顔採用はあるか?

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ビジネス・マーケティング
近ごろ「ルッキズム」という言葉を耳にするようになりました。
「外見にもとづく差別」であり、特に「身体的に魅力的でないと考えられる人々を差別的に扱うこと」とされています。

一般的には、ビジュアル=容姿・顔を指すのではないでしょうか。
ルッキズムをやめましょうとは、言い換えれば人を顔や見た目で判断するのはやめましょう、ということだと思われます。

では転職において、ルッキズム=顔採用はあるのでしょうか。

現実的な話、顔採用は存在します。
これは受付などの接客業だけではなく、営業などにも存在します。

人を外見で判断してはいけないというのは頭では分かっていても、実際にそのように行動できるか?というと、そうもいかないのが人間なのでしょう。
そもそも「外見で判断する社会」だから「そんな社会はやめましょう」と声が上がるのです。
人を外見で判断しない社会であるなら、ルッキズムという言葉自体が存在していないでしょうから。

私個人では変えられない問題でもありますので、ルッキズムが社会的にどう影響があるのか、どう対処すべきなのかについてはここでは触れません。

転職においてルッキズムが問題なのは、
企業側から「あの応募者様は顔が悪いから不採用です」
とストレートにお伝え頂いても、
エージェントからは求職者様に「あなたは顔が悪いから落ちたんです」
と明言できなくなったことです。
私は、これは求職者様にとって不幸なことでは? と思うのです。
無理なものは無理、とハッキリ伝えなければ、同じ過ちを繰り返してしまうためです。

容姿が悪いことは悪ではありません。
単にその人の強みではないという事実だけです。
スキルにレーダーチャートがあったとして、容姿の数値が低いだけです。
他が低いわけでも、ましてや人格否定をしているわけでもありません。

にもかかわらず不採用理由を伝えられないのです。

仮に顔で不採用になった人がいたとして、エージェントから求職者様に対し
「あなたが受けた企業から、あなたの顔が悪くて落ちましたと連絡を受けました」
とストレートに伝えたらどうなるでしょう?
きっとその企業も、エージェントも炎上するでしょう。
そのため不採用理由を当たり障りのない、
・総合的判断
・ほかに選考が進んでいる人がいて、そちらを優先することにした
・当社とマッチしなそう
のように述べるにとどまります。

結果、その求職者様は顔で不採用になっているという事実を知らされることなく、延々と同じような求人を受け続けるのです。
本人が気づくまで。

私としてもどうしたものかと思い、悩みながら答えを探しています。

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