いつまで続くか物語~№11

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ある日、ポケベルがまだ現役だった頃、腰のベルトにぶら下げた黒い端末が、けたたましく震えた。

「ピピピ……」

数字の羅列。短い合図。けれど、その並びを見た瞬間、背筋が勝手に伸びた。
緊急招集。しかも内容は、強盗犯検挙に向けた“邀撃捜査(ようげきそうさ)”。

選ばれたのは、たったの六名。

なんで私が選ばれたのか?

……いや、理由は一応、聞かされた。というか、半笑いで言われた。

「おまえ、田舎臭い顔やろ。目立たへんからや」

それを聞いた瞬間、心の中で全力で叫んだ。

――なんでやねん!

***

署に集められた六人は、空気が違った。
声のトーン、目の据わり方、疲れ方までが、普段の通常業務とは別のレイヤーにいる。

会議室に入ると、すぐ作戦会議が始まった。

「体制は二人一組。二十四時間、三交代制」
「手法は自由。ただし相方とよく相談して決めること」
「……あと、上司の指示命令は絶対」

最後の一言だけ、やけに重たく響いた。

そして、私のペアが発表される。

「おまえの相方は菅原主任、四十二歳」

主任は、こちらを一度だけ見た。目は鋭いのに、顔立ちはどこか素朴で、妙に“田舎”がにじむ。
私と同じ匂いがした。土と汗と、少しだけ昭和のにおい。

(ああ……この人も“選ばれた理由”、同じなんやろな)

そう思った瞬間、主任が低い声で言った。

「他のペアはどうすんの? まずはそこからやな」

初手がそれかい、と内心ツッコミを入れながらも、私は黙って頷いた。上司の指示命令は絶対なのだ。

続く・・・
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