子育て向いてない・消えたいと思うあなたへ ~ママとして愛情がないからじゃない~

子育て向いてない・消えたいと思うあなたへ ~ママとして愛情がないからじゃない~

記事
コラム
子どもの寝顔を見る。

……かわいい。

写真を見る。

……やっぱり、かわいい。



なのに。

目の前にいると、

「なんで言うこと聞かへんの!」

「今それする!?」

「何回言ったら分かるん!」

って、イライラしてしまう。





そして夜。

寝顔を見ながら、

「私、ママに向いてないんかな。」

「こんなに怒ってばっかりで大丈夫なんかな。」

「もう、全部投げ出したい。」

「……消えたい。」



そんなところまで考えてしまう。







もし、今あなたがここにいるなら。



まず伝えたいことがあります。





あなたが子どもを愛していないから、

そんなふうになっているわけではありません。



むしろ、

大切にしたい。

ちゃんと育てたい。

この子のために頑張りたい。





そう思ってきたからこそ

限界まで頑張ってしまっているのかもしれません。





私は精神科作業療法士として20年以上、

人の心の不調や、家族の中で起きるしんどさを見てきました。





そして私自身も、三姉妹の母親です。

だから、ちょっと偉そうに言います(笑)



「子どもを愛してるなら、いつも優しくできるはず」

……いや、そら無理やって。

人間ですもん。





ましてや、疲労困憊の母親に

「いつでも穏やかに♡」

は、なかなかの無茶ぶりです(笑)







■ 寝顔はかわいい。でも、起きてると……。

これ、結構大事なところです。



寝ている子ども。

かわいい。



写真の子ども。

かわいい。



なんなら二次元の子どもを見て、

「かわい〜♡」

ってなったりする・・・二次元の子どもは(笑)





だって…目の前の子どもは・・・



言うこと聞かへん。

反抗する。

想定外のことをする。

手伝ってくれへん。

なのに、権利は主張する!!





「それは私の権利やし!」

みたいな顔で講釈を垂れる。

超えらそうにww



いやいやいや。

権利を主張する前に、やることやってくれ(笑)





家はぐちゃぐちゃ。

ルールにはたてつく。



何かお願いしたら交渉が始まる。

「これしたら、あとで○○していい?」

「じゃあ、これは?」

「でも前はいいって言ったやん。」

……交渉のプロか。





そして、こちらが信じて先にご褒美を渡したら、

「……裏切られた。」

みたいなこともある。





もう、しんどい。

怒りたくて怒ってるんじゃない。

でも、怒ってしまう。



そしてあとから、

「また怒ってしまった。」

「私って最低。」

「この子に悪影響なんちゃうか。」

「私、ママに向いてない。」

と、自分を責める。





この流れ。

実は、ここに大事なポイントがあります。





■ 「消えたい」は、愛情のなさではなく「もう無理」のサインかもしれない



「消えたい」と思ったとき、

「こんなことを考える私は母親失格」

と、さらに自分を責めてしまう人がいます。



でも私は、まずそこを責めないでほしいと思っています。



なぜなら、

「消えたい」

という言葉の奥には、

「この状況から逃れたい」

「これ以上頑張るのは無理」

「誰かに助けてほしい」

「一人で抱えるのは限界」

という気持ちが隠れていることがあるからです。





もちろん、「消えたい」という気持ちは

軽く扱っていいものではありません。



でも、その言葉が出た瞬間に、

「私は母親としてダメだ」

と結論づける必要もありません。





むしろ、

「私、今かなりしんどいんやな」

と、自分の状態を知らせるサインとして受け取ってほしいんです。







■ なぜ、こんなに自分を責めてしまうの?



ここには、心と脳の両方が関係しています。



人は、強いストレスが続くと、物事を柔軟に考えにくくなります。



普段なら、



「今日は疲れてるし、仕方ないか」

と思えることでも、

「なんで私はできへんの?」

「ちゃんとしなきゃ」

「こんな母親じゃダメ」

と、自分に厳しい方向へ考えが傾きやすくなる。





そして、もう一つ。

人との関係の中で身につけてきた、

「頑張らないと認めてもらえない」

「迷惑をかけたらあかん」

「ちゃんとしていないとダメ」



というような考え方が強い人ほど、

「できなかった自分=ダメな自分」

と結びつきやすくなります。





愛着の視点から見ると、

人は安心できる人との関係の中で、

自分や人との関わり方を少しずつ学んでいきます。





ただし、

「昔の親子関係がすべての原因」

という単純な話ではありません。



今の生活環境。

睡眠。

仕事。

夫婦関係。

子どもの特性。

頼れる人の有無。



いろんなものが重なって、今のしんどさは作られています。





だからこそ、

「私の性格が悪いから」

「母親として未熟だから」

だけで片づけないでほしいんです。





■ ちょっとだけ、問いかけてみてほしい

もし、

「ママに向いてない」

と思ったとき。



本当に「ママに向いていない」のでしょうか?



