「蜜の味」

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【蛇山】





8歳の時
俺が住んでた三郷団地のそばに
広大な空き地があった。

この空き地は
三郷市が管理してる
都市開発空域だった。

でも
スポンサーが見つからず
戦後から放置されっぱなしで
大自然環境が作られてしまってた。

正式な名前は
誰も知らないけど
子供の間で「蛇山」と呼ばれてた。
~>゜)~~~

この山では
蛇が出ると噂されてて
蛇山と呼ばれたらしい。

夏休み
「星まさひろ」君と言う友達が
蛇山でカブトムシを取ってきた。

それを見た俺は
カブトムシを取ってきた星君が
凄くうらやましくて仕方ない。
(´・д・`)イイナ~


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【昆虫採集】





星君に俺は
「どこでどうやって
カブトムシ取ってきたの?!」
そう興奮して聞いてみた!

すると
「蛇山に行って取ってきたんだ」
そう答えてくれた。
フム((´д`*)フム

更に
どうやってカブトムシを取るのか
方法を聞いてみた。

すると
「木に蜜を塗っておくと
翌朝カブトムシが取れるんだよ」
そう答えてくれた。

その日俺は
家に帰ると母親に
「カブトムシ取りたいから
蜂蜜ちょうだい!」と頼んだ。

すると母親は
「それって蜂蜜で取れるの?!」
そう言って不思議がってた。
(。・Д・。)?!

そう言われたが俺は
「星君がそう言ってた!」と
母親に言ってみた。


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【仕掛ける罠】





母親は
俺の頑固さに負け
そんなバカなと言う顔をしながら
蜂蜜を入れ物ごと俺にくれた。

この時18時頃で
まだ外が明るいから
蛇山に行き蜂密を
木に塗る事にした。

そして俺は
蛇山に到着したが
どの木に塗って良いのか解らない。
(._.)ドレ?

なので
1番近い所にあった
適当な木に蜂密を塗って家に戻る。

そして翌日
朝6時に起きて朝食をすまし
いつもの30分朝の勉強をして
急いで蛇山に向かった。

すると
蜂蜜だけしっかり残ってて
カブトムシなんていない。
(´・д・`)ショボーン

俺は
「カブトムシ取って
運が必要なのかな?」
そう感じてしまった。


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【プロの教え】





この日
星君の家に遊びに行って
カブトムシが取れなかった事を
報告してみた。

そしたら星君が
「朝が苦手なお前が
本当に行ったんだ!」
そう言ってビックリしてた。

でも星君は
俺が本気という事が解り
詳しくカブトムシの取り方を
きちんと教えてくれた。

その取り方は
「カブトムシ専用のはちみつを作り
クヌギという木に密を塗るんだ」
そう教えてくれた。

特性蜂蜜の作り方は
バナナ一切れ砕いて
蜂蜜に混ぜて使用する。

そして
クヌギという木は
どんぐりが落ちてる木の事。
( *゚ェ゚))フムフム

そう色々教えてれて
星君のカブトムシ取が
まるで本物のプロのように感じた!
∑(゚Д゚)スッ、スゲー!!


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【朝4時起き】





しかし
1つだけカブトムシ取の条件として
超えなきゃならない壁があった。
ヽ(д`ヽ≡アタフタ≡ノ´д)ノ

それは
朝4時に起きて
カブトムシを取りに行く事。
(´∀`*)ウフフッ

この頃俺は
木曜日のガンプラ入荷日に
玩具屋に朝4時に行き
整理券をもらってた。

この時
母親に起こしてもらってたのだけど
カブトムシを取りに行く他の日に
起こしてくれるか不安だった。

家に帰り俺は
母親に「カブトムシ取に行くから
密を塗った日朝4時に起こして!」
そう頼んでみた。

すると母親は
「朝4時に起こすの辛いから
木曜日だけにして~」
そう言われて断られてしまった。

でも諦めきれない俺は
蜂蜜の準備が出来たら
自力で朝4時に起きる覚悟を決め
目覚ましをかける事にした!


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【準備完了!】





そして翌日
特に誰とも遊ぶ予定が無かったので
母親と一緒に買い物に行く事にした。

そこで俺は
目的のバナナを一目散にかごに入れ
母親に買ってもらう事に成功する!

家に到着した俺は
早速買ってきたバナナを砕き
蜂蜜を混ぜて特性の蜜を作り上げた!
(´∀`*)ウフフ

その蜜は
バナナの匂いがして
いかにもカブトムシが好きそうな感じ。

それを見て
何だか美味しそうに思い
少しなめてみると凄く美味しい!
ヾ(*´∀`*)ノ

これで俺は
準備完了したので
明日の朝目覚ましをかけ
計画通り蜂蜜を塗りに行く!

この時の俺は
あのカブトムシが取れると確信し
気合が入りまくって
凄く興奮してしまった!

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