「記録を書くためだけに、帰宅後1時間使っている」
訪問看護や訪問介護の現場では、移動の合間にメモを取り、事務所や自宅で正式な記録に書き直す、という二度手間が日常化しています。記録は制度上必須ですが、書く作業そのものに価値があるわけではありません。
この記事では、訪問先での音声メモから記録の下書きを作る流れを、安全面の注意点も含めて整理します。
記録が重いのは「思い出しながら書く」から
記録作成の時間の大半は、文章を書く時間ではなく、何があったかを思い出す時間です。1日に5件回れば、夕方には午前の訪問の細部があいまいになっています。
だからこそ、記憶が鮮明なうちに情報を固定することが重要です。車に戻った直後に1分だけ音声を残す。これだけで夕方の作業量は大きく変わります。
音声から下書きを作る基本の流れ
流れは3段階です。音声をテキスト化する、記録フォーマットの項目に振り分ける、不足している項目を一覧で示す。この3つ目が意外に効きます。書き漏らしに後から気づく、という事態を防げます。
出力はあくまで下書きです。最終的な記録は必ず本人が確認して確定させます。この線引きは制度面でも安全面でも外せません。
個人情報の扱いを先に決める
利用者の氏名や健康情報を扱う以上、どのツールに何を渡すかのルールを先に決めなければなりません。氏名はイニシャルやIDに置き換えて扱う、外部サービスに送信しない設定にするなど、選択肢はいくつかあります。
事業所の規程と契約形態に合わせて、使ってよいツールと手順を文書化しておくこと。ここを飛ばすと、後から使えなくなります。
導入は1チームから
いきなり全事業所で始めると、現場ごとのばらつきで収拾がつかなくなります。1チーム・2週間で試し、記録時間の変化と現場の声を揃えてから広げる。この進め方が確実です。
数字で効果を示せると、現場の納得感が全く違います。導入前に「1件あたりの記録時間」を計っておくことをおすすめします。
記録業務の仕組みを作りたい方へ
使っている記録フォーマットに合わせて、音声から下書きまでの手順と指示文を作成します。個人情報の扱いを含めて設計します。
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