こんにちは南仙台の父(hrperficio)です。
今回は金融緩和策の当面維持を表明した日銀によって、円安が更に進んで
いくかを占ってみました。
現状は金利差だけでなく、様々な要因もあって円安傾向に動いています。
また、原油の減産見込みや中国の経済状況の悪さなど、経済にとっては良
い動きも少なく、結果として円安に動いているのが実態です。
日銀も新たに物価の動きも踏まえて判断を変える可能性にも触れています
が、簡単に金融緩和を下ろすこともできず、行き場のなくなった資金の動
きや中小企業対策なども考えるとうかつに動けない状況です。
さて、日銀のこの判断によって円安はどうなっていくのでしょうか。
写真は鑑定の結果となります。
左側が結果、右側が環境条件となります。
まず結果ですが、隠者のカードの正位置が出ています。
隠者のカードの正位置は経験や助言、秘密や精神、慎重や思慮深さ、変幻
自在や哲学といった意味があります。
結果的にはその時々の状況によって、円の相場は振られていくことになり
ますが、市場に決定的な好要因や悪貨要素がない限りは現状の相場あたり
が定位置となりつつあるようです。
日本経済の力がかなり弱っている状況は変わらず、大きく景気を引き上げ
られるような要素がなく、財界が頼みとしている中国も足下が弱っている
上に政治的な背景で思うような経済状況でもなく、余剰資金の行き場だけ
でなく、一気に資産価値が消滅するリスクも抱えています。
また原油も一時的な上昇に繋がっても、それを受けて耐えられるだけの市
場観もありません。
従って、当面の円相場は現状を行ったり来たりで、都度経済トピックによ
って上下を繰り返すことになりそうです。
少なくとも年末くらいまではこの傾向となるでしょう。
次に環境条件ですが、運命の輪のカードの逆位置が出ています。
運命の輪のカードの逆位置は急激な悪化や別れ、すれ違いや危機、アクシ
デントや悪循環、浪費と言った意味があります。
年が明けてからは様々なリスクがありますが、当面は無駄な市場介入は避
けて、多少厳しい方向に振れても一時的な流れと辛抱できるかどうかがカ
ギとなってきます。
また、大きな選挙が控えている国も多く、中国との関係性の悪化は経済の
足を引っ張ることは間違いありません。
中国も外貨準備高の推移から厳しいとの指摘もありますが、実質はもっと
厳しくなっているかもしれません。
人民元安防衛の対応も行っており、外貨は更に減っていきますが、実際に
は人民元安を抑える効果は見えていません。
原油消費の大きな期待先となる中国は受け皿にもなりません。
冬の寒さがどう出て来るかによりますが、むしろ各国とも原油輸入に慎重
になるようで、産油国やロシアの思惑は大きく外れることになり、更にこ
の流れが悪循環を呼ぶことになりそうです。
年明けになると更に政治的な動きが大きくなるため、経済面での大きな危
機が夏頃に顕在化する可能性もあります。
日本としては中国市場を諦めても堪え得る経済構造を作ること、薄利多売
や価格競争に拠らない輸出経済を立てること、多少金利を上げるとしても
さほど円安是正に影響が出ないことも踏まえた経済政策を考える必要があ
るでしょう。
来年あたりからは新たな国際環境に入っていきます。
日本も従来とは違った役回りを果たす必要があります。
こうした流れをどう捉えて立ちまわるのか、それが日本経済の大きな課題
になりそうです。