【うつ病・双極性障害】「元気になった」は本当?躁状態が理解されにくい理由とその危険性

【うつ病・双極性障害】「元気になった」は本当?躁状態が理解されにくい理由とその危険性

記事
コラム
うつ病や双極性障害では、気分の波によって一時的に躁状態(そうじょうたい)や軽躁状態になることがあります。

しかし、この躁状態は周囲から非常に誤解されやすい状態でもあります。

なぜなら、うつ状態のときは動けなかった人が急に活動的になり、よく話し、外出し、様々なことに意欲的になるからです。

周囲からすると、

「元気になったね」
「回復したんだね」

と見えることがあります。

ところが実際には、躁状態は必ずしも健康な状態ではありません。むしろ病気の症状の一つであり、注意が必要な状態でもあるのです。

❇️躁状態と安定した状態は違う


本当に安定している状態とは、

☑️睡眠がしっかり取れている
☑️感情の波が穏やか
☑️無理をしない
☑️判断力が保たれている

といった状態です。

一方で躁状態では、

☑️異常に気分が高揚する
☑️何でもできる気がする
☑️活動量が急激に増える
☑️頭の回転が止まらない
☑️睡眠時間が減る

といった特徴が見られることがあります。

本人は絶好調だと感じていても、実際には心や脳が過剰に興奮している状態なのです。

❇️なぜ理解されにくいのか

躁状態が理解されにくい大きな理由は、「苦しそうに見えない」ことです。

うつ状態は、表情が暗くなったり、動けなくなったりするため、周囲も異変に気づきやすい傾向があります。

しかし躁状態では、むしろ元気そうに見えます。

楽しそうに見えたり、仕事や趣味に意欲的に取り組んでいるように見えたりするため、

「病気には見えない」
「調子が良さそう」

と思われてしまうことがあります。

本人でさえ、

「治ったかもしれない」

と感じることもあるため、さらに気づきにくくなります。

❇️躁状態の危険なところ

躁状態で特に注意したいのは、自分の限界が分からなくなることです。

普段なら疲れるようなことでも、

「まだできる」
「もっと頑張れる」

と感じてしまいます。

その結果、

☑️予定を詰め込みすぎる
☑️働きすぎる
☑️家事を頑張りすぎる
☑️睡眠を削る

といったことが起こりやすくなります。

そして、その反動として大きな落ち込みが訪れることも少なくありません。

また、判断力が低下することもあります。

衝動的な買い物や大きな決断をしてしまい、後から後悔するケースもあります。

これは性格の問題ではなく、病気の症状による影響であることも多いのです。

❇️睡眠はとても大切

躁状態になると、

「眠らなくても平気」

と感じることがあります。

しかし実際には体も脳も疲れています。

睡眠不足が続くと脳の興奮状態がさらに強まり、症状が悪化することがあります。

そのため、双極性障害の治療では睡眠を整えることがとても重視されています。

❇️繊細さんが気をつけたいこと

繊細な方の中には、調子が良くなると、

「今のうちに取り返さなきゃ」

と思う人も少なくありません。

溜まった家事や仕事、人付き合いを一気に頑張ろうとしてしまうのです。

しかし、本当の回復は無理をして頑張れることではありません。

大切なのは、その状態が無理なく続けられるかどうかです。

❇️おわりに❇️

躁状態は「元気な状態」と勘違いされやすく、本人も周囲も気づきにくいことがあります。

しかし、安定した状態と躁状態は別のものです。

元気だから安心なのではなく、元気すぎるときほど注意が必要な場合もあります。

もし最近、

「急に活動量が増えた」
「睡眠時間が減っている」
「何でもできる気がする」

という変化を感じるなら、一度立ち止まって自分の状態を見つめてみてください。

回復とは全力で走り続けることではありません。

自分のペースを守りながら、穏やかに毎日を過ごせること。

それこそが、本当の意味での安定や回復なのかもしれません。



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