「経費精算のやり方、また同じ質問が来た」
総務や管理部門には、社内から同じ問い合わせが繰り返し届きます。申請書はどこにあるか、経費の締め日はいつか、慶弔見舞金の手続きはどうするか。一件あたりは数分でも、日に十数件あれば、本来の業務が進まなくなります。
この記事では、社内問い合わせの一次対応をAIに任せ、人が判断すべき案件だけを手元に残すための考え方と手順を整理します。
同じ質問が繰り返される構造的な理由
社内規程やマニュアルは存在しているのに、質問が減らない。原因は「探せない」ことにあります。ファイルサーバーの階層が深い、検索してもヒットしない、そもそも最新版がどれか分からない。この状態では、聞いたほうが早いという判断は合理的です。
つまり対処すべきは問い合わせの数ではなく、情報にたどり着くまでの距離です。ここを縮めない限り、担当者を増やしても負荷は変わりません。
まず問い合わせを分類する
一週間、届いた問い合わせを記録して分類します。規程を読めば分かるもの、担当者の判断が要るもの、例外対応。多くの組織では、最初のカテゴリが全体の6〜7割を占めます。
この6〜7割が、AIによる一次対応の対象です。残りは人が対応する前提で設計します。全部を自動化しようとすると精度が落ち、かえって信用されなくなります。
社内AI窓口の作り方
規程・マニュアル・過去の回答例をひとつの場所に集め、AIがそこだけを参照して回答する形にします。重要なのは、参照範囲を限定することです。範囲を絞るほど回答の正確さは上がります。
回答には必ず出典(どの規程の何条か)を添える設定にします。担当者が後から確認でき、質問者も納得しやすくなります。出典が出せない質問は「担当者におつなぎします」で止める、という設計が安全です。
運用に乗せるための工夫
導入初期は、AIの回答を担当者が確認してから返す運用にします。1か月ほど回すと、どこが弱いかが見えてきます。そこで元の資料を直す。この往復を数回まわすと、実用に耐える水準になります。
あわせて、よく来る質問の答えを社内ポータルの見える場所に置き直します。AIと資料整備はセットで進めるのが、いちばん確実です。
社内問い合わせの一次対応を設計したい方へ
現在の問い合わせ内容と社内資料の状況を伺った上で、参照範囲の設計から回答フォーマットの整備まで一式でご提案します。
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