なる点です。
・データ分析を通じて新たな気付きを与える
・社内のデータ活用を推進することも役割の一つ
もちろんデータセットから精度の高い予測モデルを組むことは求められますし、重要です。しかし、データをいろいろな見せ方で可視化したり相関係数を算出したりしてデータから新たな知見を得て、現場に示すことはデータサイエンティストの重要な役割の一つです。何となく現場が感覚的に感じていたことを数値化するだけでも意味があることです。逆に今まで鼻薬的に入れていた添加剤が全く効いていないとデータで示すということもありました。
これは今の部署の位置付けに関係するのかもしれませんが、社内のデータ活用を推進することも重要な仕事の1つです。データサイエンスや統計に関する研修教材を作って研究員の方に説明したり、データベースの重要性を訴えることでデータの蓄積や電子実験ノートの使用を促進したりということもします。地味な仕事ですが、データがあってこそのデータサイエンティスト。このような活動が将来的な大きな成果につながったり、会社の競争力強化に繋がったりするのだなと感じます。
データサイエンティストになって大切だと感じたこと
・常に勉強する
・いかに多くの情報を引き出すか(コミュニケーション能力)
・分析結果に対して多くのディスカッションをする
【常に勉強する】
AIや機械学習の分野は日々進歩しており、情報も比較的オープンです。世の中の新しい技術をキャッチアップしたり、自らが知らない分析方法を取得してレベルアップしていくことは大切だと感じます。先日、ケモインフォマティクスのセミナーに参加したのですが、自分が知らない可視化の方法がありとても参考になり日々の業務に早速取り入れました!
【いかに多くの情報を引き出すか】
実際に研究員とデータを交えて会話することで様々な情報が得られます。日々コミュニケーションはしているつもりですが、テーマ着手から結構時間がたってから実は同じデータセットのデータでも測定場所が違うということが判明したこともありました。こういった情報はデータ分析を行う上で非常に重要だと思いますし、そのような情報をたくさん引き出せるコミュニケーションを心がけたいなと思っています。
【分析結果に対して多くのディスカッションをする】
ある程度分析結果が出たら、上司を含めたチームのメンバーに共有してディスカッションすることはとても重要だと感じます。やはり自分一人でデータ分析していると凝り固まったデータの見方になってしまします。そんな時に「この観点でデータを可視化してみたらどうかな?」といった他のメンバーからの一言で道が開けるということも何度かありました。また研究員とのコミュニケーションのでは研究員ならではの視点も得られて非常に参考になります。
まとめ
データサイエンティストに転職した1年間を振り返ってみました。これから身に着けたい技術や挑戦したい領域もたくさんあります。さらにレベルアップして、データサイエンティストとしての2年目の頑張っていこうと思います。
お読みいただきありがとうございました。