衣食足りて礼節を知るって本当か- セレブほどモラルが低い?!
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昔から、衣食足りて礼節を知るっていいますね。
しかし、実際はそうでもないようです。
ある研究によるとセレブはマナーが悪いとの結果が出ているのです。
意外ででしょう。
彼らは気取っていますからね。
予想通りと考える方は、やっかみもあるのかも。
それはいいとして、この研究とはまず運転マナーについてのものです。
ご存じのように車は社会的ステータスを反映しています。
まず、車のランクを高級車から大衆車まで五つに分類し、階級別に交通規則をどれほど守っているかを調査しました。
すると、横断歩道で手を上げている歩行者を待たずに通過してしまう確率は普通車35%のところ、高級車は47%であることがわかりました。
また、交差点で相手の車を待たずに割り込む率は、普通車12%に対して、高級車は30%です。
高級車に乗っていると傍若無人になる傾向があるということですね。
また、周りも遠慮します。
次は、採用試験のシミュレーションです。
参加者に面接官になってもらい、就職希望者とうまく交渉しながら採用者の給料を決定してもらいます。
この際、重要な事実があります。
就職希望者は長期的で安定した職を求めていますが、実は、今回の採用ポジションは近々廃止予定なんですね。
さて、面接官はこの不都合な真実を告げるでしょうか。
実験の結果、下流階層の人は素直に事実を告げて交渉する傾向が強かったのですが、社会的ステータスの高い人は事実を隠したがることがわかりました。
ともかく騙してでもいいから、自分に有利に交渉を進めるわけです。
もう一つの実験はもっとおもしろいものです。
「自分は社会的地位が高い」と思って行動をしてもらうんですね。
すると、下流階級の人でも貪欲さが増し、非道徳的な態度になります。
つまり、モラルの低さは生まれつきではなく、その地位が作ったものだということです。
さらに「金欲があることは悪いことでない」と付け加えると、下流階級者の尊大ぶりは実際の上流階級よりもさらにひどいものになりました。
人間の持つ醜悪な心理を見事に浮き彫りにした実験結果ですね。
ややずれますが、脳は労せずに手に入れたものよりも、何らかの対価を払って入手したものを好むと言われています。
たとえば、レバーを押すとお菓子が出てくる場合と、何もしないでも手に入る場合、人はどちらを選ぶと思いますか。
実験では、就学前の幼児ではほぼ100%の確率でレバーを押します。
成長とともにレバーを押す確率は減っていき、大学生になると五分五分の選択率となりますが、やはり、完全に利益だけを追求することはありません。
要するに人は労力を伴わない報酬にはあまり惹かれないということです。
贅沢三昧で悠々自適な生活は、誰もが憧れます。
しかし仮にそんな夢のような生活が手に入ったとして、本当に幸せにはなれないということでしょう。
では。