それとも、

「今の生活を、このまま一人で回すのがしんどい」

のでしょうか?



ここ、似ているようで全然違います。

「私はダメ」

だと、自分を変えるしかない。



でも、

「今の私には負担が大きすぎる」

なら、

生活を変える。

頼る。

減らす。

任せる。

環境を変える。

という選択肢が出てきます。







作業療法士として私が大切にしているのも、まさにここです。



人だけを変えようとしない。

その人を取り巻く生活や環境も、一緒に見ていく。



だって、

毎日あまり眠れていない。

仕事もしている。

家事も育児もほぼ一人。

子どもは手がかかる時期。

夫には頼りにくい。



……この状態で、

「もっと穏やかな母親になりましょう♡」

と言われても。



いや、そら無理やって(笑)







■ 「消えたい」と思ったとき、まず何をしたらいい?



大きく人生を変えなくて大丈夫です。



まずは、この3つから。

① 「私がダメ」ではなく「今、限界かも」と言い換える

「また怒った。私はダメ」

ではなく、

「今日は余裕がなかったんやな」

と、一度だけ言い換えてみる。





② 何が自分を追い詰めているのか書き出す

子ども?

仕事?

睡眠不足?

夫への不満?

家事?

「ちゃんとしなきゃ」という思い?

全部ごちゃごちゃでOK。



頭の中だけで考えると、全部「私が悪い」に見えやすいから。

紙に出してみるだけでも違います。





③ 「助けてほしい」を具体的にする

「しんどい」

だけでは、家族にも伝わりにくいことがあります。



だから、

「今日は30分、一人になりたい」

「夕食を作ってほしい」

「子どもの宿題を見てほしい」

「今はアドバイスじゃなくて、話を聞いてほしい」

みたいに、具体的に伝える。



夫に言っても、

「また愚痴言ってるな」

くらいにしか思われてへん気がする。

……これも、めっちゃ分かります。



でも、相手に想像力で全部察してもらうのは、かなり難しい。



「私がどれだけ大変か分かってよ!」

ではなく、

「今、私はこれをしてほしい」

まで言葉にしてみる。

それだけでも、少し違ってきます。







■ そして、ひとつだけ大事なこと



「消えたい」が、

ただの「もう逃げたい」「全部休みたい」という気持ちを超えて、

「自分を傷つけてしまいそう」

「死んでしまいたい」

「具体的にどうするか考えている」

というところまで来ているなら。





それは、一人で抱え込む段階ではありません。

家族や信頼できる人、医療機関、地域の相談窓口などに、

できるだけ早くつながってください!





日本では「こころの健康相談統一ダイヤル」0570-064-556もあります。



「こんなことで相談していいのかな」

と思わなくて大丈夫。



「もう無理です」

は、十分に相談する理由です。





■ ママをやめたいんじゃない。今のしんどさをやめたいのかもしれない。



私は、

「ママに向いてない」

という言葉を聞くとき、

その人が本当に母親になりたくないのか。

それとも、

「このやり方では、もう続けられない」

と言っているのか。



そこを分けて考えることが大切だと思っています。



子どもを愛している。

でも、しんどい。

かわいい。

でも、腹が立つ。

大切。

でも、一人になりたい。

この二つは、同時に存在していいんです。



「愛してるなら、しんどくないはず」

ではありません。



愛していても、しんどいものはしんどい。

むしろ、大切だからこそ頑張りすぎてしまうことだってあります。





だから、

「私はダメなママ」

ではなく、

「私、今どんな状態なんやろ?」

から始めてみてください。





怒ったことだけを見るんじゃなくて、

怒るほど何を抱えていたのか。

「消えたい」と思うほど、

何を一人で背負っていたのか。





そこを一緒に見ていく。

私は、そこにこそ、今のしんどさから抜け出すヒントがあると思っています。



今日、子どもにイライラしてしまったとしても。



まずは、

「私、よう頑張ってるな。」

と、一回だけ自分に言ってあげてください。



100点のママになる必要はありません。



まずは、

「今の私をちゃんと知る。」

そこからでいいんです。



あなたが笑顔になれることは、

あなた自身のためだけじゃなく、

子どもにとっても大切なことやから。







■ 一人で抱え込まないために

「自分が何にしんどくなっているのか分からない」

「頭では分かってるけど、同じことを繰り返してしまう」

そんなときは、一人で答えを出そうとしなくても大丈夫です。




「相談するほどじゃないかも」

と思っている人ほど、まずはチェックしてみてください。

「え、私こんなに頑張ってたん?」

って、自分で自分にツッコミ入れたくなるかもしれません(笑)





必要な方に、必要なタイミングで届きますように🌷



そして最後に。

「消えたい」と思うほど頑張っているあなたに、

「もっと頑張ろう」

とは言いません。



今必要なのは、

頑張ることより、

何があなたをそこまで追い詰めているのかを知ること。



自分を責めることより、

自分を理解すること。



そこから、一緒に考えていきましょう。
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