「月初の3日間は、ひたすら請求書の入力で終わる」
経理や総務の方から、この話を本当によく聞きます。届いた請求書をPDFで開き、取引先名・日付・金額・件名を会計ソフトやスプレッドシートに打ち込む。1件2〜3分でも、200件あれで10時間近くかかります。
今回は「請求書の転記」をAIでどこまで減らせるのか、実際の手順に落として整理しました。
請求書の入力が終わらない本当の理由
請求書の入力が終わらないのは、件数が多いからではありません。フォーマットがバラバラだからです。取引先ごとにレイアウトが違い、金額の位置も、税区分の書き方も、日付の表記も違う。だから毎回「目で探して」から打ち込むことになります。
つまり時間がかかっているのは「入力」ではなく「探す」工程です。ここはAIが最も得意な領域です。
AIに渡す前に決めておく3つのこと
1つ目は「出力の形」です。会計ソフトに取り込むCSVの列順を先に決めておきます。日付・取引先・勘定科目・税区分・金額・摘要、この並びを固定するだけで後工程が一気に楽になります。
2つ目は「判断させないこと」です。勘定科目の推測までAIに任せると、確認作業が増えて逆に遅くなります。まずは書いてある情報をそのまま抜き出す作業だけを任せます。
3つ目は「例外の置き場所」です。読み取れなかった項目は空欄にして、別シートに一覧化する。全部を自動化しようとせず、8割を自動、2割を目視に分けるほうが結果的に速く終わります。
実際に使っているプロンプト
以下の請求書PDFから、次の項目を抜き出してCSV形式で出力してください。列は「日付,取引先名,金額(税抜),消費税額,合計金額,摘要」の順です。読み取れない項目は空欄にし、推測はしないでください。備考や説明文は出力しないでください。
ポイントは「推測はしないでください」の一文です。これを入れないと、AIは空欄を埋めようとして、それらしい値を作ってしまいます。経理の作業では、間違った値が入るより空欄のほうが安全です。
月200件をどれくらい減らせるか
1件3分×200件で600分、約10時間。これをAI読み取りと目視チェックに変えると、1件あたり40秒前後になります。200件で約2時間半。月に7時間以上が空く計算です。
しかもこの作業は、毎月必ず発生します。年間で見れで80時間以上。人を増やさずに、1人分の月間工数に近い時間が戻ってきます。
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