外注か内製か、という問いの立て方が間違っていた
登記申請も、各種行政への届出も、今はすべて自分で対応しています。
理由を聞かれれば、「資料が足りなくても修正すれば進められる」「差し戻されても致命的にはならない」「時間をかければ前に進む」と答えるでしょう。
でも正直に言えば、本当に合理的だから自分でやっているのか、それとも外注するほどでもないと思い込んでいるだけなのか、このあたりは今も少し曖昧です。
以前は「間違えたとき、誰が責任を取るのか」という軸で考えようとしていました。 よくある考え方です。
ただ、実務に当てはめると、この問いはあまりしっくり来ませんでした。 外注しても、結局会社側が無傷で済むことはほとんどないからです。
そこで、判断軸が変わりました。
今の判断軸:「自分一人で対応できるか」「社内で立て直せるか」
最近は、この2つで考えています。
・これは自分一人で対応できるのか
・何かあっても、社内ですぐ立て直せるか
どちらも「イエス」なら、自分で対応する。 どちらかが「ノー」なら、外注を検討する。
シンプルですが、実務ではこれが一番機能しています。
登記や届出を自分でやっているのも、この軸で見れば説明がつきます。 不備があっても修正できる。差し戻されても社内で対処できる。だから、自分でやる。
逆に言えば、修正のコストが読めない、リカバリーの手段が見えない領域は、外注する。
士業が絡む領域は、外注したい
税務や法的な判断になると、話は一気に重くなります。
・判断の前提が専門的
・解釈が絡む
・修正するにも時間やコストがかかる
こういうものを、自分一人で対応できるかと考えると、正直、不安の方が勝ちます。
だから今は、士業が絡むところは外注したいという考えに寄っています。
ただし、ここで新しい問題が出てきます。
外注しても、不安が消えない理由
外注しているのに、なぜか不安が減らないことがあります。
最初は感情の問題かと思っていましたが、もう少し構造的な理由がある気がしています。
士業は決して万能ではない
士業は、その分野の専門家です。 ただし、得意な領域と、経験があまりない領域があるのも自然な話です。
少し領域がズレたときに、「これは確認しながら進めているのかな」と感じる瞬間があると、任せているはずなのに、自分の中の不安が消えません。
外注は「預ける」形なので、確かめづらい
外注している以上、自分が同じ作業をしているわけではない。 正解ルートを自分でなぞっているわけでもない。
結果として、合っているのかどうかを自分で確かめる術がないという状態になります。
進捗を聞いても、どこまで終わっているのか、何が詰まっているのかが見えないと、任せているのに落ち着かない、という感覚が残ります。
だから、「論点把握」だけは自分でやる
士業に頼んだとしても、完全に任せきることはできない。
少なくとも、
・何が論点なのか
・どこがリスクで、どこが余白か
・今、何を決めようとしているのか
このあたりまで完全に任せてしまうと、逆に状況が見えなくなる感覚があります。
外注した方が楽かもしれない。 でも、分からなくなるのも怖い。
だから今の方針は、外注しても「論点把握」は自分でやるです。
具体的には、
・依頼前に、何を決める必要があるのかを整理する
・進行中も、判断のポイントだけは確認する
・成果物を受け取ったとき、何が決まったのかを言語化する
完全に任せるのではなく、協働する前提で設計する。 これが、今のところの落としどころです。
理想を言えば、大手法人の士業に一任したい
正直に言えば、会社に余力があるなら、大手法人の士業や、その道のプロに一任したいと思っています。
そうした組織は、複数の専門性やノウハウを内部で補完し合っていて、私が想像もつかないようなリスクや、もっと先のゴールを見据えた動きができているはずだからです。
ただ、現実にはそうはいかない。
余力がない中で、どこを外に出して、どこを自分で抱えるかを選ばなければならない。
そう考えると、今悩んでいるこの話自体が、スモール企業のバックオフィス特有の悩みなのかもしれません。
今の暫定的な結論
外注か内製か、という二択で考えるのをやめました。
今の判断軸は、こうです。
判断軸 対応方針 自分一人で対応できる & 社内で立て直せる 内製 専門性が必要 or 修正コストが読めない 外注 外注する場合でも 論点把握は自分でやる
完璧な答えではありません。 でも、少なくとも今のフェーズでは、この軸で判断することで、迷う時間を減らし、動きやすくなったのは確かです。
恐らく、人材も資金も潤沢にあれば、もっと多くの選択肢があるのでしょう。
でも今は、この判断軸で進めています。
経営者のモヤモヤを”チャット”で気軽に整理します
【初回限定】バックオフィス・融資・業務改善の悩みをクリアーに