父親との関係を「文章」にすると 心が変わります

父親との関係を「文章」にすると 心が変わります

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「父親のことを考えると、なんとなく胸がざわつく」「感謝しているはずなのに、素直になれない」——そんな感覚を抱えたことはありませんか?

私自身、以前は父との間に、言葉にできない距離を感じていました。厳しかった記憶、怖かった記憶ばかりが先に立ち、優しさや不器用な愛情表現には、なかなか目が向きませんでした。

そんな私の心境が変わったきっかけは、「文章に書き出す」ことでした。

父親との関係について書いた、最初の文章は、短くて、だいたい500文字でした。今日確認したら、5500字を超えていました。

でも、その文章を何度も読み返しているうちに、不思議なことが起こりました。「そういえば、あんなこともあった」「あの時父はこう言っていたな」と、忘れていた記憶が次々と蘇ってきたのです。無理に思い出そうと頑張ったわけではありません。文章に触れているうちに、自然と記憶が引き出されてくる感覚でした。

そのたびに一行、また一行と書き足していき、気づけば今では5500字を超える文章になっています。そして面白いのは、思い出しては書き足すたびに、少しずつ心が軽くなっていったことです。忘れていた父の一面に光が当たるたび、胸の奥の何かがほどけていくような感覚がありました。

なぜ「書く」だけで心が整理されるのか

頭の中でぐるぐる考えているだけでは、感情はいつまでも同じ場所をループします。でも、紙やパソコンに書き出すと、自分の感情を少し離れた場所から眺められるようになります。

心理学では、これを「客観視」と呼びます。抑え込んでいた痛みを言葉にして認めてあげることで、少しずつ心が軽くなっていきます。そして書いたものを何度も読み返すうちに、当時は気づけなかった父の不器用な愛情や、精一杯生きていた姿が、少しずつ見えてくるのです。

「厳しさ」の記憶だけで終わらせない

父親との関係は、単純な「良い」「悪い」で割り切れるものではありません。厳しかった記憶の奥に、家族を守ろうとした精一杯の努力が隠れていることも少なくありません。

大切なのは、無理にポジティブな解釈をすることではなく、まず自分の本音——怖かった、辛かった、寂しかった——を、そのまま言葉にして認めてあげることです。その上で、ふと「父も頑張っていたんだな」という気持ちが芽生えてきたら、それを大切に育てていく。そんなプロセスが、心の安定につながっていきます。

何から書けばいいかわからない方へ

「書きたいけれど、何から手をつければいいかわからない」という方も多いと思います。そんな方のために、記憶を引き出しやすくする問いをいくつかご紹介します。

・周りから見えていた父の姿と、人知れずしていた苦労にはどんなギャップがあったでしょうか?
・理不尽に怒られて傷ついた記憶、その時はどんな気持ちでしたか?
・不器用ながらも「これは愛情だったかもしれない」と今なら思える出来事はありますか?
・今、父の隣に座れるとしたら、どんな言葉をかけますか?

こうした問いに1行、あるいは、ひと言だけでも答えてみると、そこから記憶が芋づる式に広がっていくことがあります。私自身がそうだったように、最初は短くても構いません。

サービスでは、こうした問いを全部で18個ご用意し、章立てで少しずつ深く父親との関係に向き合えるように整理しています。詳しい内容はサービスページをご覧いただければと思いますが、まずはこのブログでご紹介した問いのどれか一つに、今日、一行だけ答えてみるところから始めてみてください。
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