【「やっくん」久木弥九蔵:著 第3回】

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小説
 今月末まで、過去のブログを一部修正を
 施した上で再掲載とさせていただきます。
 本日は、初期の名作、久木弥九蔵自叙伝
 「やっくん」全7回の第3回目をお届け。
 前回のブログも併せてご覧くださいませ。
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 そんな私がざっくばらんな家庭で気まま
 にやっていたかのというとそうではない。
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 父は子供にあまり構わず、小遣いも殆ど
 貰った記憶がないし、口を開けば食事の
 文句か、家族を見下すようなことばかり
 言っていた。それだから家族揃って食事
 をする時などは随分閉口した。一家では
 自分が一番偉いのだと考えているらしく、
 相手を否定したり、相手が自信喪失する
 発言が多かったため、私は自己肯定感を
 持てないままに成長し、後々の人生にも
 大きく影響することになった。ただ唯一、
 勉強しろと煩く言わないのは有難かった。
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 母は、良い所は褒めずに悪い所だけ叱る
 という風で子供の目には理不尽に見えた。
 また、妹が幼稚園の頃に将来はピアノの
 先生になりたいと言い出して、ピアノを
 習い始めると、その世話につきっきりと
 なり、私のことは完全にほったらかしに
 なった。だから、勝手にしていただけだ。
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 今宵はここまで。続きは明日のブログで。
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 駄文の御閲覧、心より感謝申し上げます。
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