最近、ちょっと赤毛のアンシリーズを読み返しているのですが、やっぱりある程度年取ると、赤毛のアンシリーズって感想違ってきますね。
このシリーズには、多くのオールドミスと未亡人が出てきます。
その事情も色々あって、面白いですね。
あの人、なんで独身なのかしら・・・という事情が、昔から地元
住んでいる人だったら、全部分かってしまう。
現代では、お隣に住んでいる人が既婚か独身か、×がついているのか、よくわかんないですけど、アヴォンリーではみんな筒抜けなのですね。
たとえば、昔、恋に落ちたが家族に反対されて、そのまま独身という女性もいれば、親の介護などでその機会を失ってしまった人もいる。
また、性格が男嫌いだったり、極端に内気だったり、びっくりするほど意地が悪かったり・・・。
今は、別にシャカリキになって結婚相手を探さなくても生きていけるし、別に周りからとやかくうるさく言われることもないですけど、アンの時代となると、つまり、19世紀末から20世紀初め、第一次世界大戦の前ですね、独身女性は何か手に職があるか、資産があるか、何かしらの後ろ盾がないと、女性一人で生きていくのが難しかったでしょうね。
恋愛のドタバタ騒ぎほど、噂になりやすいものはありません。
みんな興味があるし、人の恋バナって聞きたがります。
恋愛中の人は、いつもとちょっと違っているため、面白いことをしてくれるので、そういう人の面白い話はみんな聞きたがるのです。
そしていつか「あの時の私、どうかしちゃってたわ」という言葉を待っているのですよね。
恋愛のドタバタ騒ぎの最中は、みんなを面白がらせ、それが終わると、日常の中にまた埋没し、他の人の恋愛ドタバタ話でわくわくしたりするのです。
そういう日常がアヴォンリーにはあるので、いつもは行きたくないけど、何年かぶりだったら、ちょっとちらっと休暇を過ごしに行ってもいいかな?という気持ちにさせてくれますね。
ケンカで別れた恋人たちが、何かの拍子にまた関係を戻したり。
価値観が合わなくて別れてしまったけど、年を取って価値観が変わり、お互い理解しあえるようになったり。
自分には向いてないと思い込んていたけど、やってみたら案外大丈夫かも?という新しい発見があったり。
今は、地元でずっとすごす人が少なくなって、昔の恋人と再会するというケース自体がレアです。
それは残念なことですね。
時が経てば、気持ちが変わることもあります。なんであの時あんなにつまらないことで怒ってしまったんだろう・・・と後悔することだってあります。
別の価値観に触れて、自分も変わって、それまで受け入れられなかったものが受け入れられるようなったりもします。
昔だったら、その後悔が取り返しがつきました。
その気になれば、また会うこともできたわけですからね。地元が同じで、みんな農家だったら、そういうこともあるわけです。
そういう変化を確認できる場所があるって素敵です。
そこに戻ってきたら、昔の自分と今の自分を比較できる場所があるって、素敵なことだと思います。
そういう意味で、アヴォンリーは私にとっても大事な場所なんですね。
行ったことはないけど(笑)
自分がオールドミスだったら、アヴォンリーに住みたいとは思わないです(笑)
独身女性と田舎暮らしは相性が悪いんですよ。
たまに気晴らし程度の旅行で訪れるのならいいですけど、住むとなった話は別。
セクハラとパワハラと、訳の分からない嫉妬だの妬みだのの濃厚な人間関係にさらされ、メンタルやられることでしょう。
オールドミスなら都会暮らしの方が快適ですね。
アンのシリーズで思い出した話があります。
若い時、その女性は村の青年と婚約していたのです。
だけど、その男性は農家で、教養がなかった。
それが嫌で、彼女は彼とは結婚せず、都会に出て看護師になってバリバリ働きます。
何十年か経って、仕事に疲れた彼女は休暇を過ごしに地元で農家を継いだ兄夫婦のところに遊びに来ます。
兄嫁に結婚のことなど嫌味を言われ、居心地は良くない。
それで、かつての恋人のところにちらっと寄ってみるのですね。
彼は、未だに独り身で、両親もなくし、農場の仕事で忙しく、ろくなものを食べていないようでした。
台所は荒れ放題。
彼女は同情といたずら心もあって、こっそりと彼のために食事を用意して立ち去ります。
それを何日も続けたんですね(笑)
最終的に、この二人は仲直りをして結婚するのです。
遠回りをしたけど、元のさやに戻ったわけです。
こんな風に過去の過ちを、取り返すことができるのは、ほっと安心しますよね。
間違えても、あとで取り返しがつくなら、よい失敗だったのではないかと思うのです。
現代社会は、一度過ちを犯したら、決して取り返しがつかないことばかりです。
他人を許さない人が多くなりましたね。
だから、みんな失敗を恐れるようになりました。異常に他人を気にしたり機嫌をとったり、ゴマすったりします。
別に誰かに嫌われたって、他にあなたを好きになってくれる人がいるから大丈夫。味方になってくれる人だっている。
そんな風に思えない空気になってきており、私のように素直に感情を出す人間にとっては、生きにくくなりました。