「サービス付高齢者向け住宅の人材不足は本質問題ではない」

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おはようございます。



本日は医療・介護・福祉事業における人材採用について、「サービス付高齢者向け住宅の人材不足は本質問題ではない」と題して考えていきたいと思います。





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先日、とあるサービス付高齢向け住宅において、人材採用会議をしており、そこでは組織内における組織と人員の理想配置について話し合っていました。



まず、組織の課題として、施設長の通常業務が過多となっており、疲労やストレス、休みが取れないという大きな問題に直面しており、



さらには、施設で提供する介護サービスの質が悪く、日報や申し送り、報連相ができていないという一般的に施設運営するための常識も担保されてない状況でした。





きっと多くのサービス付高齢向け住宅においても同じような課題に直面していると思われますが、この状況の本質的問題はどこにあるでしょうか。





それはおそらく「施設長の空白がないこと」だと考えております。




表面的にはサービスの質が悪く、それは教育ではないか?という話になると思いますが、おそらく教育する時間がないというのが本質的な問題なのです。


そして、その問題を引き起こしている原因は、人材不足にあるとのことを、採用会議で突き止めることができました。




人材不足という問題は、介護業界では珍しくありませんよね。
どこでも当然、起きている問題です。


対策として人材を採用することは、至極一般的ではあるものの、”なぜ人材を採用するのか”という根本的理由が異なれば、採用するための方針や方法、目的が異なってしまうのです。




つまり、ただシフトを組むためだけに人材を採用するのか? それともサービス付高齢向け住宅の介護の質を上げるために人材を採用するのか?



これは火を見るよりも、違いが明らかです。






会議の中で施設長は「これまでも人材を採用してきたが、まともに仕事ができる人材はいなかった」という話をしていました。





私の経験からして、そもそも”まとも”という基準が曖昧であるのは、置いといても、求人サイトを利用して、今働けます!夜勤も土日祝も出れます!という教育不要な人材が、都合よく落ちているのは皆無です。





多くの施設では、都合の良い人材を都合よく採用できるという勘違いをしています。



そんなに簡単に採用できるならば、人材紹介会社はここまで多くないはずです。









例えば、都合の良い、教育不要な人材をAランクとしましょう。


そして箸にも棒にも掛からないようなNG人材をCランクとしましょう。



Cランク人材は、採用することができずAランク人材は宝くじ的な確率でしか来ないとすれば、私たちが採用できるのはBランク人材です。



つまりは2流ないしは3流人材です。




この2流や3流の定義は、例えばAランク人材が経験もあり、かつ若く考え方も能動的であるとしましょう。


すると、2流や3流人材は、教えれば成長する可能性のあるポテンシャルの高い人材となります。


経験は積めばよい、まずは前向きで学ぶ意欲がある人間です。





このサービス付高齢向け住宅の施設長に関わらず、多くの施設長は、ポテンシャルを優先せず、住んでいる立地や車免許、年齢、性別、経験などを注視してしまうようですね。




私からすれば、例えば2年後に独立します!1年後に地元に帰ります!というような人材のほうが、目標を持っている分、よっぽどポテンシャルが高いです。



少なくとも1年や2年は意識が高い状態で働くことを考えれば、周りに対しても良い影響になります。



いかがでしたでしょうか。




人材不足は実は表面的な問題であり、その本質は人を育てる時間を確保できない施設長の働き方に問題があり、また採用基準については、皆都合のよい人材を都合よく求めていることが分かりました。



皆さんのサービス付高齢向け住宅ではどうでしょうか。



ぜひ参考にしていただければと思います。



それでは。



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