キャリアコンサルタント資格を取った。
学びも重ねた。
上位資格も取得した。(上位資格にチャレンジ中)
関連領域の資格も取得した。(関連領域の資格にチャレンジ中)
けれど、いざ動こうとすると、こんな気持ちが出てきませんか。
「実績がない自分が応募しても無理ではないか?」
「相談を受けるなんて、まだ早いのではないか?」
「もっと経験を積んでからでないと名乗れないのではないか?」
この不安は、とても自然なものです。
特にキャリアコンサルタントは、人の働き方や人生に関わる仕事です。
だからこそ、真面目な人ほど「中途半端な状態ではだめだ」と感じやすいのだと思います。
ただ、ここで最初にお伝えしたいことがあります。
それは、「実績がないから無理」と感じて止まってしまう人は、決して少数ではないということです。
JILPTの調査では、全調査対象者の約3割がキャリアコンサルティングに関連する活動をしていませんでした。
また、活動していない理由として、所属先で活かせないこと、周囲に仕事やニーズがないことに加え、「自分自身の専門的スキル・知識に自信がない」という理由も挙がっています。
さらに自由記述には、
「資格を取得してもそれを活かす場がない」
⇒解決策例:探す、声に出す、紹介をもらう
「収入を得る方法がわからない」
⇒解決策例:複業計画書を作成する、PDCAを回してみる
「実務経験がなければ自信を持ってアピールしにくい」という声も見られました。
⇒自己棚卸をやってみる(第三者の力を借りることも選択肢です。)
つまり、
実績がないから不安になる
不安だから動けない
という流れは、あなただけの問題ではなく、多くの資格取得者が通る壁なのです。
実績がないのではなく、「見せられる形になっていない」だけかもしれない
「実績がない」と感じる方の話を丁寧に聞いてみると、本当にゼロとは限りません。
たとえば、
これまでの仕事で部下育成をしてきた
面談やヒアリングの経験がある
社内で相談役のような立場だった
転職や再就職、介護と仕事の両立など、自分自身の経験がある
勉強会、交流会、ボランティアなどで人と関わってきた
こうした経験は、キャリアコンサルタントとしての土台になり得ます。
JILPTの報告でも、休止中の人であっても、資格や技能が日常業務での部下や顧客との打合せ、職場での円滑なコミュニケーション、部下との面談、ヒアリング調査、自他の生涯設計などに役立っているという記述が見られます。
つまり、「実績がない」のではなく、キャリコン実績として見せる言葉にまだ変換できていないだけのことも多いのです。
実績ゼロの人が勘違いしやすいこと
ここで、実績に関して多くの人が勘違いしやすい点を3つ挙げます。
1. 最初から「大きな実績」が必要だと思っている
最初から、
有名企業での面談経験
公的機関での長年の就労支援経験
何百件もの相談実績
が必要だと思ってしまう人がいます。
でも、そんな人ばかりではありません。
最初に必要なのは、立派な看板よりも、「この人は何を大切に支援する人なのか」が伝わることです。
もちろん経験はあるに越したことはありませんが、デビュー直後に求められるのは、完成形よりも、支援の軸と誠実さであることが少なくありません。
2. 実績は“応募する前”に全部そろえるものだと思っている
これもよくある誤解です。
実際には、実績は応募する前に100%そろえるものではなく、動きながら作っていくものです。
JILPTの自由記述でも、資格取得後に「経験が積める場所がほしい」「仕事を斡旋する仕組みがほしい」という声が多く見られます。
裏を返せば、多くの人が「経験を積みながら育っていく仕事」だと感じているということです。
3. キャリコン以外の経験はカウントされないと思っている
これは本当にもったいないです。
営業経験、管理職経験、人材育成経験、福祉や介護の経験、教育経験、採用経験、再就職経験。
こうしたものは、支援する対象やテーマによっては非常に大きな強みになります。
キャリアコンサルタントは、資格だけで成り立つ仕事ではありません。
これまでの職業経験や人生経験をどう支援に変えるかが大きなポイントです。
私自身も、最初は順調ではありませんでした
ここで少し、私自身のことにも触れます。
私は、人事経験も実務経験もない状態からキャリアコンサルタントとしてのデビューを目指しました。その道は決して平坦ではなく、応募書類がなかなか通らず、42連敗した時期もありました。
ですが、その間にボランティア活動、勉強会や交流会への参加、地区会活動などを積み重ね、ようやくデビューの道が開けていきました。
また、デビューに向けたステップとして、
・自己棚卸し
・キャリアビジョンの仮設定
・交流会や勉強会への参加
・ロールモデル探し
・業務委託案件サイトへの登録
などを段階的に整理してきた経緯もあります。
この経験から私が強く感じるのは、最初から実績のある人だけが前に進めるのではないということです。
むしろ、実績が少ない段階でも、
自分の強みを整理する
誰を支援したいかを明確にする
小さな経験を積み上げる
見せ方を整える
この順番で進めることで、道は開けやすくなります。
「実績がないから無理」と感じる人が最初にやるべきこと
では、今まさに不安で止まっている人は、何から始めればいいのでしょうか。
私は、次の3つが大切だと考えています。
1. 実績を「相談件数」だけで考えない
面談件数だけが実績ではありません。
これまでの職業経験、部下指導、ヒアリング経験、勉強会参加、ボランティアなども含めて、自分の土台を洗い出すことが大切です。
2. 最初に作るべき「小さな実績」を決める
いきなり大きな案件を狙う必要はありません。
まずは、モニター相談、勉強会での発信、周辺業務への関与、自己紹介やプロフィール整備など、今の自分にできる小さな一歩を決めることが重要です。
3. 自分に合うデビュー方法を整理する
求人応募が合う人もいれば、業務委託や複業型の方が合う人もいます。
ここが曖昧なままだと、必要な実績の種類もぼやけます。
だからこそ、先に「自分はどの入口から始めるのか」を整理した方が進みやすいのです。
本当に怖いのは、実績ゼロそのものではありません
私は、本当に怖いのは「実績ゼロ」であることではないと思っています。
怖いのは、実績ゼロを理由に、何も始めない時間が長くなることです。
なぜなら、時間が経つほど、
さらに自信がなくなる
資格を取った時の熱意が薄れる
更新や費用の負担感が重くなる
「今さら始めるのも...。」という気持ちが強くなる
からです。
JILPTの自由記述でも、資格取得や更新に多くの時間や費用をかけたのに、活動の場が限られていることや、対価が見合わないことへの悩みが語られています。
だからこそ、完璧な準備を待つより、今の自分で作れる実績のタネを見つけることが大切なのです。
まとめ|実績は「持っているか」より「どう作るか」
「実績がないから無理」そう感じるのは自然です。
でも、その感覚だけで止まってしまうのは、もったいないことです。
実際には、多くの資格取得者が同じ不安を抱えており、
「活かす場がない」
「経験が積める場所がほしい」
「自信を持ってアピールできない」
という声を上げています。
だからこそ必要なのは、
今ある経験を見直すこと
小さな実績の作り方を考えること
自分に合うデビュー方法を整理すること
です。
実績は、最初から持っている人だけのものではありません。
作り方を知っている人が、少しずつ増やしていくものです。
「自分の場合、何を実績として整理できるのか分からない?」
「どんな小さな一歩から始めればいいのか迷っている?」
そんな方は、まずは現状整理から始めてみてください。
止まっている時間を、前に進む準備に変えていきましょう。