【飼い主向け】愛犬、愛猫が肥料を食べた!?その危険性とは【分かりやすく獣医師が解説!】

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最近はガーデニングが流行っていますね。

ご自宅で肥料を用意しているご自宅も多いのではないでしょうか?

また室内の、観葉植物に肥料をあげている飼い主様もいると思います。

肥料を、愛猫や愛犬の手に届くところに置いていると、仕事や留守から帰ると、肥料を荒らした跡があり、ぐったりしてしまっている危険性もあります。

当記事では、室内に観葉植物などの植物を置いている方や、肥料をお持ちの飼い主へ、愛犬、愛猫が肥料を口にしてしまった時の症状から対処法に至るまでまとめました。

限りなく網羅的にまとめましたので、愛犬、愛猫に上記の様な経験がある飼い主は是非ご覧ください。

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✔︎本記事の信憑性
この記事を書いている私は、大学病院、専門病院、一般病院での勤務経験があり、 論文発表や学会での表彰経験もあります。

今は海外で獣医の勉強をしながら、ボーダーコリー2頭と生活をしています。

臨床獣医師、研究者、犬の飼い主という3つの観点から科学的根拠に基づく正しい情報を発信中! 

記事の信頼性担保につながりますので、じっくりご覧いただけますと幸いですm(_ _)m

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✔︎本記事の内容

愛犬、愛猫が肥料を食べた!?その危険性とは

愛犬、愛猫が食べてしまう肥料の成分

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様々な数の製品が疲労として分類され、入手可能です。

ガーデニングや農業用に用いられ、様々な製品が入手可能です。

屋外用の肥料には、顆粒、粉末、液体タイプなどがあります。

一方で室内用の製品は液体タイプが多いです。

殆どの製品(NPK肥料)は窒素、リン、カリウムの混合物の配合であり、微量の鉄なども含むことが多いです。

注意すべきことは、アンモニア、殺虫剤、除草剤の様な少量成分である他の成分が含まれている可能性があります。

愛犬、愛猫が食べてしまう肥料の毒性

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通常、肥料の毒性は低く、その影響は製品の元となる成分のタイプによります。

そのため、臨床症状は成分の刺激性によって生じます。

愛犬、愛猫が肥料を食べた時の症状

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発症時間

2~10時間

代表的な症状:胃腸症状

下痢、嘔吐、運動失調、腹鳴

硝酸塩、亜硝酸塩によるメトヘモグロビン形成

粘膜:鼻、口の炎症(充血、潰瘍、腫脹)、発熱、虚弱、振戦(震え)、痙攣

蕁麻疹様皮疹、一過性の後肢の強張り

愛犬、愛猫が肥料を食べた時の検査所見

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製品の成分表示に依存します。

チョコレートブラウン色の血液(メトヘモグロビン血症)

高カリウム、リン酸、アンモニア血症

脱水

愛犬、愛猫が肥料を食べた時の治療

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ショックとアレルギー反応は、輸液、エピネフリン(アナフィラキシーショック)、ステロイド(デキサメサゾン)で治療できます。

また、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン)も使用されます。

消化管除染の必要はありません。

十分な水和(点滴)、制吐剤の治療が必要になります。

処置
中毒物質の安静
気道確保、酸素吸入、換気
低血圧、脱水の治療(肥料の一部は利尿への影響を及ぼす)
痙攣、昏睡の治療
メトヘモグロビン血症の治療

原因物質の除去
牛乳や保庇材の投与(摂取直後)
催吐処置(30分以内):殆どは自発的に嘔吐する可能性が高い
胃洗浄:摂取の確認はレントゲンが必要

解毒剤の投与、支持療法
製品ラベルのチェックを実施:他に存在する中毒の治療
電解質のモニター(高カリウム、リン、アンモニア)
嘔吐、胃炎の治療(メトクロプラミド、クロルプロマジン)
腹痛に対しての鎮痛薬
スクラルファートなどの胃粘膜保護剤

愛犬、愛猫が肥料を食べた時の予後

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早期に治療を行えば極めて良好です。

愛犬、愛猫が肥料を食べないための予防

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基本的ですが、飼い主には誤食を防止するため、動物の手の届かない範囲に薬を保管するなどの工夫をしてもらう必要があります。
あまり知られていないため、つい無防備な状態で放置してしまうことがあります。
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