職場で誰かがミスをしたとき、フォローしても「申し訳ありません。ありがとうございます。」の一言がなく、代わりにお菓子だけ渡されることがある。
「物が欲しいわけじゃない、たった一言でいいのに」そんなモヤモヤを感じたことはありませんか。
私自身が経験した「謝罪の代わりに物を渡される」という出来事を振り返りながら、こういう人とどう付き合えばいいのかを考えてみます。
■ ミスは誰にでもある。でも一言だけ欲しい
仕事をしていれば、誰でも失敗します。
経験豊富な人でもうっかりミスはするし、自分だけでは補えず周囲にフォローしてもらうこともあります。
私はミスをすること自体を責めたいとは思いません。
自分に影響が及んでも「本人は辛いだろうな」と思いながら、必要な対応を淡々とするタイプです。
ただ、ひとつだけ欲しい言葉があります。
「申し訳ありません」「ありがとうございます」 どちらでもいい、たった一言です。
むしろ言葉のないまま物だけ差し出されると、かえってモヤモヤしてしまうのです。
■ 破天荒な元上司Aさんとの一年間
そんな経験をしたのが、元上司のAさんでした。
仕事を抱え込みすぎの傾向があり、締め切りを過ぎてから問題が発覚し、部署全体で大急ぎで対応する、ということが何度かありました。
また、電話口で相手の方が怒り「上司を出してください」と言われ、上司が謝罪したことも。
腹が立つと喧嘩腰の口調になることが多く、ヒヤヒヤしながら聞いていました。
そして私も何度もAさんのフォローをしました。
仕事なので、それ自体は構わないのですが問題はその後です。
Aさんから感謝の言葉がありません。
そのかわり、なぜかお菓子を買ってきて、当時いちばん下っ端だった私に「これ、みんなに配って」と当然のように言ってきます。
「なぜ私が配るんだろう」という疑問と、「手伝ったのに、ありがとうの一言もないんだな」という気持ちが残りました。
Aさんには申し訳なさそうな様子はなく、「甘いものさえ配っておけば、みんな許してくれるでしょ?」というような空気でした。
一年ほどの付き合いでしたが、「お菓子配り係」にも、お菓子で失敗をチャラにされることにも、すっかり嫌気がさしました。
■ Aさんに似ている後輩Bさん
Aさんが辞めて数年後に入ってきた後輩のBさんは、Aさんと少し似てるところがありました。
Bさんは周りを怒らることが多いタイプの人でした。
私がBさんの言動にモヤモヤしたとき、Bさんはコンビニのお菓子や机の引き出しに常備してる、ちょっとした物を渡してこようとします。
普通なら「ありがとう」と素直に受け取る場面かもしれません。
でも、Aさんのときの経験があったので、「気を使わなくて大丈夫、私も持ってるから」とやんわり断り続けました。
Bさんの言動のモヤモヤをモノでうやむやにされたくなく、ご機嫌取りされているような状況で、それを受け取ることで「許した」って思われるのが嫌でした。
もちろん、信頼関係のある人からの差し入れなら、素直に受け取ります。
■ なぜ「物で解決」しようとするのか
・自分の非を認めるのが、プライドの高さゆえに難しい
・謝るのが気まずくて、言葉より物に逃げてしまう
・物を渡すこと=謝罪だと勘違いしている
・物を渡すことで、自分の中だけで問題を終わらせようとしている
強く注意される、謝罪してプライドが押しつぶされる、仕事ができない人だと噂される、そういうことから「自分を守るための手段」なのかも。
■ 「謝ってほしい」と言うのも、なんだか違う
「謝ってください」と伝えるのも、少し違う気がします。
謝罪は、言わせて得られるものではないから。
心の中に線を引いて、人に期待しないことが重要ともいます。
■ 楽になる考え方
職場ではたくさんの人が働いていて、考え方も、価値観も人それぞれです。
自分と違う考え方の人がいるのは当たり前のことで、本来、人に期待しすぎてはいけないんだと思います。
でも実際は、自分と違う人を見ると「何でそうしないの?」「こうすればいいのに」って、つい期待してしまうんです。
たとえば、ミスをして周りに迷惑をかけたら、謝罪や感謝の言葉を伝えるのが常識です。
でも、100人いれば全員がそうするとは限りません。常識とズレている人もいます。
悩みの正体はこの「期待とのズレ」だろうなと思います。
だから、人に期待しすぎない。
ズレを感じたら「こういう人なんだな」って、一歩引いて線を引く。
ただ、この「線を引く」は、関わらないということではなく、仕事上やるべきことはちゃんとやる。
親しくする必要はないけれど、無視もしない。
ただ、相手に期待しない、期待とのズレにイライラしない、という心の持ち方です。
それができると、ラクになれる気がします。